探偵A「はっ!? 待てよ、そう言えば何であの人はあの時あんなことを……。」
探偵B「ああそうか。でも仮にあの時妙なことを口走ったあの人が犯人だとしたら、アリバイの謎が……。」
探偵A「わからないのか? 犯人はあれを使って、鉄壁なアリバイを作り上げたんだ。」
探偵B「なるほど、そんなとんでもないトリックが使われたっていうのか!? そうか、だからあの時あんなことが起こったのか。」
探偵A「ああ。だが、あのトリックが使われたとすれば、それをどうやって証明するかだが……。」
探偵B「それなら問題ない。そのトリックが使われたんなら、あそこにあれが落ちている筈だ!!」
探偵A「なるほど、そうか。後は事件を解決するだけだな!!」

探偵が二人いる場合、指示語ばかりの会話が始まる。それでいてお互いに何故か話が通じる。
勿論そばにいた助手(と読者)には「あれ」とか「それ」ばかりで何のことやらさっぱりわからない。