ルイ・C・トーマの「共犯の女」っていう古いポケミスの倒叙ミステリを読んだ。
アッと言わせるどんでん返しがある((C)長島良三)っていうから楽しみに読んでみたけど
期待していた「悪魔のような女」みたいな大どんでん返しとはちょっと違った。
章が変わる区切れのところでちょいちょい意外な展開になっていく。
大がかりなどんでん返しというより小粋なひっくり返しの連続。これはこれでおもしろい。

そしてこれは80年代に桃井かおり主演でドラマ化されたのが納得ってくらい昭和の土ワイ風。
といっても桃井より松尾嘉代が主演やった方がピッタリって感じ。そこも含めて土ワイ風。
クライマックスで”共犯の女”レイモンドが正気を失って「あばずれ!小娘!淫売!」なんて
わめきちらしちゃう狂乱の場、どうしても桃井より松尾嘉代が思い浮かんで懐かしかった。