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正解に至る道筋は無数に存在します。解答はあくまでも神戸探偵の推理に他なりません。
事実、模範解答の通りでなくとも完全な推理を披露しておられる方もいらっしゃいます。
私はそのような方々に、最大級の賛辞を贈りたいと思います。

さて、模範解答を要約すると以下のようになります。

1)被害者が日傘をさしていたとすると、傘は開いていたことになるが、開いた傘は凶器にならない。
2)落ちていた傘がカモフラージュであるとすると、傘は閉じていたことになる。
3)傘が閉じていたとすると、犯人はその傘が日傘であることを知らなかったことになる。
4)したがって犯人は背礼武夫人が日傘をさしているところを見ていない。犯行現場は路上ではない。

したがって、正解者は、次の3つを見事推理された方です。

1)現場に落ちていた傘は日傘である
2)犯行当初傘は閉じており、犯人はそれが日傘であることに気づかなかった(ゆえに男)
3)正しい犯行現場は日傘をさしている背礼武夫人を見ることができない場所、すなわち路上ではない

なお、犯行現場に落ちていた傘が開いていた可能性は「傘が凶器として挙げられていること」から棄却しています。
一方、日傘が閉じていたことについて近江刑事が不可解に思えば、傘がカモフラージュであることに警察が気付けたはずと思われます。
このようなことから、犯行現場に落ちていた傘は閉じていて、かつその不可解さに近江刑事は気づいていないというのが妥当です。
あえて理由付けするならば、近江刑事は男性であるため、女性が日傘をさすタイミングについて確証が持てなかったということでしょうか。

参加してくださった数多くの皆様、本当にありがとうございました。
もう出題はしません。