何故海外では本格ミステリは衰退したのか
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>>2
流行ってはないが、普通に読まれている
海外では衰退している ガチガチの本格ミステリを読む人は日本でも一部だが
西村京太郎やコナンなどトリックを使った本格テイストの作品は普通に親しまれている。
また、ミステリーの年間ランキングを行っても国内では半分ぐらいはは本格テイストの作品だ。
それに比べて西洋の作品は本格テイストのものが少ないのはなぜなのか 一神教のクソリアリズムだよ
合理性って唯一神の名の下に全てが均質化されてる
不合理、非合理なものがまともに存在できない
20〜30年代の頃だけ本格形式がリアルな時代があった、そんだけ
未だにその頃にリアリティが通用してる日本が異常なんだよ
例えば未だに手描きアニメが主流の国なんかもう日本だけでしょ でもアメリカなんてリアリティー無視のドンパチ劇大好きじゃん 全然説得力ないで 銃の撃ち合いは実際にあるけど、犯罪を隠蔽するためのトリックって実際にはないやん アメリカにだってファンタジー映画とかホラー映画とかリアリティのないものは
いっぱいあるじゃん ミステリーの話してるのにファンタジーとかホラー持ってくるとかアホなん? >>11
いやいや、>>7は西欧では不合理、非合理なものがまともに存在できないと言って
いるのだからミステリー以外でも不合理、非合理なものは存在できないはずじゃん
そして、ミステリー以外で非合理なものが許容されるならミステリーだけ
非合理なものが許容されないのは変じゃね?といっているわけ
>ミステリーの話してるのにファンタジーとかホラー持ってくるとかアホなん?
むしろ、なぜこういう反論が出るのかが理解できない 「まともに」存在できないだけだよ
ミステリーはホラーやファンタジーと違って、基本的に超越的存在を許さない
要するに俺らの現実とほとんど変わりがない世界なわけでしょ
なのに、その世界では本格の様式だけは成立してしまう
刑事ドラマでクリーチャーなんかが出て来ないのと同じ
リアルな世界にリアルじゃない設定があることが不合理なんだよ
現実と乖離しないふりをして名探偵だの密室だのが出てくるのがおかしい
ただその異様さが、大戦間の一時期英米でなぜか許されてたって話
でも実際何で許されたんだろうね?
笠井潔の大量死論とかもあるけど観念論で片付けるしかないのか
20〜30年代の作り物めいた本格に比べると、
ポーが参考にしたヴィドック回想録の方がまだ「リアル」なんだよな 以前フランスでディクスン・カーマニアのポール・アルテが発掘されたように、
日本人が知らないだけで海外でもマニアの間では本格ミステリが書かれていたり、
読まれていたりするかもよ。 トップがアルテやディーン牧師の作者なら実情は無残というしかないな
ときどき気づいてない人がいるけど通好みとかマニア向けというのは二流以下だよ
マニア以外も読む、人をマニアにする、くらいでないと
それにトリック小説はともかく本格ミステリは警察小説や私立探偵小説の中に
生きてるんじゃないの
古い話だが本格ミステリの作者としてはデアンドリアよりもマイケル・Z・
リューインの方がはるかに上だったのとおなじように
笠井の大量死論は、骨子を聞いたときに俺が即座に思い出したのは三十棺桶島で、
結果まじめに取る気にはなれなかったんだが、若い人は違うようだね >>17
いや、誰も一流とはいっていないよ
日本から見ればコテコテの本格は海外では壊滅しているように見えるけど
実はアンダーグランドで生き残っているのかもよといっているだけ
そりゃ、日本に紹介されてない時点でたとえ生き残っていたとしても
質の良いものはほとんどないのだろう 10年ぐらいに英語メディアのオールタイム本格ミステリートップ20みたいなランキングで
WW2後の作品が島荘とポール・アルテが1作ずつだけだった記憶
ソース検索中 >>20
クリスチアナ・ブランドもコリン・デクスターも入っていないのか
ってベスト20だとそんなものか
それはともかく、英米でもランキングを作るぐらいには本格の需要はあるってことかな? >>22
なぜか密室もののランキングで2位に選ばれている占星術殺人事件 >>25
でも帝王死すってエドワード・ホックが作家や批評家にアンケート取って
作った密室ベスト15でも11位にランクインしてるんだよね
もしかしたら、海外では評価高いのかも そのランキング記事をガーディアン紙に寄稿したAdrian Mckintyはそれこそミステリプロパーのなかでも相当コアな人だし
>>22の記事を英米ミステリ界の一般的な評価としてとらえるのは見当違いだよ
マッキンティが他人にアンケートを募ったわけでもない 彼の個人的ベスト表というだけ つうても英語圏の作品で近年のものが上がっておらず
逆に非英語圏の作品がランクインしている点についてスレタイの傍証にはなるやろ
議論としては逆に近年の本格が入ってるランキングなりを上げにゃ。スレの趣旨的に >>28
とりあえず、海外にも本格好きはまだいるってことの証明ってことで >>28
俺は>>21の「英米でもランキングを作るぐらいには本格の需要はあるかも」ってのを否定したんだよ
あとこのベスト表は単なる毎週ガーディアン紙が誰かしらにテーマ別に選書してもらう企画コーナーの一部で
これに一人が密室テーマのことを書いたからといって英国のミステリ界で本格の需要がどうこうって話にならないよ
https://www.theguardian.com/books/series/toptens
上に同じ企画コーナーで寄稿者が好き勝手自分で10選選んでる。別に労働者階級のヒーローが主人公の小説や北朝鮮本とかタンジール本がイギリスでブームになっているわけじゃない
>>29
だれも海外に本格オタクは絶滅したのかなんて問題にしてないでしょ
「衰退したのかどうか」って話をしている 黄金期リスペクトの館ものじゃなけりゃ本格じゃないみたいな偏見が話をおかしくさせてんだよ
世界的な大人気作家のディーヴァーなんて名探偵もので、意外な犯人捜しのド本格じゃん
黄金期みたいな本格が古びたのは、単に時代が変わったからでしょ
日本だって80〜90年代に新本格ムーブメントが起こるまでそうだったわけで 本格スピリッツはあらゆるジャンルに浸透拡散したのであらためて宣言する必要がなくなったんだよ
冬の時代なんて無かったんだよ >>31
ディーヴァーは大人気でもディーヴァーみたいな作家がいっぱいいるわけではない
海外ミステリー全体からみれば異端に近い
むしろ、本格ミステリーの書き手が少ないからこそ人気が集中したともいえる 本格の書き手が少ない?去年のこのミスのベストテン見てみろよ
1位 フロスト→名探偵もの。
2位 1367→名探偵もの。トリックロジックだらけの本格もの
4位 湖畔荘→館もの。丁寧な謎解きが楽しめる本格もの
5位 黒い水連→新本格的な強烈などんでん返しとすれすれのフェアプレイが楽しめる広義の本格
6位 ジャックグラス伝→SFミステリ。バカミスっぽく、本格要素強め
7位 渇きと祈り→粗筋にフーダニットって書かれてる通りド本格
ランキングの半分は本格ものの現代作品だし現に本ミスでもそれぞれ投票入ってる
名探偵がいて孤島の館で殺人事件が起こって密室があって叙述トリックがあって…みたいのじゃないと本格じゃないって言いたいならそれはそれでいいけど、
そんな作品、日本の新本格以後にしか存在しないからな?
黄金期本格にも横正あたりの戦後本格にもねえよ はあ?新本格でもそんなてんこ盛りの作品なんて滅多にないじゃん
黄金期みたいな「雰囲気」の作品がないって話でしょ
広義の〜とか言ってアクセントとしての本格要素まで含めてたら切りがない 本格の定義は英米黄金時代の雰囲気ってこと?
雰囲気があろうがなかろうが要素があったら本格でしょ
本ミスベスト1の容疑者Xや山魔を本格でないという人なんてまずいないけど、それらに英米黄金時代の雰囲気なんてないじゃん 本格って何って聞いて、ミステリ好きの友人に説明されたのはこうだったけど違うのか?
なんとなく納得できたんだが
最初に謎が掲示、
意外な真相(でも示されたものだけで読者もたどり着ける)、
謎解きのための行動がメインに描写される(政治・社会などの問題に絡めたり、キャラクターの個人的な部分の描写はあまりしない) 本来はそうだけど何故かイニシエーションラブみたいな叙述トリック一発みたいな作品も本格扱いだしなあ
本格ムラの作家かどうかがほんとは判断基準 >>39
要するに本格好き読者の嗜好を満たせば本格なんだよ
定義なんて後付けにすぎない
ぶっちゃけ、イニシエーションラブは恋愛小説として読んでも面白くない
一方、本格ミステリ好きの読者にとっては面白いと感じる人が多かった
だから本格
それだけの話だ >>40
なら素直にそう言えばいいんだよな
これは本格あれは本格、根拠は俺の好みです!って。
変に理屈ぶってるから「いや、冬の時代いってるけど清張ってド本格じゃん」「いや、海外ミステリの新刊なんだかんだ謎解きもの多いじゃん」って論理的に反論されることになる イニシエーションラブだって意外な真相(読者でも真相に辿り着ける)ってとこは満たしてるよね
謎が最初に提示されるだったり謎解きのための行動がメインで描写されるってのは本格の要素ではあるが絶対条件ではないと思う >>41
だから、最初からなぜ俺ら好みの本格は海外で衰退してしまったのかという話をしているわけ
そんなには暗黙の了解だよ 俺ら好みの本格ってなんだよ
そこに共通理解なんて一切ないから暗黙の了解も何もないだろ? そもそも日本にも正確な意味で黄金期本格リスペクトな本格ほとんどねえし
綾辻行人も有栖川有栖も黄金期っぽさないでしょ >>45
有栖川有栖ってもろエラリー・クイーンのリスペクトじゃないの? >>46
クイーンのリスペクトをしているが、雰囲気や道具立ては全然違うだろ
このレベルで黄金期本格と同質のものと言われたら納得いかない。 そもそもクイーン自体そんな雰囲気とか道具立てとか拘って描いたりしてないし >>47
黄金期っぽさ、あるよ
海外の本格好き(Golden age lover)もそこを評価している
『十角館の殺人』と『孤島パズル』の英訳に喜んでいるファンの感想は「クリスティみたい」「クイーンみたい」だぞ
本当かよと疑うなら、英語で検索してみてくれ 本格か本格じゃないかとかの議論はキリがないから置いとくとしても日本はいまだに毎年推理小説が出続けてるからな
海外のは日本語訳されて日本で発売されるのが少ないのもあるけどもうサイコスリラーやミステリーメインになってて
探偵役が推理して事件解決みたいなのは確かにもう少ないと感じるわ、向こうじゃ大体警官や刑事が探偵役兼ねてるお国柄の違いもある
海外じゃもうとっくに一段落して書く人自体が少ないんだろうね、書いてもよっぽど売れないと日本語訳されて日本に入ってこない
うみねこが英訳されてsteamで売ってる、これも海外で需要があるから発売したんだろう D・M・ディヴァインとかはフーダニットの本格だと思うけどなあ
英米黄金時代の雰囲気とか言い出したら、海外ミステリが衰退したんじゃなくて
単に、その時代の雰囲気がなくなっただけで、無くて当たり前なんじゃないかいな 今の日本のミステリに江戸川乱歩を求めるようなもんだよね
ときどき好き者が真似するけど全体的には受け継がれてない
でもそれは衰退かって話 「要素としての本格」はまだ生きてるってだけでしょ
ただ「雰囲気としての本格」は消えた、というより戻ったんだろうな
ポーが作ったのはホラーを論理的に解体するってジャンル
でも海外では結局ホラーはホラー、論理は論理のあるべき場所に分離した
日本でも森村誠一とか夏樹静子辺りでそうなりかけたんだよね
でも横溝ブームなり新本格なりで清張の言う「お化け屋敷」の系譜は残った
あとモダンホラーブームも結構重要な気がする
モダンホラー的な文芸復興が日本では新本格だったんじゃないか ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています