【金字塔】横溝正史 第六章★
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大分昔のことでうろ覚えだけど、何かの推理小説で本陣殺人事件の密室トリックにダメ出し?してた描写があった
作中の探偵がサークル?かなんかで本陣のトリックを再現しようとして、結果どうしても無理がある
実は真相は別にあるという雑談をしてたような
それが金田一シリーズを読むきっかけになったんだが、だれか知ってる人はいないだろうか? 琴の師匠は一応指の怪我の証言でアリバイ崩しの担保になるからね。いた方が説得力はあるっしょ。 昔綾辻が「本格とは雰囲気」って言ってたのがよくわかるわ
現代人からすると横溝とか雰囲気以外なにも良いところない
古典はどんどんオールタイムベストから外したほうがいいね 犬神家の一族で琴の師匠から事情聴取する為に
金田一と刑事が応接間辺りで待機していて
外では雪が降り積もっていたとかで
この雪が降る中で二人が静かに事件の核心を握る人物を待つ情景が見事だった
降雪が刻々とした時間の経過を表していたんだろうな
小説家の真山仁も、横溝正史は気候を使って人物の心情を描写するのがとても上手いと絶賛していた ジャニーズ金田一、途中で脱落。あの自信満々の元気一杯の金田一は観ていて辛かったわー。下手っぴな演技よりも、演出や脚本に問題あると思った。 でも手毬唄は映画の影響で冬なんだよなあ。
TV版は古谷金田一が汗だくでふうふう言いながらおりんさんとすれ違うんだけど、
こっちが原作準拠だと分かっているが、なんか興醒める。 たしかに金田一は人間的なのが魅力なんだよね。弱さがあるつか。
ホームズみたいな颯爽とした行動的天才探偵じゃないんだから、
しょっぱなのホームズの真似は要らない。
署長が最後までお前呼ばわりしているところがなんとか金田一をそういうふうに
見せれてはいたけど、あれだって最後は金田一を認めるとかの演出してもいいかと思った。
全体的に駆け足で一本調子だったのは否めない。 手毬唄の婆さん迫ってくるところ怖すぎ(古谷版見た)
あんなんガキのころ見てたらトラウマもん >>442
映画版の寒々とした枯れた農村風景も雰囲気合って良かったとおもう
要は監督や脚本家の腕次第ってことだろう 白と黒、迷路荘の惨劇、買ったけど読んでない
面白い? 迷路荘の惨劇はあまり世評に上らないけど面白い
白と黒は評価する人もいるようだけど長さの割に終幕があっけなく推理を楽しめるでもないし個人的には期待外れだった 犯人の末路の悲惨さは、迷路荘が一番。ただし映像化できないけど >>448
なるほど
御返事を有難う
自分は夜歩くも我慢して読んだクチなので
頑張って読んでみます >>447
好みあると思うけど、横溝正史はどの作品も読ませる力あるよ。読み始めたら一気読み。 >>452
黄金の指紋と悪魔の寵児は読みました
確かに面白かったです
悪魔の寵児は一番犯人が犯人である必然性が明確に描かれていると思います >>441
今度のもこれじゃない金田一だったよな。最初っからホームズしてたし。演技もひどいがありゃ脚本が悪いよ。
レコーダーに市川犬神が残ってたから口直しに見直したよ。
島田陽子は美人だし(後の銭ゲバぶりや詐欺はともかく)、あおい輝彦の涙目演技も良かった。
映画とTVドラマじを比較しちゃいかんが違いすぎるわ。70年代の古谷一行のシリーズぐらいに作るのはきょうびは無理なんかな。
>>454
乱歩かよ。どっちも下らない作品だけど読むと結構おもしろいよな。黄金仮面のルパンと不二子とかさ。
「悪魔の紋章」の再現芝居のくだりなんか誰も書けない。はずかしくてw アホの一つ覚えみたいに犬神家映像化するの止めてほしい 犬神家の結末は12月だから、年末恒例を狙ってたりして。 >>444
婆さん立ち上がるとこ怖かったな
その後の乱闘はいらなかったけど 犬神家の一族くらいが金田一がおどおどしていて人間味があるな
八つ墓村などは怜悧さがあって敵のように見える位だし 迷路荘が一番落ち着く。何故かこれだけはマッタリした気分で読める。
手毬唄とかは神経が張っちゃって疲れる。 >>434
ヒッドいもんだな、ヤな予感がしたので
録画すらしなかったが正解だったな(笑) >>460
迷路荘は好きだけど
映像不可シーンがあるものを落ち着いた気分で読めるのかw
渥美版八つ墓村、オカルトだなあ
因縁話は嫌いじゃないけど
これに比べると吾郎ちゃんのは綺麗な話だったんだなと思った 時系列的に
三首塔事件の合間に悪魔の手毬唄事件を解決してる事になるけどマジ?
昭和32年あたり >>464
「三つ首塔」って「迷路の花嫁」ほどじゃないけど、なんか放ったらかし系の事件だったような印象が…。
音禰の一人称だったせいかな?
あ、でも同時期だったら、岡山⇔東京になるんだよね? >>465
事件が起きた年代や季節、月日を勘案するとそうなります
三首等事件の解決に時間を費やしているので
岡山の事件はこの間の短期間に解決しているかと思われます
他にも悪魔の寵児事件も同年代に発生していたので
時系列を辻褄なく合わせる事は困難です この作家の作品
純粋なミステリーとして読めるのは獄門島、犬神家の一族、本陣殺人事件くらいだと思う
それ以外はホラーというかオカルトというか
八つ墓村なんかは恋愛冒険小説 >>467
後期の代表作、「悪魔の手毬唄」を忘れてもらっては困る
横溝正史は戦後本格ミステリーを書き始めた当初から童謡殺人について書きたいと考えていた
獄門島はその点を俳句で妥協したものだったため、集大成として手毬唄を書いた
そうした、手毬唄完成までのいきさつは、「悪魔の手毬唄」楽屋話 に詳しく記されている
上の楽屋話では、手毬唄のアイデアの数々、童謡の創作、殺害の方法、ストーリーの骨格となる
異様な人間関係の組立てなどを、発想のヒントになった小説のタイトルまであげて腹蔵なく打明け
ている (「探偵小説五十年」 に収録) >>467
自分もその意見に近いかな。
手毬唄を好きな人が多いのは知ってるが、自分はダメだったわ。
流れがなんか冗長というか締まりがないというか。
最後に金田一が先生呼ばわりされながら「いや雑談会で行きましょう」とかなんとか
世間話的に解説するところなんかも。 悪魔の手毬唄の冒頭で誰々の文章が幼稚やら稚拙と書かれていて
何か残念だなとは思った
楢山節考だっけ、 「楢山節考」は、褒めてる作家が割と多いんだけどな。
次作の「東北の神武たち」は超駄作だったようで、僕の好きな
某作家などは、「深沢七郎の小説は『楢山節考』だけ読めばそれで良し」と
まで言い切ってたっけな(苦笑) 子守唄をマザー・グースみたい実在するものではなく、創作でも行けるという
ヒントになったのは「楢山節考」とのこと
一方、手毬唄の発想は、姉が友だちと手毬唄をうたいながら遊んでいた幼少
時の記憶が元になっているため、まったく実在しないものというわけではない
みたい
漏斗に関しては、ある日台所でみた大きな漏斗の異様な印象に基づいており、
それはたまたま奥さんが酒屋から借りたものだったらしい
ただし、ドイルの有名なホラー小説 『革の漏斗』 も無意識に連想に関係して
いたかも知れないことも記している
村にサギ師がやってくる話や、何人もの女と関係する話は、横光利一のいくつ
かの短編小説が参考になっているとのこと
創作というものがまったくの無から生じるわけでないことは承知しているものの、
こうしたバラバラに入ってきた情報を 『悪魔の手毬唄』 という作品にまで仕上げ
られる手練手管は、さすがだと感心させられた
そもそも、普通の人は本をたくさん読んだからといって新しい作品を生み出せる
わけじゃないし、小説家でも、ここまで自分の作品の発想元になっているものが
何だったのかを分析して見せられる人は少ないと思う 顔のない死体(1人2役)とか
近親相姦とか本当に殺したい奴をカムフラージュするために
関係ない奴まで殺すとか
荒唐無稽というかリアリティに欠けるというか >>474
カムフラで関係ない奴殺すってのはクリスチーがよくやってるね。
そこらのリアリチーのなさは戦前のミステリーの系統で
横溝さん自身も自覚してたみたいよ。
手毬唄のときは松本清張も現れてたし、横溝先生の筆も老いてる感じ。
集大成といえば聞こえはいいけど、世代交代の時期だったのだと思う。 >>472
横溝先生がそれ言ってたような、
違ってたかな 去年出た横溝氏と乱歩氏の因縁の本、
読んではいないけど、どうも横溝氏は乱歩氏の批評に負けないように力作を書く事を心掛けていたようだね まあ、ミステリーなんて、故・開高健が言ってたが所詮は
「大人の童話」だからね、荒唐無稽であればあるほど楽し
めるんじゃないのかな? >>476
おぉ〜と、横溝さんだったか、てっきり別の作家だと覚え違いを
してたようだな・・・ いや「東北の神武たち」がくだらないってのは『横溝正史読本』で言ってるけど
さすがにミステリー作家が「深沢七郎の小説は『楢山節考』だけ読めばそれで良し」
とは言わないんじゃないかな。「深沢は楢山だけで残る作家」ってのは
美術評論家の坂崎乙郎が言ってた。 >>479
>>480
すみません、僕もその本でそういう話を見たと思います
悪魔の手毬唄は民謡集には素人が書いた物もあるが
稚拙ながら読ませる物もあるというような書き方だったと記憶しています 「承伝」という表題のしたに「郷土と民俗」というサブタイトルがついているところからでもうかがえるとおり、
日本各地にのこっている奇習、 口 碑 、民話などをあつめたもので、執筆者も少数の知名人のほかは、あらかた、投書かと思われる無名のひとたちによって占められている。
それだけに、たとえ文章は幼稚にしても、事実の珍しさ、面白さからくる新鮮な興味があふれており、また、教 えられるところも少なくないのである。
- null著、金田一耕助ファイル12 悪魔の手毬唄、https://play.google.com/store/books/details?pcampaignid=books_inapp_quotesharing&id=rd-KFCZWgs4C
こちらが元の文章です >>466
悪魔の手毬唄は昭和30年8月
三つ首塔はおなじ昭和30年でも10月から翌31年
悪魔の寵児は昭和33年6月から10月
うろ覚えでもかまわないけど、下調べくらいはしたほうが信憑性が増すよ この作家が一番影響を受けたのってカーだっけ?
怪奇趣味なのもそのせいなのかな
本人は耽美趣味だとか言ってたけど >>486
それなら「へんてこ」は乱歩の造語でしょうw 黄金の指紋に出てくる女の悪役が途中で頭が変になって気違いになってしまうし
大人向けでもなかなかこんな過酷なシチュエーション出て来ないのに
子供向けでやっちゃうんだな
頭が変になったといったら夜歩くのヒロインだっけ
頭が変になるのは決まって女なのかな() >>491
獄門島の当主、キチガ〇の人が座敷牢に入れられてた。 ねつい視線、とかは横溝さん独特の表現なのかな?
あまり他所で見た事ないような。 横溝も乱歩ほどではないが、
「いま思えばその時○○すべきだったのである」
「それが生きている○○を見た最後であった」
が多いな。俺だけかも知れんが、あれは凄く萎える。
と、NHK深読み読書会の孤島の鬼予習の再読で思った。 駐在さんや鑑識の人を、急に「さん」づけで書くところはかわいいw こちらは目次の最終章が大団円となっていると嬉しくなる方 「蔵の中」の発表当時を再現したのはどの書籍ですか。
挿し絵はもとより、旧漢字旧カナでした。 横溝先生の読ませる力、物語に引き込む力はズバ抜けている
中でも八つ墓村はミステリーとしては糞だけど読み物としては秀逸
特に自分は「春代の激情」の章が好き 犬神家の珠代や悪魔が来たりて笛を吹くの菊江など
女性の方が冷静で知的なキャラが多い気がする 確かに読みだして一番止まりにくくなるのは八つ墓だね。
推理ものとしては大したことないけど。 >>494
> 「いま思えばその時○○すべきだったのである」
えっ? いったいどうした? (急いで次のページをめくる)
> 「それが生きている○○を見た最後であった」
えーっ? ○○に何があったんだ? (急いで次のページをめくる)
自分が乱歩を読んだときには、素直にそういう反応で読み進んだ
当時の角川文庫では、「陰獣」と「孤島の鬼」が同じ本に収録されていたため、
小学生のときは子供だましで好きじゃなかった少年探偵団とは、まったく違う
乱歩に再会し、その面白さに魅了され次々と作品を読み耽った
だが、そんな私も、正史と出会うまでにはさらに長い年月を必要としたのである 「ああ、明智は賊の凶弾に倒れ海の藻屑となったのであろうか」
次章
「最近、〇〇の屋敷には不思議な人物が出入りするようになっていた」 横溝正史は読み物として詠んでいる
推理小説として面白いかというと
横溝氏本人が探偵が犯人と言った人間が犯人と白状しているし
これといってこの人物が必ず犯人でなくてはならない、
あの時刻に動けたのは犯人だけと説明はされていない気がする 獄門島も最初から犯人が決まっていた訳ではなくて
奥さんが犯人はこうなのよねと話したのを採用したらしい まあ金田一の推理過程にしてもロジックじゃないしね。(てか彼推理なんてしてるか?w)
戦後センセ自身は「論理のもの」書こうとしたといっているけど
どっちかというと「新しいトリックのもの」って印象だね。 犬神家とか佐清と静馬の二人が2回も犯行現場に偶然居合わせたとかふざけてるもんね
それを文章や情感の描写の巧みさで不自然じゃないものにしている 先生の自信作、蝶々殺人事件はなぜかファンにはそれほど人気が無いと言うか
ここでもほとんど話題に出ない。たまに話題になるのはコントラバスケースに
全裸の女が入っている文庫の表紙くらい >>499
わたしもそう。何か救いのある終わり方になりそうでほっとする >>510
本は持っているけど最初の4ページを読んだきりです
金田一シリーズは掴みが上手いですよね
犬神家の一族では犬神佐兵衛は談たまたま野々宮氏の話に及ぶと座り直したとか
人間生まれた頃は皆裸だよとか、卓抜不羈など印象的な言葉が多いです >>494
書き下ろしじゃなくて毎月の雑誌連載とかだと、読者の興味を保たせる
為にそういうテクニックを使うんじゃねぇの?w 蝶々は坂口安吾は絶賛したらしいけど、特化されたものがないよね。 あれはクロフツの樽に影響を受けたのかね
鮎川哲也の黒いトランクみたいに 疎開してた時に物知りの青年がコントラバスの箱に人が入るという事を話していたそうです この作家、疎開先でヒントをもらうことが多かったのかな?
田治見要蔵による村人惨殺シーンのヒントも岡山の疎開先で仕入れたみたいだし
たしかにナショナルの懐中電灯を2本頭に刺した鬼が猟銃と日本刀を持って村人を殺しまわる
シーンなんて何もないところからは思いつかないよな 樽よりは蝶々のほうが良く出来てるね、流石に後に書いたのだから。
樽は色々おかしいもんな、設定が。 読んでみると横溝正史って
思いのほか文章が読みやすいのだよね。
昔の有名作家だから、難しい込み入った文章かと思って
敬遠してたけど。 文章は多いけれど適度に漢字を平仮名で書いてるから読みやすい
氏は歌舞伎の新派にも親しんでいたようだし
東西の文化の揺籃期に青春時代を過ごせた事が氏の巧みで味わいのある文章に深い影響を与えたのではないか しかし犬神家の佐武の「古館さんもいらっしゃることだしするから」というのは何だ?w
「いらっしゃることだから」か「いらっしゃることですから」だろ。
さっき本屋で最新版みたら「古館さんもいらっしゃることでするから」になってた。
なおってないじゃんかよw >>522
いや、青空文庫を読んでいるような人なら分かるだろうけど、戦前の古い作家は
けっこう 「ことだしするから」 を使っているよ
以下は、青空文庫を検索して出てきた用例の数々
たとえば、中原中也の無題という詩
私はおまへを愛してゐるよ、精一杯だよ。
いろんなことが考へられもするが、考へられても
それはどうにもならないことだしするから、
私は身を棄ててお前に尽さうと思ふよ。
海野十三 「暗号数字」
しかしこっちへお出でになると、いろいろな人物も出入していることだしするから、
目に立っていけません。だから外でお目に懸りましょう。
芥川龍之介 「死後」
お前だってまだ若いんだしするから、そんなことはとやかく言いはしない。
横光利一 「時間」
折角連れて逃げようとまで皆を納得させたのに今さら自分から連れていかない
といい出すのもこれも勝手すぎることだしするので、もう波子のことはそのまま
にしておいて私も雨の降る夜を待っていた。 それは横溝センセのお好きな琴にかかわるのではないでせうかw 普通に「ことでもあるから」「ことだったりするから」と同じ 関係ないけど夢野久作が愛用する「みたような」が最初意味わからんかった
「みたいな」って事なんだね
「〜(を)見たような」→「みたような」→「みたいな」 傲岸不遜、卓抜不羈、如法暗夜、惻隠の情などは横溝作品で覚えました。 >>531
下の二つの四字熟語は現代では聞きませんね
常用漢字で聞き慣れない熟語を見るとセンスを感じますよね >>522
> 本屋で最新版みたら「古館さんもいらっしゃることでするから」になってた。
うちの電子書籍も一緒
青空文庫は古い底本を使っているケースも多く、古い言いまわしが色々と残って
いるけど、最近の文庫はどんどんそうしたものを現代語に直してしまっているため、
著者が原稿に記した古い言いまわしや古い当て字などが急速に失われつつある
>>527
個人的な感覚では、「〜のことだし、色々と事情もあるから....」 というような噛んで
含めるようなニュアンスを感じる ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています