ハードボイルド総合スレ Part3
馳は堅気の描写が下手すぎる 暗黒街とそこの住人を描かせたら右に出る人はいないと思う そういう問いもあるだろけど、それは結論が出ないかもね。ウィキペディアの記述で十分かもしれない。 ここは幅広く語る、書き飛ばす場ということで勘弁してください 「少年と犬」で直木賞を受賞した馳だが、「鎮魂歌」(不夜城の続編)を読んでいても、殺し屋が犬の図鑑を見て僅かな心の安らぎを得たりする描写がある。 長いこと犬好きなんだね >>21 そうした作家は多いかもしれない。時間空間ともに広く取って描ける作家は大作家かもしれない >>14 最初期のハードボイルド作品は原ォのどの作品よりも面白いのがある 河野典生とか >>21 小説家ではないが溝口健二がそういう映画監督だった 日本を代表する大監督だが「楊貴妃」は失敗した 「転ける時も巧く転けないといけない」と助監督に言ったそうだ >>11 海外作品でもこれはと言うハードボイルドがないんだよね。 スマホが普及したから私立探偵雇う意味がなくなったのか。 >>30 北欧ものはどうなの? 俺は猟奇殺人ものは読めないから 北欧のスリラー要素の強いミステリーは読めない 怖い 古いイタリアの作品だが、翻訳が出たシェルバネンコ「傷ついた女神」も駄目だった 自分は探偵を神聖視してるのか、ああいう悲惨な事故が起きるのを読みたくなかった いい作品だと思うが最後まで読めなかった 今思い出しても駄目だ 30ではないですが、、 北欧ものだとアーナルデュル・インドリダソンとかヘニング・マンケルかなと思います。 前者は特に硬質な感じで、結構好きですね。 >>7 ハードボイルド全集、文庫で1,650円か 文庫も高くなったなぁ >>20 一応言っときます。見ないほうがいいですよ。 読書が先だと自分の中の作品イメージや人物像が出来上がってるから、映像で納得できることは少ないですよね 金城武が綺麗すぎて劉健一のイメーじゃなかったなあ。 寧ろ富春役の椎名桔平の方がイメージに近い。 椎名桔平はアウトレイジみても思うけどアウトローはハマりますよね ハードボイルドの映画化というのは難しいんでしょうね 結局制作側がどれだけ原作のテイストを理解しているかじゃないでしょうか。 新宿鮫は酷いもんだったけど、L.Aコンフィデンシャルは原作者が絶賛する程だったし。チャイナタウンや濱マイクみたいな傑作もあるし。 >>7 ハードボイルド全集、アマゾンに詳細な書評があるね 昔の作品だがモースの「オールド・ディック」面白かった 捻った設定の探偵は食傷気味だったがこれは良かった >>41 78才の探偵が登場するとかアマゾンに書いてあるね 面白そうだが入手困難だろうか >>16 俺はこないだウィチャリー家以降を一気読みして(中期〜晩期は全部揃えてた)、 若干評価が下がりました >>16 ロスマクって本格要素は少なくない? 社会派要素が高くて 社会派ってのは松本清張みたいなやつの事ね 社会の在り方に犯罪のルーツを求めて社会を詳しく描く創作の態度 社会と言ってもロスマクは家族に重点だけど ロスマク以降のハードボイルドは社会派が増えて それをエンターテイメントにして成功したのがサラ・パレツキーだと思う。 パレツキーはつまらないけどビジネスとして成功したのは確かだ。 ロスマクは社会派ハードボイルドとしては最高峰の一つだろう ロスマクの創元推理文庫のは習作だから読まんでいいと聞いた。 >>44 ハードボイルド御三家の中では一番本格要素が多いと思う ガチガチの本格物と比べてはいけない スレ違いだが古畑任三郎おもしろいよなぁ 田村さんのご冥福をお祈りいたします 結局、中期以降は手の内が読めてしまうんだよな>ロスマクドナルド アーチャーの一人称語りに綻びというかヒントが必ずあるから そのへんが評価が下がりつつも、面白さの理由でもあるんだけど 高い窓が好きだな。 受付の女の子をはるばる実家に送り届けてやる優しさが好きだ。 長いお別れ以外の作品は意外とあらすじや登場人物を忘れていて、時々再読して面白いと思うことがある。 御三家のあらすじや登場人物覚えてる度では ハメット☆☆☆☆☆(マルタの鷹とか忘れられるもんじゃないからな) チャンドラー☆☆☆☆★(人物は記憶に残るんだが、例の継ぎ接ぎ式プロットがめちゃくちゃ) ロスマク☆★★★★(複雑なのでいつも忘れる) >>53 忘れるというか錯綜して分かりづらい。大いなる眠りがまだわかりやすいかな。 >>55 さらば愛しき女よはわかりやすいじゃん 大いなる眠りはわかりにくい ベンジャミン・ブラック「黒い瞳のブロンド」が映画化されるらしい 仮題は「マーロウ」 マーロウ役はリーアム・ニーソン ヒットすればすぐに「ただの眠りを」も出来そうな年齢だ >>57 あれで分からないのは運転手の小僧はだれが殺したか位だ。 大いなる眠りは大富豪の娘がポルノのモデルになってるニンフォマニアでマーロウを誘惑して(例によってカッコよく拒んでw)、その姉の旦那(富豪の将軍側からすると婿か)が失踪して、 その失踪した旦那は結局どうなってたんだっけ? 大富豪のイカれ次女がとっくに撃ち殺して廃油田に沈められてる。つーか、それが事件の発端。 >>63 それは姉の夫 IRAのテロリストという設定だよ 運転手じゃない >>62 はアボーンだが何が書いてあったんだ? 虫食い文書ミステリーかよ >>68 短編好きですよ。ある意味、長編よりいいわ 「金魚」「赤い風」「ベイシティブルース」の3作が大好き みんなの好みも知りたいな(´・ω・`) >>69 その他刃 俟っている ゆすり屋は撃たない やっぱミッキー・スピレインでしょ。血、暴力、セックス、美女、タフな探偵、 それとわずかばかりの推理。ハードボイルドはこれで充分! >>71 スピレインの系統はその後スパイものに移行していった あの分野はジャンル小説を超越する作品がなかなか出なかったし 時代を超える快作も少ない ハドリスの作品は好きだが 戦う相手がデカくなりすぎるし強大になりすぎるからじゃないだろうか 自分はロスマクが好きだな 翻訳が悪い作品が多いのが残念 「人の死に行く道」「死体置場で会おう」「運命」 この辺は傑作だったと思う 人の死に行く道以降は全部いいなあ。ウィチャリーまでしか読んでないけどどれも高品質 >>75 一瞬の敵、ドルの向こう側も傑作だった ロスマクはハヤカワが良い翻訳家発掘して新訳で出してくれればいいんだけど、ハヤカワはそもそもミステリにやる気をなくしているから、その可能性はゼロだろう ミステリマガジン 2021年9月号 躍進する華文ミステリ 2017年に陳浩基『13・67』が海外ミステリの年間ベストを席巻して以来、 2018年邦訳刊行の陸秋槎『元年春之祭』 2019年邦訳刊行の陳浩基『ディオゲネス変奏曲』 2020年邦訳刊行の周浩輝『死亡通知書 暗黒者』、雷鈞『黄』など、 華文ミステリーー中国語で書かれたミステリは、 本邦においてすっかり定着し、ベストランキングの常連となっている。 そして、この7月、 中国で映像化され、社会現象となるほどの大ヒットを記録した、 紫金陳『悪童たち』がハヤカワ・ミステリ文庫で刊行された。 本号では、この大型作家の超話題作の刊行を記念して、 ますます勢いの増す華文ミステリについて、 短編やインタヴュー、注目作家や作品、ドラマの紹介などでその魅力に迫る 紫金陳インタヴュー/『悪童たち』レビュー/短編競作 柳荐棉、鶏丁(孫沁文) >>77 ミステリーをやらずになにがハヤカワなのかと >>69 「赤い風」は筋がすっきりしていて俺も大好き マーロウものなら「指した男(密告した男)」も この2つは小泉喜美子訳のが電子書籍化されてもいる 本当は定評のある稲葉明雄訳がいいのだが、短編はなかなか電子化されないなあ (ハヤカワのやつもふくめて) 「指した男」じゃなくて「指さす男」だったか ハヤカワのチャンドラー短編集は網羅的だが、訳者ごとにまちまちなのがねえ 「赤い風」の訳者も実績のある人ではあるが、チャンドラーにはトーンが合っていないように感じる ただし、のっけから出てくる"You sure cut the clouds off them, buddy. I will say that for you."など、 稲葉明雄も小泉喜美子も間違えているが、さすがにディケンズの翻訳者だけあって正確に訳している でも、やっぱり慣れ親しんだ稲葉明雄の文章で読みたいよ(電子書籍で) >>69 長編は無駄に長い。ただ、その話をチャンドリアン内ですると大抵激論になるw。 だから湖中の女が一番好きだという派閥もあるんだな 俺もそうなんだが 湖中の女はチャンドラーなのに本格ミステリー色が強くて印象に残ったな ブロンドの死体が1つにブロンドの女が3人・・・ベタだが、筋立ては確かに本格っぽいな 湖中の女はラストシーンもいい キングズリーとの言下の信頼にパットンの鮮やかな手並み あとがきにもあるように珍しくブロンドとのロマンスはないが、フロムセット嬢も印象に残るキャラクターだった 長編で一択なら大いなる眠りかな。一番分かりやすい。 本格ミステリっぽいといえば、いつのまにかラティマーのビル・クレインものの翻訳が論創社から出てたんだな ポケミスと創元推理文庫のは絶版で、論創社のも早くも1冊が絶版という状況 もっと読まれていい作家だと思うんだがねえ それと、もったいぶってないで電子書籍化しろ! >>88 大いなる眠りは無駄に話が錯綜してないか?初めて読んだときに登場人物関係図を作りながら読んだよ 水底の女は顔の無い死体が最初からバレバレだったな。保安官がマーロウに言ったあんたの仕事の仕方はおかしいだろ?という言葉に激しく共感したwフロムセットさんがマーロウにお前仕事出来ないのになんでそんなに偉そうなの?(意訳)と言ったのもワロタ。面白かったけど。 あまり人気はないけど高い窓も好きだ マールがかわいい マールに手を出さず律儀に送っていくマーロウの紳士ぶりもなかなか チャンドラーの書く女の子、男に比べて類型的とか言われがちだが結構かわいいのよな >>90 何かすんなり頭に入ってきたのよ。個人的には他の方が、麻薬使いの医者やら女たらしやら葬儀屋やらコイン商やらヘボ探偵やら錯綜してて、何度読んでもよく分からない。 自分も一度相関図書きながら読むかな。 >>91 フロムセットさんツンデレじゃん 「あなたの求めているのはこういう事なの?」が素敵 Her dark eyes were on mine, searching, probing. "Is this the kind of confidence you ask for?" 船戸与一(豊浦志朗)も左翼的視点でチャンドラーを一喝してる 社会悪と戦ったことはなく犯罪をするしかない困窮者に一片の同情心を示したことがないと 小説は選挙演説ではなく面白い方が勝ちだし 当時社会にあった歪みを探偵が体現してることは小説の弱みにはならない むしろそれはリアリズムであり船戸与一の小説の方がヒロイズム寄りだと言えるかもしれない ただし逢坂剛との対談を読むとチャンドラーをそこまで嫌ってるわけではなさそうだし 豊浦志朗名義の評論は文句なく面白くハードボイルド論上価値のあるものだ 俺、船戸与一好きなんだけどやっぱり左翼だったのかぁ。 左翼は理想論ばっかりで嫌いなんだよなぁ。 馴染みがあまりない国の小説で、悲惨な境遇や歴史を題材にしてるものを読んでも娯楽としての読書になるのだが、 日本の戦争や貧困を描いた小説は生々しくてあまり楽しんで読むということができない 時々娯楽としての読書に徹していていいのだろうかと少し悩むときがある ここらで息抜き企画!あなたにピッタリの一冊がわかる!チャンドラー(+その他)チャート 普段は本格ミステリが好きだ YES→湖中の女 NO↓ パルプマガジンの扇情的な題材に惹かれる Y→大いなる眠り N↓ ダメな色男を見るとほっとけない Y→長いお別れ N↓ 人生一度は結婚すべきだと思う Y→プードルスプリングス物語 N↓ チェスの腕に自信がある Y→高い窓 N↓ 女に騙されたい裏切られたい Y→さらば愛しき女よ N↓ 裏切られる前に女を裏切れる Y→マルタの鷹 N↓ 自分のほうがもっとタフで面白いチャートを作れる Y→プレイバック N↓ ハリウッドとインディ500、観光するなら インディ500→A型の女 ハリウッド↓ かわいい女 船戸与一は大のハメット好きだからな ハメットは良いがハメットから出たチャンドラーは…て教条主義的になるひとは意外と多いよ 俺はどっちも読むけれど ハメットは晩年共産主義者になってたんだな知らんかったわ。 >>104 戦前からだよ 議長だった公民権議会の活動について証言を拒否したことをもって 共産主義者であることが顕になったと主張する人もいるようだけど 戦前から共産主義者あるいはシンパです それにあれはただの人権運動 イデオロギーは本当は関係ない チャンドラーはわりと皆すぐ好きになると思う わかりやすいし(プロットがわかりやすいという事でなく、小説としてわかりやすい)、 万人が好むロマンチシズムとか青春の香りがあるから。 で、チャンドラーを斜めに見たい本格ファンや純文学かぶれがロスマクを対抗馬に掲げる気がする 新本格の作家陣・純文学志向の評論家の言い分を見てるとそう思う だが本当に奥深いのは実はやはりハメットだと思う 文学の人たち、というか批評家はロスマクにしてもチャンドラーにしてもそもそも読まないでしょ 村上春樹がチャンドラー好きだし翻訳もしてるから そのおかげで何か他のハードボイルド作家と違う扱いされてる気がする >>99 大いなる眠りのハリー・ジョーンズやさらば愛しき女よのマロイには同情してたと思うが。 あと、短編の金魚のチンピラに肩入れして失職した元婦警とか。 >>110 待っているもヤクザとヤクザにいいようにされる連中しか出てない 船戸的にはやや上から目線なのが気に入らないのかもしれない ハードボイルド小説は帝国主義と植民地支配の中からしか生まれない アメリカはインディアンと黒人の問題で 国内に帝国主義と植民地支配を内包していたから ハードボイルド小説を生み出したと言い出す人だから ハードボイルドって自分だけを信じて自分だけを頼りに行動する人間の小説じゃないの? アメリカだけに限らず日本の時代小説にもハードボイルドはある。 木枯し紋次郎もハードボイルドだと思う。 幕末の風紀が乱れた江戸を描いた河竹黙阿弥の歌舞伎作品などはみなハードボイルドだ 荒れ果てた世の中を自分の才覚で抜け目なく渡っていく人たちを描いたものはどこにでもあるんじゃないの 歌舞伎は浄瑠璃から来た丸本物を除いても まだまだ饒舌だからハードボイルドとは違うと思う アウトロー物でもしょっちゅう泣きが入る その辺りハメットとは全然違う マルタの鷹の終盤の饒舌のみで進行するような話が多い 寺子屋の松王や熊谷陣屋の熊谷なんかハードボイルドと言えるかな。やせ我慢の美学。歌舞伎はみんなそういうところがあるけど >>115 痩せ我慢をこれでもかと見せつけるからなあ >>112 紋次郎は好きだけど、個人的には主人公が流れ者だとハードボイルド感があまりしないんだな。 時代物なら彫師伊之助捕物覚えかな。 彫師伊之助シリーズは 「消えた女」「漆黒の霧の中で」「ささやく河」 とタイトルからしてハードボイルド 歌舞伎って自己憐憫と饒舌で 内容も形式もハードボイルドに一番遠いだろ >>119 >自己憐憫と饒舌 おっとチャンドラーの悪口は >>120 チャンドラーなんて歌舞伎に比べたらめっちゃハードボイルドだよ 女殺し油地獄とか本当どうしようもない ハドリー・チェイスのダイヤを抱いて地獄へ行けがよく似た話だった 悪い奴が主人公の犯罪小説でもあそこまで甘いのは珍しい >>57 同感。「大いなる眠り」は分かりにくいのに、英米での評価高過ぎる。 「長いお別れ」の方が、ストーリーも良いし、名言も多くて楽しい気がする。 「私は」の一人称がハードボイルドだと思っていた俺w read.cgi ver 07.5.5 2024/06/08 Walang Kapalit ★ | Donguri System Team 5ちゃんねる