『人形館の殺人』をさきほど読み終わりました。

架場久茂がいかにも怪しいという感じだったのですが、結局、飛龍想一が全部一人でやっていたということですか?

最後の架場と希早子との会話がよく分かりませんでした。

「どうしても気になるんですけど、むかし何かで死んだっていう架場さんのお兄さんって、ほんとは『マサシゲ』なんていう名前じゃなかったんですよね」
そんな偶然、あるわけがないと思う。

私としては、飛龍が子供の時、誰かを川に突き飛ばし溺死させたわけですが、「マサシゲ」というのは飛龍の妄想の中の島田潔がそう言っただけの架空の名前であるか、あるいは飛龍が殺した子供の名前であると思いました。(思い出せないだけで飛龍の記憶には残っていた場合。)

飛龍が殺した子供と架場の兄との関連性について希早子は問いかけますが、ここが非常に不自然に思いました。
「そんな偶然、あるわけがないと思う。」のに、なぜそんな疑問を口にしたのか、不自然だと思います。

それとその後に作者は

「心の奥深くで見え隠れする、遠い……遠すぎる風景。それは決して、誰にも話すものではない。」

と書いています。こんなことを書いたからには何か架場久茂が隠していることがあるということになりますが、一体作者はどんなことを想定しているのでしょうか?