>>260つづき

Q:また、アルツハイマー病にも有効であるとされているとの情報もあります。

A:THCが一時的に短期記憶を損なわせるというのは事実です。ただ、認知症や
アルツハイマー病の治療に用いられた場合は、それは起こりません。
THCによる短期記憶の喪失はピネンによって防ぐことができるでしょう。更に
アルツハイマー進行に伴う攻撃性をTHCが和らげることができ、睡眠や気分の
安定にも作用し、そしてβアミロイドの蓄積も防ぎます。βアミロイドは
タンパク質の一種で、アルツハイマーの脳に蓄積されるもので、これが
アルツハイマーの原因のひとつと言われている現象です。THCとCBDは共に
神経保護作用があることが科学的に多く証明されています。つまり
アルツハイマーなど脳神経変成による病気の進行を食い止める働きが
あるのです。

Q:日本では高齢化社会に伴い、アルツハイマー病の疾患が年々急増している状況です。
世界ではどのように有効活用されているのか具体例をお聞かせください。

A:ジェフリー・ハーゲンラザー博士というカリフォルニアの医学者が、老人ホームで
認知症の患者にカンナビスを用いて治療を行い効果を上げています。イスラエルでも
老人ホームでカンナビスが使われています。イスラエルでは吸引、カリフォルニアでは
オイルとして経口摂取を行っているようです。私個人は吸引はお勧めいたしません。
それが癌の原因にはならなくても、咳など他の問題を誘発するからです。認知症の
場合は慢性的症状なので、そういう場合は経口のほうが副作用も少なく、効果も
長く持続します。一日に摂る量も少なくて済みます。