厳罰化は抑止力にならない、と言う証拠ソース。

大麻規制を緩和した国では、逆に大麻使用率が減少している又は横ばいが多い。(下記図表参照)

罰則は大麻使用に影響するか|ヨーロッパ2011年版報告書
http://userdisk.webry.biglobe.ne.jp/001/892/56/N000/000/001/132257680098613109387_EMCDDA2011_legal_change.JPG

このグラフは、近年、大麻に関する刑事法制に改正のあったヨーロッパ8カ国の、
改正前と後の大麻使用率の推移を示したものです。

8カ国のうち、罰則を引き上げた国は点線で示されていますが、イタリアとデンマークの
2カ国がこれに当ります。罰則を引き下げた6カ国は実線で示されています。

罰則を引き上げたイタリア(若草色)の場合、引き上げにもかかわらず、大麻使用率は
一貫して増加し、罰則引き上げによる抑止効果は観察できません。デンマーク(赤紫色)
でも、法改正は使用率にほとんど影響していないようです。

いっぽう英国(United Kingdom・紺色)では、2004年に罰則の引き下げが行われ、大麻の
少量単純所持で逮捕されることはほぼなくなりましたが、使用率の増加はみられず、
むしろ急速に減少しています。その後2009年に再度の改正が行われ罰則が引き上げ
られましたが、グラフの4-5年後の箇所に小さな上昇が示され、短期的な使用率の
上昇がみられるという、通説と逆の結果になっています。

上のグラフをみるかぎり、罰則の引き上げによって薬物使用を抑止できるという
固定概念をリセットして、原点から考え直す必要がありそうです。

出典:http://33765910.at.webry.info/201111/article_19.html