東京の風

血気なんて言葉も抜けきった大人だから
気乗りしない話なんだけど
少なからずの恥ずかしさもある
自分の美意識を忘れないようにしながら
簡単にいいのけてしまう友人よ乾杯
そして彼の話に耳に傾けることにしよう
簡単にいいのけてしまうならば
僕の幼少の頃の記憶に鍵がある
見渡す限りの蓮華畑があった
そして蓮華のティアラを彼女の頭に乗せてあげた
なんというのか
彼女を海沿いのキャンプ場に誘ってみても
その朝、目覚めるとテントにフナ虫が一面に張り付いていて
彼女は失神してしまうといった込み入った話となる
友人よ、ファミレスで向き合う人達を君は理解できると思うのか?