大人に対しては、その人自身が気付いていない「要努力」な点があって、
自分がそれを伝えるのが相手にとって(出来れば一番)いいことだと確信出来るなら、
一度だけ、その人が傷付かないように最大限の配慮をもって伝えるのは悪いことではないと思う。

ただし、何度も伝えれば伝えるほど、かえって努力する気をそぐことはままあることだから、
執拗に責め立てることは避けたほうが賢明だと思う。

また、「ダメだ」と人を否定すると、その人の自己肯定感は損なわれるから、
「ダメな自分はどうせ変われない」「どうせ努力したって報われない」、という思考にはまりこむ可能性もある。
要努力点に直接関わらない、ほかの面でも、必要もなく自信を無くし、萎縮してしまう可能性がある。

要努力点を指摘するというのは、とても慎重に進められなくてはならないことで、
指摘したのに変わらなかったのなら、指摘の仕方、伝え方に何らかの配慮が欠けていたのではないか、
と自省しないと、同じことを繰り返しても期待する結果を得られるどころか、
ますますそれから遠ざかる結果になりかねないと思う。

いかに、その人自身が自発的に変わりたいと思えるよう、
思い遣りと謙虚な心をもってそっと手助け出来るか、それがポイントなんじゃないかな。