中央線中野〜三鷹間の複々線化事業着手時、用地買収などにおいて沿線住民や自治体の協力を取り付けるため、複々線完成後も快速電車は同区間各駅に停車させることとなり、後年、遠距離通勤者が増えて以降も通過運転出来ず、禍根を残すことになった。

東北新幹線上野延伸時にも同じ過ちを繰り返し、騒音公害防止策として、現在の在来線の最高運転速度よりも時速20〜30キロも低い110キロという新幹線としては信じられないほどの低速度での運転を余儀なくされている。

これらは建設当時の住民が死に絶えたとしても、既得権益として主張され続けることが確実なことから、少なくとも今の現役世代が生きている間は、制限速度解消は不可能と考えたほうがいい。

こうした状況下、幸いにも大宮通過列車の設定が無くなり、近々大宮発着の新幹線列車の設定が計画されるなど、大宮駅の拠点化が着々と進行している。

むさしの号の大増発、大宮駅12番線を電化、15両対応に延長した上で復活、そしてさいたま新都心信号場〜大宮間の下り線の複々線化は、最優先で取り組むべき課題だろう。