【相鉄】最後の抵抗制御が引退…3社目のVVVF率100%へ【省エネ化】
相鉄7715×8(32)が、現役引退を決断したことが28日、分かった。
先月30日のダイヤ改正により8連の所用数が削減、若手の10000系が8連運用を独占していたこともあり、現行ダイヤでは走行機会に恵まれていなかった。
16日午前、海老名市のかしわ台車両センターであいさつ。
「大手まで上れた。すごい経験をした。いい車両生活だった」と感謝を込めて、
「新たな時代になった。昭和生まれの電車はもう、引き際かなと。元号も2回変わった」とレールを外れる経緯を説明した。今後は未定だが、鉄くずとなる可能性が高い。

新たな風を起こした編成だった。7000系13次車として生まれたこの編成は、相鉄の電車として初めて扇風機を廃止し、平天井となった編成だった。照明も増やされ、明るい空間を提供した。
翌年の増備車からVVVF制御となったため、この仕様は1編成のみとなったが、個性ある組み合わせでファンから愛された。

「10両でも8両でも大丈夫」が共通認識で、ダイヤ編成、車両面のピンチでも柔軟な組成で、現場、運行指令からの信頼が厚かった。

この編成の引退により、界磁チョッパ制御不採用の相鉄は京王、東京メトロに続き大手私鉄では3社目の営業車VVVF率100%となる。
電車代替のみでのVVVF率100%は相鉄が初の達成となる。(注1)(注2)

最年長は1988年生まれの7751×10となる。この編成は相鉄最後の"昭和戦士"。
いよいよ、大手私鉄でのクモハ全廃一番乗りに続き、昭和製営業電車の全廃一番乗りに王手だ。