>>243
短区間の短い時間のブレーキなら回生ブレーキ+ちょっと急坂用の空気系の機械ブレーキで効くのですが
長い下り坂で長時間ブレーキをかけ続けると、ブレーキのエア圧やブレーキ機器が発熱してブレーキの効きが悪くなることがあるので特殊なブレーキがいるようになります。
特に、近鉄の生駒山からの下り坂では、戦後に物資が不足したと言う事情と、今で言う回生ブレーキが当時はなかったことも要因ですが、ブレーキが効かなくなる事故があり近鉄側としてはブレーキ関係にはかなり敏感です。
近鉄奈良線列車暴走追突事故
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%91%E9%89%84%E5%A5%88%E8%89%AF%E7%B7%9A%E5%88%97%E8%BB%8A%E6%9A%B4%E8%B5%B0%E8%BF%BD%E7%AA%81%E4%BA%8B%E6%95%85
>それでいて事故の規模の割には死傷者が少なかったのは、生駒トンネルを抜けた時点で運転士が異常に気づき、この先に連続下り勾配が控えていることが乗客に周知された。
中略
>当該列車の運転士と先頭車両に居合わせた近鉄社員は、衝突のその時まで先頭車両から退避することなく運転席に留まり続け、運転士は顎の骨を折るなどの重傷を負い、近鉄社員はブレーキを握りしめたまま死亡した。この近鉄社員は当時存在していた高安工場の職員であったという。

運転士さんが全てのブレーキ系統が効かないと覚悟した時に客室に入って説明をして乗客を後方に移動させ、それでも運転室に戻ったという伝説の事故です。
そういう事故があり遺族の方もおられますので近鉄としてはブレーキ関係は妥協出来ないはずです。