Dancyu3月号には海の酒と山の酒の記事があります
簡単に言えば、飲むシチュエーションが日本酒にとって重要になってくる、と言う記事でした
海の酒で採り上げられた酒は「磯自慢」と「日高見」でした

乾燥している場所(例えば黒海沿岸域)で日本酒を飲むと不味くなる、と木村氏が指摘しておりましたが、
同時に味わいそのものも先入観で測れないのが日本酒のむつかしい部分です
例えば、磯自慢はそれ自体を飲むのに適しているお酒であり、あまり酒の「苦味或いはキレ」を感じさせない
タイプの味であるために意外と海の酒に忠実に徹している訳でもないのです

また日高見の純米については、私は浜松駅近くの居酒屋「りょうぶん橋をわたって」で飲んだ事があるのですが、
意外に普通の味で驚いた記憶があります
同じ宮城の酒「乾坤一」のような澄んだ透明感が感じられないのです
花の舞の純米の新酒(確かひやおろし)の方が美味しく感じられたのは衝撃でした

このように味と飲むシチュエーションとコストと価格が正確にピタリピタリと符合しないところに
日本酒の奥深さがあるのかもしれません