安倍首相は2月27日の衆院予算委員会で、民進党・福島のぶゆき議員から出た「この安倍昭恵夫人は、名誉校長としてなんらかの報酬を貰っていたんでしょうか? 
また、何度か講演に行っているようでありますけども、そのときに講演料というのはどのくらい受け取っているのでしょうか?」という質問に対し

「えー、報酬も講演料もまったく受け取っていないと、聞いております」

と、答弁した。再度確認するが、やはり安倍首相の答弁は

「えー、報酬も講演料もまったく受け取っていないと、聞いております」

であり、昭恵夫人が森友学園の経営する塚本幼稚園から、講演料を受け取っていないと言明している。

しかしこれはどう言うことだろう?
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この写真は、塚本幼稚園PTAの決算書だ。40万円の支出のある「社会教育費」科目の摘要欄に「6/21姫路城(親子遠足) 11/26京都御所(社会見学)」と言う記述に続き、「社会講座 7/11谷川浩司先生 9/5首相夫人安倍昭恵先生」との記述がある。

40万の支出のうち、遠足・社会見学と社会講座の費用がどのように振り分けらているのかこの決算書からは読み取れない。しかし、日付の並びから、遠足や社会見学の費用と「社会講座」なる活動の費用は「別」と考えられていることが見て取れるだろう。
社会講座 7/11谷川浩司先生 9/5首相夫人安倍昭恵先生」なる記述からは、谷川浩司氏と安倍昭恵氏にいくばくかの金銭が渡されていたとしか読み取りようがない。

となると、安倍首相の答弁は虚偽答弁と言うことになる。少なくとも、「受け取っていない」とは、この決算書が有る限り、断言できないはずだ。

本件を含め、事実関係を塚本幼稚園に確認するため、連日取材依頼を行なっているが、今の所塚本幼稚園からの返答はない。

名誉校長を辞任したとはいえ、昭恵夫人と森友学園の関係については、今後も徹底した検証がくわえられるべきだろう。

<文/菅野完(Twitter ID:@noiehoie)>
https://hbol.jp/131054