短距離で離陸できるF35B戦闘機を、ヘリ搭載型護衛艦に搭載して運用することを
防衛省が本格的に検討していることが、政府関係者への取材で分かった。

F35Bは短距離で離陸でき、オスプレイのように垂直着陸が可能。レーダーに捕捉されにくいステルス性を備えている。
空軍仕様のF35A計42機の一部をB型に変更する案と、別に追加で買う案がある。

F35B戦闘機を搭載した護衛艦は「空母」とみなされる。「自衛に必要な最小限度を超えるため攻撃型空母を持つことは許されない」
としてきた政府見解との整合性が問題となる。中国が強く反発することも予想される。

加速する中国の海洋進出への対処が目的だ。当面は滑走路が短い南西諸島での運用を想定。将来はヘリ搭載型護衛艦を改修するか新造する。
F35Bの導入で、宮古、石垣、与那国島、南・北大東島の各空港が、空自戦闘機による警戒監視活動に使え、活動範囲が拡大する。
 さらに将来、ヘリ搭載型護衛艦「いずも」「かが」の艦首をスキージャンプ台のように改修、甲板を耐熱塗装する、
航空燃料タンクや弾薬庫の増設、整備、管制機能を改造してF35Bを搭載できる「軽空母」として運用する構想がある。
F35B搭載の強襲揚陸艦を新造する案もある。
(2017年12月25日 東京新聞)