改憲派は、国益を重視した未来思考による対処を目指すとしている。

しかし、中には戦後日本の平和主義を否定し、戦後民主主義への挑戦を意図した歴史修正主義、復古主義の歪んだ認識を持つ勢力が存在する。

そして、アメリカ、イギリス、フランスのように、世界秩序を守るという大義名分の下、国益を守るために、自国の意思で戦争ができる、武力による国際問題の解決ができる「普通の国」になりたいと願う勢力もある。

世界の覇権の一翼を担う国家であり続けるために、政治、経済、軍事でトップクラスの国であり続けたいと願っている。

憲法は9条削除+前文削除が目標でもある。
まずは自衛隊明記からはじめ、二項削除、9条自体の削除、前文削除、スパイ防止法、緊急事態条項、戒厳令、報道規制を含んだ自主憲法制定を目指している。

この勢力は、勢力均衡の視点から武力、軍隊を国際問題の解決、外交の手段として利用し、戦争を政治の延長として捉えている。

中国の台頭、アメリカの衰退、新しいテクノロジーへの対応など国際環境は変わっても、基底にある発想は19世紀的だ。

日本が一等国として世界に認められ、国際連盟の理事国であった第一次世界大戦後のロンドン海軍軍縮会議、ワシントン海軍軍縮会議、大正デモクラシーの頃の日本の体制と被って写る。
この勢力は、あくまで未来思考と言っているが、歴史的な視点に重心を置けば、第二次世界大戦前の体制に戻したいのでは?と見る人は見る。
この勢力は、歴史的にはやはりいつか来た道となっている。