>>116のつづき

背後のものの意図をさぐるのは困難だ
真幻魔大戦を終える際に書かれた「あとがき」の言葉にこうある

「(言霊は、)現在の平井和正の実力では、到底書き切れないよ、
と見定めた上で、第二次幻魔大戦の勃発を未来にずらしたのではないですかね」

どこかのインタビューでも彼が同様のことを語っていた記憶がある
ほかにも「悪霊の女王」執筆にあたって、高橋父の書籍「悪霊」が役立ったことを告白している
どこでの告白か、まるで思い出せないのだが悔しいのだが…

どうやら背後の指揮者の意図とは別に、
それを受ける側の知識が不足していてはダメらしいのだ

平井文学を読み込む面白さはここにある
彼の「精神熟成」が充分でなければ、その作品が書かれることはないのだ
「書き出しが決まっているのに、書き出せない…」
そんなことを平井は告白していた