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新人職人がSSを書いてみる 35ページ目
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0001通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 1bd2-BQKd)
垢版 |
2018/06/19(火) 19:16:43.69ID:O8vHynnR0
新人職人さん及び投下先に困っている職人さんがSS・ネタを投下するスレです。
好きな内容で、短編・長編問わず投下できます。

分割投下中の割込み、雑談は控えてください。
面白いものには素直にGJ! を。
投下作品には「つまらん」と言わず一行でも良いのでアドバイスや感想レスを付けて下さい。

現在当板の常駐荒らし「モリーゾ」の粘着被害に遭っております。
テンプレ無視や偽スレ立て、自演による自賛行為、職人さんのなりすまし、投下作を恣意的に改ざん、
外部作のコピペ、無関係なレスなど、更なる迷惑行為が続いております。

よって職人氏には荒らしのなりすまし回避のため、コテ及びトリップをつけることをお勧めします。
(成りすました場合 本物は コテ◆トリップ であるのが コテ◇トリップとなり一目瞭然です)

SS作者には敬意を忘れずに、煽り荒らしはスルー。
本編および外伝、SS作者の叩きは厳禁。
スレ違いの話はほどほどに。
容量が450KBを越えたのに気付いたら、告知の上スレ立てをお願いします。
本編と外伝、両方のファンが楽しめるより良い作品、スレ作りに取り組みましょう。

前スレ
新人職人がSSを書いてみる 34ページ目
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/shar/1499781545/l50

まとめサイト
ガンダムクロスオーバーSS倉庫 Wiki
http://arte.wikiwiki.jp/

新人スレアップローダー
http://ux.getuploader.com/shinjin/ 👀
VIPQ2_EXTDAT: default:vvvvv:1000:512:----: EXT was configured 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:669e095291445c5e5f700f06dfd84fd2)
0171通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロレ Sp8b-Zlpr)
垢版 |
2018/09/14(金) 07:25:18.64ID:t5sWKfpip
>>164
コテハンに誤りがありますねぇw
現実と同じなら障害者派遣労働だろうにwww
0172通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイW bf8a-Zlpr)
垢版 |
2018/09/16(日) 07:50:32.45ID:s+3p3+7a0
ポケモンss以外ごみやん
0173通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイW 9f24-Zlpr)
垢版 |
2018/09/16(日) 07:58:46.31ID:nkdEIgFA0
>>172
×ポケモンss以外ごみやん
○ポケモンssもどきはごみやん
0174通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイW 9f24-Zlpr)
垢版 |
2018/09/16(日) 07:59:54.91ID:nkdEIgFA0
レスの無駄だから二度と糞ssのポケモンもどきを載せるなガイジ
0176通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 97f7-Z9Pe)
垢版 |
2018/09/16(日) 09:21:03.38ID:DBK/RbkJ0
なおニビシティのタケシすら倒せないガイジがいるらしいwwwwwwwwwwwww
お前がゴミだろ定期
0177通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイW bf8a-Zlpr)
垢版 |
2018/09/17(月) 23:03:40.27ID:uTQwTSAg0
あわが効果的なんて思わないだろう
ゲーフリが悪い
0178通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 97f7-Z9Pe)
垢版 |
2018/09/17(月) 23:05:57.41ID:Av5tKm5W0
ダッサwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
岩タイプならみずが効くって小学生でも理解できるのになwwwwwwwwwwww
どんだけ頭が悪いんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
0180通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイW bf8a-Zlpr)
垢版 |
2018/09/17(月) 23:13:49.92ID:uTQwTSAg0
ピカチュウ強いんやろなぁ
ピカチュウだけでタケシ倒せるやろ
0181通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 97f7-Z9Pe)
垢版 |
2018/09/17(月) 23:13:57.22ID:Av5tKm5W0
ダッサwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
岩タイプは電気効かないだろうにwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
どんだけ頭が悪いんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
0182通常の名無しさんの3倍 (スッップ Sdbf-chYh)
垢版 |
2018/09/18(火) 00:07:41.51ID:4C4rgNpvd
新作のピカチュウは色々と特別な新技覚えるから強いっちゃ強いぜ
ポケモン好きでも無い基本的な戦闘システムすら理解出来ない溝口がそこまで把握した上で物言ってるとは思えんが
0183通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 97f7-Z9Pe)
垢版 |
2018/09/18(火) 00:10:11.96ID:EcabStGO0
その強い技でもクリアすると思われていない溝口ってwwwwwwwwwwwww
どんだけ知能が低いんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
0184通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロラ Sp8b-Zlpr)
垢版 |
2018/09/18(火) 08:23:03.88ID:d4z3k5+Ip
>>180
効かないフルバをデストロイに当てる雑魚キラのリスペクトね www
0185通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ ff81-cC+K)
垢版 |
2018/09/18(火) 09:33:10.62ID:LU6jkqIA0
毎日定期【ガンダムまとめ速報ブログを毎日通報して潰しましょう。】
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0187ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
垢版 |
2018/11/01(木) 21:16:25.34ID:32GbSQuM0
――艦これSEED 響応の星海――


金剛らが佐世保への直帰ではなく、福江島最南端の前線基地への寄港を選んだ理由は、至極単純であった。
佐世保まで曳航するには、ナスカ級の船体はダメージを受け過ぎていたのだ。
無茶苦茶な解体によって摘出されたナスカ級中央部は、もう自壊寸前だった。
至極単純で、当然の理由だ。そもそもが地球上で使うことを想定していない宇宙専用艦艇である。
それが地球の重力下に在るだけでも相当な負担だというのに、海に墜落して荒波に揉まれた挙げ句、バカスカ攻撃されて両弦スラスターブロックを喪って、それでもなんとか海上に浮いていたこと自体が奇跡だろう。
もしナスカ級設計者が知ったら泣いて卒倒するに違いない。
ともあれ、無理に曳航し続ければどうなるかは想像するまでもなく、実際、曳航されている最中にも幾度となく沈みかけ、最終的には艦娘達に支えてもらってようやく航行可能という有様だった。
早急にどうにか安全を確保しなければならない。
というわけで、少女達は揃って福江基地に入港することになった。
しかし、少女達の戦いはまだ終わらない。
ここは前線基地。
それも、目と鼻の先の海が敵領域であるのに、防備のまったく整っていない前線基地だ。
思い出して頂きたいのは【金剛組】の当初の任務内容で、艦娘達はナスカ級クルーの葬儀を終えると直ぐさま、先に作業を進めていた【はやて丸】クルーに合流するカタチで復旧作業に取りかかった。
最大目標の一つであった有線通信用ケーブルの再接続に加えて、前もって搬入されていたモジュール構造式の工廠の組み立て、宿泊施設や物見櫓の修理等が急ピッチで進める。
それは本来、数日かけて行う予定のものだったが、敵の執着するナスカ級を引き入れた以上は悠長なことを言っていられない。
今はどこまでもひたすらに、備えるのみ。

「――スカイグラスパー? あの、キラが取り逃がしちゃったっていうStrange Fighterのことデス?」
「うん。僕が知る限り、今この世界で偵察衛星を墜とせるのはアレだけだと思う。大気圏内用の機体だけど推進剤さえあれば」
<宇宙も飛べるだけのスペックがある、ということか。そりゃ確かに、普通の砲撃なんかじゃ衛星墜としなんぞ絶対不可能だが・・・・・・参ったな。こうまで私達の常識が通用しないとは>
「おい提督、感心してる場合じゃないだろが。しかしマズいぞ、デュエルは同化できないうえに飛べないんだろ? 次アイツが来たら難しいんじゃないか」
「ヴァルファウの件もありますよ。今の私達には敵航空戦力に対抗できる力が・・・・・・ありません。ただでさえ艦載機の消耗が激しいのに、なんとかしないと此方が一方的にやられてしまいます」

11月11日の20時14分。
そんな少女達に追い打ちをかけるようにして、とあるニュースが舞い込んできた。
繋がったばかりの有線通信によって実現した、佐世保の二階堂提督との緊急作戦会議でのことだ。基地敷地内の会議室に集った【金剛組】と【榛名組】の首脳陣――金剛、翔鶴、榛名、木曾、キラ――は、
一台の古ぼけたコンピューターが出力する提督直々の報告を聴いて漸く、自分達があくせく戦っていた最中に新たな事件が発生していたことを知ったのだった。
0188ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
垢版 |
2018/11/01(木) 21:19:03.95ID:32GbSQuM0
ナスカ級発見と同等――否、世間的にはそれ以上の、一大事である。

『偵察衛星が撃墜された。方法は不明だが、稼働状態にあった全ての衛星との交信が途絶したらしい』

艦娘はおろか深海棲艦にも絶対に手出しできない領域、高度36,000km。一方的な空からの監視によりそれまでの戦況を一変させた、現人類の英知の結晶、人工衛星。
これに直接干渉できるモノは、同じ人類をおいて他にない・・・・・・筈だった。
だというのに、あっという間に、寝耳に水の如く。兆候を察することも対策を講じることも出来ないまま衛星は呆気なく墜ちた。そもそも完全に想定外であった。
この世界の人間には、ソレが意図的な、何者かの悪意によって成されたものであるということしか解らなかった。消去法で深海棲艦の仕業と推測するしかなかった。
世界情勢を直接揺るがす大事件と混乱。
最近まで人類側の優勢に傾きつつあり、しかし佐世保の機能不全により均衡まで押し戻されてしまっていた戦況は、本日を以って遂に逆転されようとしていた。
キラ曰く、たった一機の戦闘機の仕業で。

「・・・・・・ごめん。僕があの時、ちゃんと・・・・・・討ててれば」
「それは・・・・・・、・・・・・・でも、御友人と似ていらしたのでしょう? なら仕方ないじゃないですか」
<なんにせよ厄介なことになった。軍令部もかなり混乱していてな、下手をすれば再び孤立してしまうかもしれん、我々は>

10月25日を境に始まった世界の変遷は、加速していく。
加速し、確実的確に人類のアキレス腱を切り崩していく。

「孤立、か。なぁ提督、横須賀の連中は・・・・・・ウェーク島前線基地はそんなにヤバいのか?」
<音信不通とまではいかないが、維持に影響が出るレベルで足並みが乱れている。ミッドウェー包囲網を突破されるのも時間の問題らしい。
今時、昔ながらの長距離通信は使い物にならんし、やはり衛星のサポートあっての西太平洋戦線ということだ>
「通信の重要性は痛いほど身にしみているが・・・・・・アイツらがそこまで苦戦するか」
「となると呉が動くのも時間の問題、ということですね」

強力無比な深海棲艦が次々と湧き出る西太平洋海域を専任する、横須賀鎮守府が押されだしたのだ。
通称、西太平洋戦線。これを維持し、敵を抑えこんでいるからこそ他の戦線が維持できると言っても過言ではなく、その戦局は常に世界中から重要視されている程だ。
日本国の主力 of 主力であり本丸である横須賀と、そのサポートを本懐とする呉こそが要衝ウェーク島前線基地を拠点に、今日までの日常を守護していた。
言うまでも無く、新型人工衛星の恩恵あっての戦果である。
なればこそ、この後の展開は容易に予想することができる。

「むぅ、今ビスマルク隊に抜けられるのはVery troubledデース・・・・・・」
「鹿屋の利根隊も、どうなるか。舞鶴と大湊も動けないでしょうし」
0189ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
垢版 |
2018/11/01(木) 21:22:09.65ID:32GbSQuM0
<計画全てが白紙に戻ったと見なすしかない。全鎮守府連合艦隊による台湾近海解放作戦もだ。少なくとも向こう一ヶ月は我々のみでヤツらと対峙せねばならないだろう>

現在、佐世保鎮守府本来の役割である大規模輸送船団護衛任務(スエズ運河航路確保)を肩代わりし、更にビスマルク隊(出向防衛組)というカタチで佐世保をサポートしてくれている呉も、
西太平洋戦線の維持に全力を尽くさなければならなくなる。
ミッドウェーが突破されれば、ただでさえ衛星の消失に困窮している全世界の戦線が連鎖的に、完全に破綻してしまうのだ。鹿屋基地等のその他軍事拠点にも当然、何かしらアクションがあるだろう。


佐世保は再び孤立するかもしれない。


万全でないまま、ナスカ級という火種を抱えたまま。依然スカイグラスパーやヴァルファウ、【軽巡棲姫】や【Titan】といった超戦力を擁する深海棲艦群と睨み合ったまま。
次々に襲いかかる荒唐無稽な無理難題。
どうしようもなく五里霧中で窮途末路。
戦術どころか戦略レベルで後れをとってしまった。
本質的には防衛戦の頃となんら変わらない、息苦しく生苦しい閉塞感。少女らの受難は、まだまだ終わりそうにない。
受難が続くということは、道が続くことを意味している。

「防衛態勢を見直す必要がありますね。特に、対空と対ビームを最優先で考えないと」
「それなら僕と明石さんに考えがあります。――あの、提督、一つお願いがあるんですけど・・・・・・」
<なにかな?>

まだ終わらない。
まだ抗える。
ナスカ級を中央部のみとはいえ引き入れられたのは、僥倖だった。どんなに苦しくても、元より選んだこの道を貫くだけの力を手に入れられたのだから。C.E. の技術をいかに有効的に使うかが、これからの鍵を握るのだ。
皆で知恵を絞れば、まだ前に征ける筈だと信じている。
衛星撃墜がなんだ。再びの孤立の危機がなんだ。もうあの時とは、未知の技術に一方的にやられていた時とは違う。

「ストライクを、ここまで持ってきてくれませんか?」

反撃の術は、まだこの手の中にある。
0190ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/01(木) 21:24:18.06ID:32GbSQuM0
《第14話:明日、明後日、その先へ、今を繋げて》



艦娘用の、対ビームシールドとアンチビーム爆雷。
対空用の、ビーム兵器と高精度射撃管制システム。
ストライクがあれば、不思議存在に変貌したキラとストライクを媒介にすれば、コレらをある程度量産できるのではないかと、キラと明石は踏んでいた。量産できれば艦隊の防御力は大きく向上する。
戦力温存の為かここ最近姿を見せない【Titan】は勿論、スカイグラスパー相手にも優位に立ち回れるようになる筈。
材料は充分にある。
自壊寸前のナスカ級それ自体と、搭載されていた兵装や大破したモビルスーツを使えば、佐世保鎮守府所属艦娘全員の防御能力を底上げできる程だ。
実績も充分にある。
コンバートしたC.E.製パーツをふんだんに組み込んだ響の特装試作型改式艤装の性能は、彼女自身の実力を差し引いても誰もが認めるモノだった。
ならば、キラとストライクと明石が揃えば実現可能である。
そして勿論、こんな場当たり的な対症療法では終わらない。
ゆくゆくは反撃に転じるべく、攻撃用の兵器も開発してみせる。既存技術の延長である響の試製ライフル型13.5cm単装砲とは異なる、新体系の兵器群を。
問題は当のストライクを佐世保工廠に修理中のまま置いてきてしまったことだが、幸いフレームにはまだ手をつけていなかったので、コンテナ船で輸送可能な状態であった。
修理の続きここ福江基地工廠にて、新兵器開発の後に行えばいい。


新たな計画が発動した。
あとは時間との勝負だ。


ストライクの移送は明日12日の昼頃に予定されており、そこから計画が軌道に乗るまで最短三日はかかる見込みで、その間に敵が襲撃してこない訳がない。敵が戦力の消耗を嫌っていると仮定しても、
まさか放置してくれるとは思えず、むしろ航続距離に優れた航空戦力や長距離砲撃でちょっかいを出してくるものと思われた。もしかしたら、迎撃困難なスカイグラスパーを差し向けてくる可能性もある。
そういった意味では現状、デュエルは艦隊の進退に大きく関わる存在と言えた。なにせ、索敵と対ビームに最も優れているのは、この機体だけだから。たとえ黎明期の試作機だとしても。
諸々の準備が整うまで、ストライクとデュエルという二機のモビルスーツは、それぞれの役割でもって佐世保を守護する盾になる。
艦隊の強化が整うまで。
基地の防備が整うまで。
孤立してしまっても、この先ずっと戦っていけるようになるまで。老体に鞭打ってとはズバリこのことだ。
持てる全てを駆使しなければ、生き残れない。
0192ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
垢版 |
2018/11/01(木) 21:27:25.45ID:32GbSQuM0




そういった状況を聞いて落ち着いていられる程、シン・アスカは大人でなかった。
怒れる瞳と称された男が遂に、動く刻がきた。

「デスティニー、巡航ステータスでシステム起動。・・・・・・やっぱエラーだらけだな、出力が上がらない。戦闘は無理だよなぁ」
<当たり前でしょ。っていうか、やる気だったの? 何度も言うけどアナタの仕事はあたし達支援部隊の輸送で、それ以上でも以下でもないんだから>
「解ってるよ」
<あと、くれぐれも外の人には見つからないように。アナタ達ってば軍令部にも内緒の最高機密なんだから。そりゃいつまでも隠し通せるものじゃないけれど、提督の好意と努力を無駄にしたら怒るわよ?>
「だから解ってるって! ・・・・・・お前は俺のお母さんかナニかかっての」
<あら。少なくとも保護者ではいるつもりよ、あたしは>
「そうかよ。・・・・・・三分後に出撃するって、みんなに伝えてくれ」
<わかったわ>

久しぶりに身に纏う、真紅の専用パイロットスーツ。
久しぶりに乗り込んだ、ブリュンヒルデ‐システム連動型思念制御式全天周囲モニター装備の自由回転式球状コクピット。
彼が操るは、重厚な鎧武者のような装甲、鍛え抜かれたアスリートのような体躯、禍々しくも美しい魔王のような二対の翼を携えた究極の機動兵器。C.E.の技術の結晶たる【GRMF-EX13F ライオット・デスティニー】。
まさか自ら志願したとは言え、無理を押し通して説得したとは言え、こんなにも早くこの機体を飛翔させる日が来ようとは。
でも、仕方ない。
偵察衛星が撃墜されたと聞いて。
横須賀と呉の艦娘がピンチだと聞いて。
佐世保ではキラ達が圧倒的不利な状況を打破すべく動いていると聞いて。
ふつふつと、冷え切っていた筈の情動が煮えたぎってきた。久しく忘れていた激情が、行き場を求めて荒れ狂う。
そこまで聞いてしまえば、もう動くしかない。ここで動かなきゃ、何の為にここに存在しているのか。彼が求めた力は、こういう時にこそ振るわれるべきだ。
この世界の為に今できる全てを。
通信機越しに天津風と軽口をたたき合いながら、シンは整備不十分な機体を立ち上げるべく、コンソールと格闘する。

(問題はエネルギー配分だ。自衛用にライフルを5発、シールドを1回、沖に出るまでのミラージュコロイドを加味して、ヴォワチュール・リュミエールでの飛行に必要なエネルギーは・・・・・・、・・・・・・往路は問題無い。
けど帰路で尽きる。できれば例のヤラファスクレーターまで足を伸ばしてみたかったけどな)

輸送船を小笠原諸島沖に待機しておいて貰おう。
0193ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
垢版 |
2018/11/01(木) 21:30:22.38ID:32GbSQuM0
ヴァルキュリア‐システムやSRCPS推進機構、積層式EVPS装甲といった最新鋭GRMFシリーズとしての特徴を最低限まで省き、総合力を【ZGMF-X56S インパルス】並にまで落としてでもこの体たらく。
相変わらずエンジンは絶不調で、どんなに頑張って整備士の真似事をしても改善しようがなかった。
もっとも、素人集団でデュートリオン核融合炉をどうこうできるわけがないとハナから判っていたから、予備電源のバッテリーのみでどうにか飛べるようこれまで努力を重ねてきた。
今、機体に無理させれば整備は一からやり直しになる。再び飛べるようになるまで、また数週間かかることだろう。
でもきっとこの日の為に、これまでの日々があったのだ。
危機に瀕したウェーク島前線基地を救えるのは、間違いなくこのデスティニーしか存在しない。正確に言えば、表だって戦うのはデスティニーが抱えた改装補給コンテナに詰め込まれた、呉鎮守府所属の支援部隊なのだが。
コイツを迅速に輸送し、後退中の西太平洋戦線を支援する。上手く機能すれば、佐世保からビスマルク隊を招集せずに事が進む。巡り巡って、キラ達の助けになる筈。アイツがここで終わっていいわけがない。
次元の壁すら越えた究極のモビルスーツは今、たった一回限りの最強最速の宅配便になる。

「つーか今更だけどよ、コンテナって。もっとマシな運搬手段はないのか?」
<これが意外と快適なのよ。ちゃんとリクライニングシートもベルトもあるから、こっちの事はそんな心配しなくていいわ>

手動制御思考制御複合式MS操縦システムたるブリュンヒルデを最大限活用し、いつになく慎重にコンテナをガッチリ保持する。
いつも大剣や大砲を装備させる厳つい両腕は、今や文字通りシンの身体の延長だ。なにせ乱暴に扱ったら後が怖い。

「いやそういう意味じゃ・・・・・・いいけどさ。・・・・・・ブリュンヒルデ‐システム起動確認。安全運転は心掛けるけど、舌噛むなよな」

戦闘機動とはまたベクトルの異なる難度と緊張感に舌なめずりして、シンはスロットルを上げつつフットペダルを踏み込んだ。
VPS / MPS複合骨格が正確に駆動し、無機質ながら機能的に引き締まった二本足で18mの巨体が力強く前進。誘導灯を手にしたマエストラーレとリベッチオの指示に従い、工廠から十分離れたところまで歩いていく。
モニターには厚い雨曇に支配された真っ黒な空と、とても船など出せないまでに荒れた真っ黒な海、わずかに命の営みを灯す瀬戸内海の島々。他には何も存在しない。
進路クリアー。
すると、再び通信機から少女の声。

<・・・・・・でも、ありがとね、シン>
「あん? なんだよ藪から棒に」
0194ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
垢版 |
2018/11/01(木) 21:33:25.48ID:32GbSQuM0
<本当は佐世保に・・・・・・福江島の方に行きたかったんでしょ?>
「それは・・・・・・まぁ、な」

図星ではあった。
アイツがここで終わっていいわけがない。嫌いだけど、大っ嫌いだけど、それとこれとは話が別で、直接助けにいけるものなら行きたいと切に思っている。我ながら複雑だとシンは唸った。
しかし、何事にも優先順位というものがあるし、この機体で出来る事などたかが知れている。
だから、図星だからこそシンはあえて不敵な笑みを返してやった。いつまでも分からず屋のガキでいられない。

「でも俺は、俺が思う最良を、やりたいようにやってるだけだ。そういう風の吹き回しってことだ。礼だったら無事に帰ってきてからにしろよ」
<ええ。アナタが実現してくれたこの作戦、必ず完遂してみせるわ。みんなでちゃんと、ね。・・・・・・――大丈夫よ、いい風が吹いているもの>
「ああ。・・・・・・いくぞ!」

背部と両腰に備えた大型ウイングスラスターを展開、見る者全てを魅了する光の翼を発振。光圧による繊細な推進力が、機体をフワリと滑らかに離陸させる。
続けてミラージュコロイド展開、アクティブステルス。可視光線等の電磁波を偏向するガス状物質を球状に固定し、光の翼含めてデスティニーは何者にも感知できない透明存在になる。
出撃準備完了。
あとは心のままに。

「シン・アスカ。デスティニー、発進する!!」

久しぶりの常套句を口にして、まるで運命を切り拓くようにして。
【紅蓮の剣】が呉の空に飛び立った。
0195ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
垢版 |
2018/11/01(木) 21:36:19.25ID:32GbSQuM0




【軽巡棲姫】は後悔していた。
一つの戦いの顛末を見届け、十日余りの月が輝く台湾近海に帰還し、後悔していた。
結果論だが、やはり実験体【Titan】を参戦させるべきだったと。
というのも、出し惜しみには理由があった。
先の強行突破戦の折に、敵に機械人形の力を行使して【Titan】を屠る――あの一戦で4体も未帰還となったらしい――特異な存在(イレギュラー)が一人いたと、報告を受けていたのだ。
撃墜できたとも聞くが目撃証言少なく、ソイツが生き残っているか否か調べる術はなかった。
台湾近海前衛部隊の指揮を任された【姫】はあくまでも、つい先日ここに集った身であり、あの戦いについては伝聞でしか知らないのだ。
兎も角、その真偽を確かめず発展途上の兵器を投入し、徒に消耗するわけにはいかなかった。仮に生き残っていたら全滅させられるかもしれないのだ。異界の船を巡る戦いなら、異界の力を操る敵が出てこない筈がない。
リスクが高すぎる。
更に言えば、艦娘側も対【Titan】戦術を確立しつつあると聞く。強行突破戦以前のような一方的な展開にはならないだろうと考えた。
故に出し惜しみ、温存した。後の決戦のことを考え、巨人をより洗練し強化する道を選んだ。
故に争奪戦の増援には、精鋭だが喪っても痛手でなく、かつ機動力のある通常戦力を選んだ。
敵が通常艦隊ならゴリ押しで殲滅でき、例のイレギュラーがいれば即時火力集中か撤退できるように。


その選択よって導かれた間違いが二つ。


間違え其の壱。
窺知し得ない強大な敵に対する恐れが、戦力逐次投入に近しい愚策を招いた。脅威はイレギュラーだけでなく、あの二隻の駆逐艦のように敵艦隊の強さが、深海棲艦側の予測の遙か上をいっていた。
【軽巡棲姫】自身の途中離脱こそが一番の誤算だった。
間違え其の弐。
イレギュラーは最後の最後になって漸く現れた。推測だが、おそらく異界の船の内部から補充したのだろう。逆に言えば、異界の船へ侵入しなければ、敵は機械人形の力を行使できなかったのではないか。
これは【Titan】を投入していれば、多少苦戦しようとも勝てた可能性を意味する。
この二つの間違えが、あの無様な撤退を招いた。
0197ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
垢版 |
2018/11/01(木) 21:37:35.04ID:32GbSQuM0
何事も中途半端は良くない。たとえ予期せぬ遭遇戦だったとしても、やるなら徹底的に、動かせる戦力全てを動かすべきだった。


しかし収穫が無かったと言えば嘘になる。


結果的に、イレギュラーの存在を観測できた。
生態も精神も人類に近しい艦娘共が、あの短時間で機械人形を操れるようなるわけがない。兵器類に侵蝕できる深海棲艦ですらアレの操縦には熟練を要するのだ。
となれば、異界の船から飛び出した青と白の機械人形は、例のイレギュラーが操っていたのだろう。報告にあった、ビームの銃と剣を操る男。遠目に見た、敵通常艦船の甲板に乗っていた男。
様々な報告と事実と推測を鑑みて、現状、異界の力を操る敵はあの一人のみと断定できる。
沈んだ艦艇用大型スラスター確保の目処も立ち、なら次に考えるべきは、その一人をどう釣りだして確実に包囲撃破するかだ。
敵艦隊の盾になるであろうイレギュラーは、早期に潰さなければ。普通のやり方では駄目だ。己が戦力を見直し、より高次元の戦術で臨まねば。

「・・・・・・?」

そうこう考えていると、不意に特徴的なジェット音が【姫】の耳朶を打った。
超伝導電磁推進機関の駆動音。
見上げると星空に一機、T字型の真っ黒な戦闘機。今まで確認されてきた深海棲艦とは明確に異なる特徴を持った、深海棲艦側のイレギュラーが搭乗する異界の戦闘機が、その機首を隕石群に築いた滑走路に向けていた。
どうやら無事にミッションを遂行し、帰還するようだ。
初陣では即座に逃げ帰ったと聞いていたが、意外とあの者もやり手であるらしい。

「・・・・・・ユウダチ・・・・・・、・・・・・・ソシテ、ヒビキ。コンド、コソ・・・・・・」

状況はそう悪いものではない。
次はもっと上手くやってやる。
散々邪魔をしてくれたあの駆逐艦娘二隻も、蹂躙してやる。
その為には。
【軽巡棲姫】は次の戦いに備えて策を練り始めた。
0198ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/01(木) 21:40:15.52ID:32GbSQuM0




「え、シンが?」
「Да。なんでも西太平洋戦線を支援する為に、呉の提督を説得したみたい」
「まるでドラマの一幕みたいだったって話よ。――俺がやんなきゃ誰がやるんだよッ!! ってな感じで執務室に乗り込んだらしくて。うぅん、オトコだねぇ」
「おかげでビスマルク達も利根達もこっちに残れそうだって、提督が言ってた」
「そう・・・・・・そうか、シンが・・・・・・。教えてくれてありがとう、響、瑞鳳さん」

緊急作戦会議を終えて暫く経った頃、福江基地中央広場。
一際大きい図体と索敵能力を活かして南方の海を睨みつける【GAT-X105 デュエル】、そのコクピットで機体調整に勤しんでいたキラに、シン・アスカ出撃の報を伝えたのは響と瑞鳳の二人だった。
とある事情から二人で陸上任務をこなしていた時に伝え聞いた、提督からの続報かつ速報かつ朗報。自分達を助けてくれる存在が他にもいると知った時、少女達はそれを一刻も早く教えてあげたいと思った。
名前しか知らないキラの同僚が、道を拓いてくれたと。
だって彼はナスカ級クルーの葬儀以前から、ずっと張り詰めて、思い詰めていたようだったから。理由も気持ちも良く解るけれど、仲間が暗い面持ちでいるのは良くないことだ。喜ばしてあげたいと素直に思った。
だから二人は走ってここまでやってきて、キラも応えて外に出て、三人で機体のつま先に腰を下ろして。
響が淡々と、瑞鳳が感情豊かに呉での顛末を語った。

「シンが動いてくれるなら、向こうは大丈夫だね」
「断言するね」
「僕なんかよりずっと優秀だから、彼は。彼なら上手くやってくれるよ」

するとキラは静かに微笑んで、東の方角、遙か遠いウェーク島を望むようにして綺麗な紫晶色の瞳を細めて。
良かったと、二人の少女は思った。
その顔が綻んでくれてどことなく嬉しくなった。それに、これなら遠慮なく二人で用意したものを披露できるというもので。

「へぇ・・・・・・シン・アスカさんかぁ。いつかこっちに来てくれるって話だけど、俄然興味沸いてきたわねぇ」
「天津風から聞いたところによると、だいぶ難儀な性格らしいけど。・・・・・・ところでキラ、お腹すいてない? 私と瑞鳳で晩ご飯を用意したんだ」
「そっか、臨時主計課だものね。じゃあいただくよ。実は結構、限界近かったんだ」

響と瑞鳳はこの度、基地全員の衣食住をサポートする主計課の一員として活動することになっていた。
その主な任務は毎日三食の戦闘糧食(レーション)の提供や、衣類の洗濯等の家事全般。先の鎮守府再建時で多少経験したとはいえまだまだ慣れない陸上作業に追われる艦娘達は勿論、
二隻の哨戒艦の乗組員と工作隊と業者さん、戦車隊の皆さんの後方支援が目的だ。
美味しく手軽でボリュームのある食事は、どんな兵器よりも即物的な力となる。
0199ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/01(木) 21:43:52.75ID:32GbSQuM0
昔の人は言いました。
腹が減っては戦は出来ぬ。軍隊は胃袋で動く。世界は美味いご飯で廻っている。個人も組織も状況も古今東西も問わず、気力体力共に充実してなければ良い仕事なぞ到底不可能なのだ。
料理作りを趣味としている瑞鳳と雷にとってはある意味、厨房こそが真の戦場なのかもしれない。
その構成員は瑞鳳と響、暁と雷と電の計五人で、この人選の裏には「響はもっと色んな人と接するのが良いかもしれない」と考えるキラと瑞鳳が噛んでいたりする。例の協力体制の一環だ。
ともあれ今日の食事当番の二人で、これまで作ってきた食事をみんなに配り歩いていたのだ。速報を耳にしたのはその途中、最後の一人であるキラの下に向かっている時のことだった。
ご飯は楽しい気分で食べるに限る。
今ならきっとキラも美味しく食べてくれるではないかと、響と瑞鳳は考えた。

「私達もこれからだったから、一緒に食べていい?」
「もちろん。ってか、断る理由がないよ。・・・・・・待ってて、ちょっとセンサーの設定だけ弄ってくるから」
「どうするの?」
「僕の端末と連動させるんだ。この距離なら無線届くし」
「じゃあ工廠の中で準備してるね。流石に外じゃ寒いから」

考えたら自然と、一緒に食べようと提案していた。本来の予定であれば名残惜しいけれど、時期尚早だとして、ご飯を渡したら二人は解散しようと瑞鳳は考えていたのだが。提案しといて後の祭りだが、少し緊張してきた。

「・・・・・・キラ、携帯端末持ってたんだ」
「提督のお古じゃない? あの旧式の折畳み型、見覚えあるわ。ま、とりあえず準備しちゃいましょ」

悟られてはならない。
大丈夫。普通の日常会話ならこれまでのように、普通にできる。昨夜も上手くやれた。
再びコクピットに潜ったキラと一旦別れ、新設した工廠の隅っこに陣取った二人は手分けして食事の用意を進めていく。

「みんなに使わないって言われたけど、持ってきて良かったわね、紙皿」
「備えあればなんとやらだね」

本日のメインは、パリッと焼きあげた半身の鯖をカリふわフランスパンで挟んだサバサンドになります。
お昼に【はやて丸】にて摩耶が釣り上げていた新鮮なサバは旬なだけあって、味も大きさも一級品。これを塩胡椒とバター、レモン、オリーブオイルだけで味付けして各種野菜とサンドするだけという
シンプルかつ豪快なファストフードだが、これがまた病みつき必至の美味しさなのだ。人によってはマヨネーズちょい足しもオススメで、もし機会があれば試して頂きたい。
これに加えて、瑞鳳謹製のカマスの唐揚げとロレーヌ風キッシュ、会議終了後に金剛と榛名に淹れてもらったダージリンティーがセットになって、艦隊の遅めの晩ご飯となる。
もちろん戦闘糧食なのでそれぞれ作業しながら手軽に食べられるよう工夫しているが、今回はゆっくり腰を落ち着けられそうなので、ちゃんと紙皿に盛り付ける。一応持ってきていたのが幸いだった。
今回は自信作だと、自画自賛する瑞鳳である。近年はなんとなく避けていたバケットサンドだがなんとなく、たまには良いかなと、昔は割と頻繁に作っていた定番メニューなだけあって彼にも気に入ってもらえると良いが。
0201ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/01(木) 21:48:24.15ID:32GbSQuM0
「・・・・・・そういえば、さ」
「うん?」
「あ、いや・・・・・・、・・・・・・ちょっと思い出したんだけどね」

ものの十数秒の準備を終えて一息つくと、なにやら響が感慨深げな声音で呟いた。
呟いて、しまったとでも言うような顔になって、しばしの気まずい沈黙。
しかし瑞鳳がキョトンとしてその蒼銀色の大きな瞳を注視すると、観念したように口を開いた。
敵わないなという雰囲気で。少しばかり申し訳なさそうな雰囲気で。

「瑞鳳とこんなに長く一緒にいるのって、なんか久しぶりだなって・・・・・・」
「あー・・・・・・そうね。言われてみれば、そうかもね」
「昔はあんなに一緒だったのに私・・・・・・全然、今の瑞鳳達と話してないなって・・・・・・」
「・・・・・・」

これは、なんとも。


なんとも思いがけずに、懐かしい話題が出たものだ。


感傷。
そうだ。まだ佐世保が今のメンツでなかったあの頃、榛名達や木曾達が異動してくるよりずっと前、響が一時的に横須賀所属になる前までは。
佐世保の暁型駆逐艦娘と祥鳳型空母艦娘はセットで行動していて、六人一緒でいるのが当たり前だった。
まるで姉妹のように過ごした日々があった。そんな日々で唯一人、響の「記憶」の話を知ってしまったのが、瑞鳳という少女だった。その時から何かと気に掛けるようになったのをよく憶えている。
懐かしい話だ。
まさかこのタイミングで、その当時を思い返すことになるとは思わなかった。

「最近、さ」

キラの為に用意した、紙皿にポツンと乗っかった大ぶりなバケットサンドとキッシュを眺めて響の独白は続く。まるで堰を切ったようだった。
そういえば、予備戦力として共に出撃した時の、海上でいただく戦闘糧食の定番はバケットサンドと卵焼き。まだ最前線で戦うには力不足であったあの頃のあの味は、
瑞鳳が料理を始めた頃の味、色々な思い出が詰まった味だったなと、少女は遅まきながら意識する。
しまった。なんとなくで選んでいいメニューではなかった。
アレを最後に一緒に食べたのは、三年以上も前だったか。
その翌日に、響はとある戦場で出会い憧れた夕立の背を求め、単身で横須賀へと異動した。
0202ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/01(木) 21:52:02.29ID:32GbSQuM0
「最近はなんか、いろんなモノが見えてきてるような・・・・・・そんな気がするんだ。自分のことだけしか見えてなかったって、わかったような気がして。
瑞鳳ともちゃんと話ができてないって、気付いて・・・・・・我ながら薄情だと思うよ。あんなに私のことを気に掛けて、助けてくれてたのに」
「・・・・・・!」
「気付いたら、いてもたってもいられなくなってさ・・・・・・今になってやっとだよ? ・・・・・・なんで私、今まで気にしてなかったんだろうね。昨日だってそうだよ。本当に、どうしてこんな」

一年と半年の歳月を経て、響は白露型駆逐艦娘達と共に佐世保に帰ってきた。それから今日に至るまで、同艦隊として行動していても個人間の交流はすっかり無くなってしまっていた。
あんなに一緒だったのに、かつての絆は喪われた。
端的に言えば疎遠になった。先程、瑞鳳は咄嗟に「言われてみればそうかも」と口走ったが、とんでもない。彼女はずっと疎遠になったことを気に病んでいた。
しかし夕立の弟子として、誰もが一目置く強者として佐世保に戻ってきた響に、姉貴分と自負していた彼女は遂に言葉を掛けてやることが出来なかったのだ。
憚られた。
何故なら、彼女は小さな少女の『圧』に屈したのだ。
あの弱々しい少女が。ずっと何かに怯えてて、ずっと一人で、なにをするにしてもすぐ謝って主張しない少女が。
飄々としたペルソナを被って強さだけを追い求めて、けれど誰にも溶かせない氷塊を抱いた修羅と化してしまった事実に。
昔のようにただ仲良くしたいだけなのに、どうしてかまともに接することができなくなった。
第一線で戦う佐世保第二艦隊の同僚としてお互いを扱う日々が、始まった。どこか他人行儀な、よそよそしい二年間。気遣うだけのありふれた優しさが、更に二人の心を遠ざけた。
瑞鳳にとっては、普通の日常会話を、強いて普通に返すのがやっとの二年間だ。
そんな負い目があったからこそ少女は昨夜、キラに協力体制を迫ったのである。

「そんなの・・・・・・、・・・・・・いいのよ。私だって響のこと、ちょっとわかんなくなっちゃったって、思っちゃって・・・・・・お互い様だもん」
「わからない? 私が?」

まさか響から言い出してくるとは、夢にも思ってなくて。
気付けば瑞鳳も感極まって、俯いた響を抱きしめていた。

「・・・・・・うん。強がってるの、辛いんだろうなってわかってるのに、見てられないぐらいなのに・・・・・・でも私、何もできなくて。
私達を今度こそ護ってみせるって気負うあなたに、どう接したらいいかわかんなくなっちゃって。怖じ気づいて、心配することしかできなくなっちゃったんだもん・・・・・・」
「・・・・・・ごめん。やっぱり私は薄情者だ・・・・・・」
「違うよ。ただ沢山、沢山・・・・・・・頑張りすぎちゃってただけなのよ」

ずっと一緒にいたのに、こうまで近づけたのは、こうまで素直に心情を吐露したのは、それこそ三年ぶりのことで。
0203ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/01(木) 21:55:05.59ID:32GbSQuM0
嗚呼。
やはり変わってきている。張り詰めた心がほぐれてきている。
これまで離れていた心の距離が一気に縮まったような実感がある。こんな簡単なことを、すごくすごく遠回りしてしまって。
こんな唐突なのに、こんなの予期してなかったのに、なんとなくで作った、たった一つの料理をキッカケにして。

「これから沢山さ、話をしようよ」
「いいのかな?」
「よくないわけ、ないじゃない」

いや、違う。
自分達にとって本当に大切で必要だったものは、一緒にいるとか料理とかそういうのじゃなくて、この状況そのものだったのかもしれない。

「昔みたいに?」
「そう、昔みたいに」

ありがとうと、瑞鳳は内心でキラとシンという二人の男に感謝した。
こうしてゆったり語れる機会は、実に少なく貴重だ。仕方のないことだが、状況はそんな余裕を少女達に与えてはくれないから。あの二人がいるからこそ、この福江基地でこんなにも穏やかな時を過ごすことができている。
心に余裕が無ければ、己を顧みることなんて出来やしない。
自分達に余裕を与えてくれた二人に、ただただ感謝する。そして、無意識的とはいえみんなで食べようと提案して良かったと、つくづく思う。

「ごめん、遅れちゃったね」

二人が数年越しの抱擁を交わしてから、キラがようやくと工廠に現れたのは数分後のことだった。
急に気恥ずかしくなって、ばっと素早く離れる二人の少女。
それで二人してちょっと傷ついた顔をするものだから、二人して笑うしかなかった。
やっぱり出てくるタイミング早かったかなと思った男も、つられて微笑んでしまう。
不思議なもので、もうこれからは絶対大丈夫だと根拠なく信じられた。

「もう、キラさんってば。遅いわよぅ、お料理乾いちゃうじゃない」
「いやぁ・・・・・・ちょっとタイミング掴めなくて。でも、お詫びと言っちゃなんだけど、昨日貰ったカステラ持ってきたからさ」
「それ、祥鳳がくれた・・・・・・持ってきてたんだね。Хорошо」
「一人で食べるには勿体ないって思ってさ。なんか良いことあったんでしょ? じゃあ甘い物が一番だよね」

二重の意味でお膳立ては整った。
いただきますと合唱して、食事を始める。
久々に食べた思い出の味は、思い出のものよりずっと、昨夜の食事会の豪華絢爛な料理よりもずっと美味しく感じられた。
0204ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/01(木) 21:58:43.49ID:32GbSQuM0
ご飯は楽しい気分で食べるに限る。美味しく手軽でボリュームのある食事は、どんな兵器よりも即物的な力となる。すると会話が弾んで、幸せスパイラルが形成される。
キラが日本語学に難儀していることといった取り留めない世間話に、ちょっとした思い出話をはじめとして。キラがシンとちょっと打ち解けたキッカケ、響が夕立に憧れたキッカケ、瑞鳳が料理を始めたキッカケ。
楽しかったこと苦しかったこと。互いを知っていくこと。
これまで何気なく心に留めていたものを、何気なく楽しい話題にして。
それは明日、明後日、その先へ、今を繋げていった世界を生きる糧となる。


一人の人間として、こういう時間を大切にして、もっと増やしていきたいと切に願う。


間違いなく、ここ最近で一番楽しい食事と会話だった。
二体のモビルスーツに守護された前線基地で、響と瑞鳳はかつての絆を取り戻しつつあった。
ただ、やはりというか何というか。
状況が状況なだけに、話題はこれからの戦闘のことにシフトしていった。そもそも今を戦わなければ、望む未来へは行けないのだ。

「アンケート?」
「今思いついたんだけどね。艦隊の指針として、これから君達の艤装を強化していくことになったんだけど・・・・・・その指標っていうのかな。
モビルスーツのパーツを使って君達がどういう力を手に入れたいのか知りたいんだ」
「Понимаю。私の場合はコンセプトが分りやすかったけど、他の艦娘・・・・・・特に戦艦級と空母級はそうもいかないか」
「例えばビーム兵器の特徴は直進性にあるけど、それじゃあ水平線越しの攻撃は出来ないから、長射程の戦艦とは相性が悪い。
空母なんかもどう強化すればいいのか、いまいち判らないってのが正直なとこだし、だったらいっそ」
「強化案を募ろうってわけね」

ごちそうさまと合唱して、相談が始まった。

「シンのおかげで想定よりずっと時間が取れるから、みんなの意見を反映できると思うんだ。詳細については明日、明石さんと詰めていこうかなって。多分、昼頃には訊けるようになるのかなって踏んでる」
「良いんじゃないかな。みんな自分が成したい事、ちゃんとイメージしてると思う」
「私も賛成よ。・・・・・・あ、でも・・・・・・う−ん、艦載機って強化できるものなのかな・・・・・・?」

三人の夜はこうして更けていく。
せっかく勝ち取ったこの一時の平穏を無駄にしないように、これからの平穏を勝ち取る為に。
艦娘として人間として、人類と自分達の為に。これまで以上に、絶対に負けられないと感じ入る三人だった。
0205ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/01(木) 22:04:56.37ID:32GbSQuM0
今回は以上です。
予告通りのインターバル回なのでちょっと地味な話になりました。

前々回と前回と今回で、ガンダム側と艦これ側の世界観設定やメカ設定を一気に公開したので、近々それらを纏めた+αの設定集を投下したいと思ってます。
0206通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 765f-SFtM)
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2018/11/01(木) 23:43:30.22ID:C2ST+qJU0
投稿乙です。インターバルといえばやはり飯ですよね。
鯖サンドですか、魚の臭みをパンがうまく消してくれそうで旨そうです。

深海側も徐々に行動が見えてきましたね、今後が楽しみです。
0207通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/02(金) 00:48:36.16ID:evimxVz60
サバサンドの一番のポイントはなんといっても、仕上げにかけるレモン果汁です。
たっぷりのオリーブオイルとバター(マーガリンでも可)で焼き上げた鯖とレモン(カボスでも可)の組み合わせは最強ですよ。
0209通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロル Spbb-xbHe)
垢版 |
2018/11/05(月) 19:11:56.18ID:EnqOaWEQp
俺はワープア派遣社員
デブで顔中クレーターだらけ。180cmを超える長身だが体重も120を超える相撲体型。
寮の便器に二回ヒビを入れてしまい管理人を困らせたくらい重い。
学歴も資格もない俺は低収入の単純作業を繰り返すだけの仕事を毎日こなしている
ただ黙々とコンベアで流れてくる製品をエアーブローするだけ
これが俺の仕事だ。誰でもできる単純な作業なので問題なく一応はできていて評価もされている。
しかし最低賃金に近い低収入で毎月給与明細を見てはため息をついている。結婚?マイホーム?そんな夢ははなったから諦めてる。
しかし低収入でも食住は超格安ですむため生活に困ることはなく、それなりに自由に使う金がある。
そんな俺の趣味はネットで自分より格下の架空の存在を作り上げて草を生やしまくり叩くのと風俗通いだ。
ネットでは草生やしと呼ばれみんなから嫌われているが、自分より下の存在を捏造して叩くのは優越感に浸れる。
そして風俗通い。こんな酷い見た目の俺でも女を抱けるし流石プロ。
優しく微笑みかけてくれてまるで自分に気があるんじゃないかとさえ思ってしまう。
0211通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 1af7-GpIZ)
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2018/11/05(月) 19:17:25.64ID:YJT0goo60
突然の自分語りで草不可避wwwwwwwwwwwwwwwwwww
どんだけ最底辺のゴミに成り下がれば気が済むんだよwwwwwwwwwwwwwwwwww
0212通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロル Spbb-xbHe)
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2018/11/05(月) 19:23:58.68ID:EnqOaWEQp
最近になり風俗だけでなく出会い系サイトも利用するようになった
ゲテモノ率も高いが、コスパが良い。
そこである一人の女と出会う。
女は北川景子に似た美人でスタイルも良くこんな上物をタダで抱けると俺は大興奮だ。
しかも彼女の家なのでホテル代さえかからない。
だが彼女の目の焦点はあっておらず、受け答えがおかしい。会話の途中でも急にぼーっとなったかと思えばついさっきした同じ質問をまた彼女が投げかけてくる。
そんな彼女だが、行為に対しては積極的でとてもテクニックが高くかなりの頻度で抱いた。
数日に一度は彼女と会った。
もう何度目かもわからないくらい会った後、ちょうど今月11月に入ったくらいに彼女からメールが来た。

「私今まで出会い系で身体を売って生計たててたの でもねHIVに感染しててねすごく絶望した。だから出会い系で色んな男と会って同じ思いさせてやろうと思った。
SMだっていって二人でカミソリプレイしたよね?
もう私と何度もつけずにしたよね?君も感染してんじゃない?HIVにようこそ!」
そもそも無知な俺はHIVを知らない。
とりあえずググった。よくわからんがなんかの病気でやばいとはわかった。
しかし無知な俺にはどうやって調べたら良いかもわからない
これが現状である
0213通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 1af7-GpIZ)
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2018/11/05(月) 19:27:08.09ID:YJT0goo60
気持ち悪wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
お前がエイズになっただけじゃねーかwwwwwwwwwwwwwwwwww
0214通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイW 9a24-n0hs)
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2018/11/05(月) 19:42:41.66ID:HDF9vehs0
>>212
エイズ野郎は二度と書き込むなスレが汚れるんだよ
0218ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 16:40:34.00ID:T/pq6Qnt0
はい、残念ながら埼玉県人の私です。
今回は当SSを構成するオリジナル設定を集めた資料集を投下させて頂きたく。

テンプレには、
設定資料、人物紹介、クロス元の作品紹介は出来うる限り作品中で描写した方が良いです。
とありますが、
私が作中で紹介し損なったものや、紹介すると話が逸れると判断したもの、そもそも描写する必要がないものを、キャラが台本形式で解説したり感想を言ったりする形式で纏めさせてもらいたと思います。
まったくもって必読ではありませんが、ウィキペディア等で機体データとか技術設定とかを読むのが好きな人には楽しめる出来にはなっている・・・・・・といいなぁ。

主に新型デスティニーの為だけの設定集です。分量がいつもの1.5倍近くになっていますが、もし宜しければおつきあいください。
0219ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 16:43:02.58ID:T/pq6Qnt0
キラ
「こんにちは。なんか主人公をやらせてもらってるキラ・ヤマト改め、キラ・ヒビキです。
台本形式はこういう時のお約束? みたいなものらしくて、いつもとは勝手が違うけど・・・・・・付き合ってもらえたら嬉しい、かな。
えぇと、当SS【艦これSEED 響応の星海】は『ぼくのかんがえたさいきょーの劇場版ガンダムSEED』×『艦隊これくしょん』のクロスオーバー二次創作になりますが、今回はガンダム側のオリジナル設定を、
こんなノリで茶番と解説を交えつつ幾つかの設定を資料集として公開することになりました。第一弾なんだって」


「なお注意点というか、前提として。
この設定集で紹介するモノはあくまでバックグランドを構成するもので、必読ではない。これを読まずとも普通に楽しめるSSを書くことを作者は心掛けている・・・・・・らしい。
つまり知ってたらちょっと本編が楽しくなる、程度のものでしかないわけさ。例えるならWikiみたいなデータベースだね。ここで初出の用語なんかも沢山登場するみたいだけど、別に知る必要も覚える必要もないから、
適当に読んでほしいそうだ。・・・・・・の割に、14話は露骨に設定集に誘導しようとする書き方だったように思えたけど。
あと公式外伝アストレイの設定全般は意図的に無視してるので、そこんところも宜しくだそうだ。
あ、紹介が遅れたね。特三型駆逐艦二番艦の響だよ。我ながらしち面倒くさい性格の私も、何故だか主人公ってことになってるんだけど・・・・・・しかもヒロインも兼ねてとか正直こなせてる自信はないな。
巷で流行ったフリーダム響が羨ましいよ」

キ「大丈夫だよ、きっとちゃんと出来てるって。・・・・・・少なくとも僕よりはマトモに出来てると思うよ」
響「ああ・・・・・・原作におけるキラの扱いについては、シン・アスカの扱い共々未だに尾を引いてるみたいだね。でも、近年はネタに昇華されつつあると聞くけど」
キ「だと良いけどさ。その主人公云々とかヒロインとの関係云々とか、僕というキャラにあんまり良い印象持ってない人が結構多いってイメージが僕自身の中にあるよ・・・・・・」
響「そこはほら、そういう時代だったって割り切るしかないだろう。とやかく言っても仕方ないさ。
・・・・・・っていうかさ、今更だけど私がヒロイン役だって? ならそのうちキラとくっついたりするの? ・・・・・・愛とか恋とか、教えてくれるのかい?」
キ「じゃあ作者憧れのメタ会話を軽くこなしたところでね、早速いってみよう。お品書きは以下の通り」
響「見事なまでにスルーしたね」

1章・シンの機体について
2章・C.E.74〜78の軍事技術等について
3章・本編に登場予定はないけどC.E.では重要なポジションに就いていたとある機体について

響「計3章だね。この第一弾では12話で触れたプランやシステムについての再掲とか、新型MSとそれに使われた技術についての詳細とかを語っていくよ。それと、1と2と3の内容は結構絡み合ってるから、
行ったり来たりして見比べないとわかりにくいかもって。データベースとしてそれはどうなんだい・・・・・・?」
キ「作者さんの力量不足としか言えないんじゃないかな・・・・・・。文章力とか構成力とか。そうそう、艦これ世界側の設定は第二弾で扱う予定だから、今回の艦これ要素は限りなく0に近いみたい。
まぁそれはそれとして、とりあえずはデスティニーについて見てみよう」
0220ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 16:46:02.18ID:T/pq6Qnt0
1章・シンの機体について

GRMF-EX13F Riot-Destiny
ライオット‐デスティニー
全高:17.99m
重量:72.68t

シン・アスカを専属パイロットとして開発された、GRMFシリーズ全領域対応型換装機系統13号機。
元来シン・アスカに合わせて調整されていた【ZGMF-X42S デスティニー】の特性を継承しつつも更に踏み込み、パイロットの変則的かつ特殊な要求にも最大限応えられるよう建造された機体である。

本機は万能性と拡張性を極限まで高めた機体が、状況に応じて複数開発された『特定のコンセプトに沿って多数の兵装を1つのフレームに集約させた専用複合兵装』を組み合わせて装備することで戦場を「能動的」に
支配するという、従来の換装機の形をより簡易化・洗練化させた『完全掌握戦闘』を設計思想としている。
これまでの換装機はその祖である【GAT-X105 ストライク】に倣い、汎用性に秀でた素朴な機体をベースとし、敵の数やその特性、地形等といった要素から最適な戦術を選択、僚機や基地の全面支援を前提として戦場へ
向かうという「受動的」な形態がポピュラーであった。一見あらゆる状況に対してフレキシブルに立ち回れるとされがちな換装機だが、その実情は常に状況に対して電撃戦を仕掛けるか後手に回るかの二択であり、
巨大なバックパック型のユニットの換装に必要な手間も含め、刻一刻と変化していく戦場に換装機能のみで対応しようとするほど泥沼に嵌まってしまう一面も持っている。
これはあらゆる選択肢を持っているからこそ陥りやすい運用面での罠であり、これを完全に克服するにはバックアップが充実した大部隊で運用するか、【ZGMF-X56S インパルス】のように専用設備を有した母艦や基地と
連携するしかなく、そのどちらにせよ戦場での換装の際には絶対的な隙を数秒間晒す必要があった。

単騎での戦場制圧を望まれるGRMF-EXナンバーに名を連ねる本機は、それら換装機の負の要素を総て逆転。単体で先代機を超える戦闘能力を備えた万能機を、手軽に換装できる【専用複合兵装】によって
連続的に特化機に仕立てる上げることで、真の意味であらゆる状況に対してフレキシブルに立ち回り、且つコントロールできるMSとして完成した。
それを実現可能としたのが本機最大の特徴でもある、機体各所に連結可能な全12基の【マルチアーマメント・バインダー】、
第四世代式ドラグーン‐システムで運用される無人大型飛行武器庫【シルエットフライヤーMk‐V】、
機体の状況に応じて機体環境を随時能動的に最適化させる【対話型火器管制支援AIユニット】、そして四肢にそれぞれ搭載された小型高出力ジェネレーターユニットと超高伝導強制冷却装置による
過剰なまでの大出力であり、これらはシン自身の戦闘データやアーサー・トラインら元ミネルバクルーの助言を参考にして搭載されたという経緯をもつ。

敵の反撃を許さない超攻撃的な戦闘能力を持ちながらも、その機体構造自体はシンプルであるが故に堅牢性と信頼性は非常に高く、本機はMSとしての常識を覆す多角的かつ高度な戦術を瞬時に採択できる
史上最もタフでクリエイティブな機体なのである。
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2018/11/06(火) 16:48:53.01ID:T/pq6Qnt0
【基本装備】

[AMI-CGU09S 20mmチェーンガン]×2
両側頭部に搭載された小型電磁駆動式小口径高初速機関砲モジュール。


[PE-EC/RD510A『エストレーモ・フィオキーナ』高エネルギー多用途拳部ビーム砲]×2
両AMI-SS/RD013G先端部に装備された、高出力オープンバレル型小型ビームキャノン。
ABS徹甲炸裂式高エネルギービームスパイクの形成と、短射程収束型ビームの射出が可能。また、可変式オープンバレルを構成するクラスタ型ECC形成機構は、接触したビームシールドやサーベル等を形成する
特殊電磁場そのものに干渉可能であり、更に徹甲炸裂式スパイクを打ち込むことで敵機のビームデバイス自体に直接ダメージを与えることができる。


[PE-EC/RD500L『カヴィッリア・マルテーロ』高エネルギー多用途踝部ビーム砲]×2
両アンクルガード外側部に搭載された、高出力旋回式小型ビームキャノン。
ABS超高反発式高エネルギービームスパイクの形成と、短射程速射型ビームの高速射出が可能。超高反発式スパイクは扱いが難しいものの、極めればデストロイ級MSですら弾き飛ばすことができるポテンシャルを持つ。


[DMI-QB05『ヴォーパル・エッジ』ビームブーメラン]×4
両ショルダーガード末端部と両サイドスカート前部にマウントされた第三世代式ビームブーメラン。
二枚刃型のビームブーメラン、ロングビームサーベル、対装甲大型実体ナイフとして機能する。


[EAAWU-VF/RD10 機動兵装ウイング]
背部メインスラスター基両脇に備えた左右5対の計10枚から成る、PE-SW/RD02S『アーレ・スパーダ』高エネルギー収束ビームウイング発生装置を内蔵したSRCPSスラスター搭載型大型複合可変翼。
四肢のジェネレーターを最大稼動させた「エクシード‐シフト」時では、その莫大な出力でもって瞬間移動と見紛うほどの凄まじい瞬発力と加速力を発揮しつつ、
長大なビームサーベルと化した光の翼によって敵機をすれ違いざまに切り刻むことが可能となる。


[EAAWU-VF/RD10S 機動補助ウイング]
両サイドスカート後部に備えた左右3対の計6枚から成る、ミラージュコロイド散布・制御装置一体型のSRCPSスラスター搭載型小型複合可変翼。
「エクシード‐シフト」時では、周囲半径10km以内の敵機のセンサー・レーダーシステムを麻痺させる強力なジャミングフィールドを展開することができる。
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2018/11/06(火) 16:51:30.08ID:T/pq6Qnt0
[PE-BSE014『ベルフェクト・フルゴール』ビームシールドジェネレーター]×2
両PE-EC/RD510A上部に装備されたECC型高出力ビームシールド発生装置。
機動兵器が持ち得るデバイスとしては最高峰の防御性能を発揮する装備であり、ABSバレットを除くあらゆる攻撃を完全にシャットアウト可能。


[AMI-SS/RD013G 強化型ラミネート・アンチビームシールド]×2
両前腕部に装着された可動式ガントレット型ELABシールド。
小型ながら旧式のMS用大型ラミネート・アンチビームシールドと同等程度の防御力を有する。また、ELラジエーターユニットとしての機能も最大限利用する為に、先端部に搭載されたPE-EC/RD510Aと
PE-BSE014をサポートする役割も担っている。


【DMI-DF/RD10E シルエットフライヤーMk‐V搭載装備】

[DMI-DO/RD07B マルチアーマメント・バインダー]×12
専用複合兵装の運搬と機体制御補助に特化した、【対話型火器管制支援AIユニット】によって管理・制御される簡易型第四世代式ドラグーンユニット。
機体制御補助コンピュータユニットと小型ジェネレーターを有するバインダーは、1基につき専用兵装を1基懸架可能であり、底部に装備されたフレキシブルアームを介して他バインダーや機体各所に設けられた
ハードポイントと接続できる。懸架された各種専用兵装はAIを通じて独自に展開・使用が可能であり、採択できる戦術の拡大に貢献している。


[PE-R21『イザナミ』ビームライフル]×3
フライヤーの主武装としても運用される、衝撃力と速射性に優れた高出力ビームライフル。
MA-BAR78Fに類似した形状を持ち、ストック部にはECC型高エネルギービーム刃を形成するPE-SE05『イザナギ』ビームサーベルを1基マウントしている。


[PE-GS/RD25F『レーヴァテイン』ハイデンシティ大型ビームソード]×2
オーバードライブ‐システムを搭載した、MPS製の芯とEVPS製の外装を有する全長23mの片刃型中折れ式専用斬艦刀。
ビーム発振器部に導入された複列位相式高エネルギー体共振制御システムにより、同世代機のものとすら一線を画する程の、桁違いの出力のビーム刃を形成可能。
荷電式超高周波振動刃にECC型高エネルギービーム刃を纏わせる特殊複合刃を採用しており、刃渡り16mの大型実体剣、最大で1000mにも達する超大出力ビームソード、二刀の柄同士を連結した双刃型の薙刀、
高出力中射程ビーム砲としての機能を備える。
非使用時はDMI-DO/RD07Bだけでなく、本体のハードポイントにも直接マウントが可能。また、鍔部にはPE-GS/RD24D『ミストルティン』ビームダガーをマウントしている。
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2018/11/06(火) 16:54:19.01ID:T/pq6Qnt0
[PE-GC/RD07M『ティフォーン』ハイデンシティ多用途プラズマビーム砲]×2
オーバードライブ‐システムを搭載した、通常のビームシールドであれば確実に突破することができる性能を有する全長21mの大出力中折れ式専用プラズマビームランチャー。
可変式ロングバレルの形態によりその破壊力を維持したまま、狙撃・照射に適した長射程の「ブラスター‐シフト」と、速射・拡散に適した短射程の「ブレイカー‐シフト」との使い分けができる。
更にESFバレルを展開する対艦用の「デストロイ‐シフト」では、掠めるだけでMSを撃墜してしまう強力なプラズマの奔流を広範囲に撒き散らす性質を有した、
新鋭戦艦の陽電子砲クラスの超高威力ビームを射出可能となる。
また、ストック部にはPE-LC/RD05H『エキドーナ』ヘビーレーザーキャノンを内蔵している。


[FMA -PUC24C『ミトラス』中距離多目的複合重砲ユニット]×2
フレーム上部に200mm径14連装中距離誘導ミサイル発射管と110mm径8連装短距離高機動誘導ミサイル発射管2基と36mmショートレールガン2基を、
下部に240mmレールキャノンと3銃身80mmガトリングガンを懸架した実弾兵器特化の重砲撃戦用装備。


[FMA -PUC28C『ヴァルナ』中距離多目的複合重砲ユニット]×2
 フレーム上部にオープンバレル型伸縮式ビームショットガンと3連装ビームマシンガン2基と6連装回転式大容量エネルギーパックユニットを、
下部に2連装高エネルギー収束ビーム砲と3銃身ビームガトリングガンを懸架したビーム兵器特化の重砲撃戦用装備。


[FMA-PUS32A『ブリューナク』高機動戦闘補助モジュール]×2
フレーム上部に短射程2連装高エネルギーパルスレーザーガン一体型プラズマチャージャーポッドと旋回式ハイブーストスラスター基を、
下部にELラジエーターユニット一体型三次元複合空間認識センサーユニットと格闘戦用トライデント型ロケットアンカー射出機構を搭載した近接高速戦用装備。


[FMA-PUS35A『アインヴァル』局地戦攻略補助モジュール]×2
フレーム上部に16mmチェーンガン搭載型2連装300mm多目的リニアランチャーと70mmマインニードルガンを、
下部にゲシュマイディッヒ・パンツァー展開機構と高エネルギーフォノンメーザー砲内蔵型格闘戦用ハンマークロー型ロケットアンカー射出機構を搭載した水中・施設内戦用装備。
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2018/11/06(火) 16:58:49.87ID:T/pq6Qnt0
[FMA-PUS54S『ヤグルシュ』拠点防衛戦闘支援モジュール]×2
 フレーム上部に5連装回転式マガジンユニット搭載型350mmマルチプルロケットランチャーとデルタ型有線式リパルシブフィールド発生装置3基を、
下部に長射程ヘビーレーザーキャノンと95mm径18連装対MS中距離高速誘導ミサイル発射管2基と三次元複合空間認識センサーユニットを搭載した後方支援・防衛戦用装備。


[FMA-PUS55S『アイムール』広域戦術管制支援モジュール]×2
フレーム上部に広域超分解能多次元量子レーダーユニットと旋回式マルチブレードアンテナとデュートリオンフィールド展開機構を、
下部に高指向性NJウェーブ照射ユニットと300mm二段加速式超長距離精密狙撃用ロングライフルと230mm径10連装対艦長距離高速誘導ミサイル発射管を搭載した後方支援・電子戦用装備。

【特殊装備】

積層式EVPS装甲
VPS / MPS複合骨格
SRCPS推進機構
ヴァルキュリア‐システム
ブリュンヒルデ‐システム
ミラージュコロイド散布機構
RD専用対話型火器管制支援AIユニット「デスティニー」
自己修復型マイクロマシナリーテクノロジー

響「Это ужасно(これはひどい)。なんかのっけから専門用語のオンパレードが・・・・・・」
キ「専門用語というより、造語の嵐だね。これは2と3と併せて読まないとチンプンカンプンだ。あくまで、C.E.78後期にロールアウトした機体のデータでしかないから。
それと作者としては設定画も描きたかったらしいけど新型フリーダムだけで力尽きたそうだよ」
響「フィーリングが伝わればいい・・・・・・のかな? とにかく、こんな機体にシンが乗ってるんだぞって。
私達の世界に転移した時点で武装の大半を喪っていて、エンジンその他諸々も機能不全になってたんだってさ。よく稼働可能レベルまで持ち直したもんだよ。
・・・・・・設定画については、物好きな誰かに描いてもらうのをほんのり期待しよう」
キ「えー、SSでの初出はシンと天津風のラッキースケベを描いた短編だね。
あれの日付は11月26日って設定で、この設定集投稿時点での最新話は、デスティニー初出撃を描写した14話――つまり11月11日なわけだから、短編が若干ネタバレになっちゃってるのか」
響「あんなに仰々しく出撃して、後にみんな無事に帰還し、ゆっくり整備に没頭できる状況になっていると。
現在進行形で渦中にいる私達にとっては、朗報なのか拍子抜けなのか・・・・・・」
キ「といってもまだまだ序盤らしいからね、僕達の物語。作者さんの構想だと先はまだまだ遠いみたい。これぐらいネタバレでもなんでもないのかも。ゼノブレイド2のPVにヒカリがいたようなものだよ」
響「私達の鎮守府、苦戦しかしてないんだけど・・・・・・これまだ続くの?」
キ「頑張るしかないよね。じゃあ次は、こんなデスティニーの形作るC.E.の技術についてかな」
響「・・・・・・うわぁ。これまた無駄に拘ってる上に、無駄に長い・・・・・・読むのも一苦労だ」
0227ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 17:02:44.56ID:T/pq6Qnt0
2章・C.E.74〜78の軍事技術等について

【ユグドラシル‐プラン】

C.E.75Marに新地球統合政府が打ち出した外宇宙開拓を主眼とした全国家参加前提の世界復興計画。
ユニウス戦役において故ギルバート・デュランダルが【デスティニー‐プラン】導入の前準備として行ったロゴス解体とそれ伴う既存の経済システムの破壊は、それにとってかわる筈だったプランが結果的に
導入されなかったことで、世界を史上最悪の混乱状態に陥らせた。ロゴス壊滅による経済破綻・インフラ崩壊、二度の大戦によって減少しすぎた総人口、加速的に悪化していく自然環境、自らの行為に恐怖し疲弊した心、
暗躍するテロ組織等といった数多の問題は混乱を更に拡大させ、戦後の復興活動に対する大きな壁として立ち塞がった。
それらへの対処こそが、新地球統合政府の役目である。
政府は問題に対応する為に、複数の巨大な公共事業計画を提示・主導し、全人類に自主的に従事させることによりインフラの整備と雇用問題の解決、人類の活性化、世界の復興を並行して達成させようと画策した。
それは、まず目の前の派手なパフォーマンスに取り込ませることで、細々とした精神的な問題を先送りにしたい政府の苦肉の策であり、時間稼ぎの一手でもある。手法や目的としては再構築戦争後の宇宙開拓ブーム、
第二次世界大戦直前のアメリカやドイツでみられた経済政策の再現であり、それを指摘・批判する声も少なくない。
そうした状況下で立案・実行された【ユグドラシル‐プラン】は、以下9つの要素から構成される。

1・地球主要都市及び宇宙国家プラントの復興。
2・新経済システムの構築とそれに伴う法の整備。
3・オービタルリング型自律型惑星防衛機構『ノルン』の建造。
4・第一軌道エレベーター『ウルズ』、第二軌道エレベーター『ヴェルザンディ』、第三軌道エレベーター『スクルド』の建造。
5・ヴァルキュリア‐システムによるバブル型亜光速航法理論とゲート型超光速航法理論の確立。
6・非回転型自律巡航式宇宙コロニー『ニダヴェリール』シリーズの建造、それによる火星圏と木星圏の探査及び開拓。
7・超巨大外宇宙探査・移民用環境宇宙船『ヴァナヘイム』シリーズの建造、それによる外宇宙の開拓。
8・地球環境の回復。
9・外宇宙進出による、総人類ネクスト・ステージ移行の促進。

これらを最大の目標としているが、実際に総てをクリアするには技術と時間と資源がいくらあっても全く足りず、超巨大外宇宙探査用環境宇宙船の建造とゲート型超光速航法理論の確立を抜きにしても
100年以上の歳月は必要不可欠と考えられている。その為、この遠大で夢物語に等しい計画は、途中であってもある程度復興が進み、世界情勢が鎮静化した時点で目的は達成されたと判断される。
その一方でオービタルリングと軌道エレベーター、バブル型亜光速航法理論、人工重力制御技術による非回転型自律巡航式宇宙コロニーはC.E.80 apr時点で実用化寸前の段階まで漕ぎ着けており、
これは当初の予測を大きく上回る快挙であった。皮肉にも戦争によって高められた工業力と技術力の産物ではあったが、これにより宇宙開発と地球復興の速度は大きく向上するだろうと見込まれている。
0228ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 17:06:01.72ID:T/pq6Qnt0
【ユグドラシル‐プラン】はその名の通り、北欧神話をモチーフとしている。
北欧神話では、宇宙を形作る9つ世界における神々の闘争が主題とされており、全てはやがて訪れる最終戦争で滅び消え去り、より良き新しい世界が誕生するのだという。 ならば今のこの世界は最終戦争を終えたばかりの、
いずれ消えゆく世界なのではないだろうか。そして未来に芽生えるより良き新世界の礎ではないだろうか。そうした想いから新地球統合政府は闘争の終焉を願い、
一連のプロジェクトやシステム名に北欧神話由来の名を与えることにした。
それは【デスティニー‐プラン】とは対極に位置する、不確かな未来に希望を託す行為であるといえる。


響「これは12話でシンが語ってたヤツの再掲かな。世界樹計画ってだけあって、今のC.E.世界の根底を支えているものなんだよね?」
キラ「そうだよ。ガンダム側の設定のほとんどがこのプランと何かしらの関わりがあるから、抑えておきたいところだよ。
というのも、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』のその後である『劇場版』を妄想する時に、真っ先に考えるべきは地球圏の復興がどれくらい進んでるかっていう舞台設定だから。あんまり荒廃したままだと、
そもそも新型MSなんて造ってる余裕なんかないだろうし、かといってその逆はあまりにもリアリティーがない。復興活動をしようにもロゴスと運命計画がないから、結局立ち往生しちゃうんじゃないかなって思う。
そこで考えたのが・・・・・・まぁ誰でも思いつくであろうこの世界樹計画と新地球統合政府なんだよね。
この二つについての批評は12話でシンがやってくれてるから、そっちも参照してほしいな」
0230ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 17:10:13.83ID:T/pq6Qnt0
【GRMFシリーズ】

Gamut
Repress
Maneuver
Fighter
「全領域制圧可機動戦闘兵装」

GRMFシリーズとは旧地球連合とプラントの統合を経てC.E.75 Janに成立・発足した、新たな全地球規模の国際組織である「新地球統合政府」直属の設計局が開発したMS群に使用される機体系統の形式記号の一つであり、
主に旧ザフトのZGMFシリーズに相当するような汎用性の高い有人式人型戦闘機種に用いられる。
なかでもGRMF-EXナンバーは、それの上位機体として元プラント統合設計局所属メンバーが主導で開発する、専属のエースパイロットにのみ搭乗を許された所謂「ガンダム‐タイプ」の高性能MS群である。

その存在意義は「健全な抑止力」である。統合政府とそれに付き従う国家を敵視し、テロ行為を散発的に繰り返す小規模組織が少数といえども存在する情勢、彼らが奪取・運用する前大戦の機動兵器を無力化し
効果的に戦意を喪失させるにはやはり、圧倒的であり尚且つ長距離高精密誘導高速ミサイルや大量破壊兵器に頼らない、明確な「個」を備えるプロパガンダも必要であった。
もとより新時代を担う新地球統合政府が運用する機動兵器として、いかに高性能であろうとZGMFシリーズやGATシリーズといった「前大戦の遺物」は相応しくないという世論があり、
そこにUltra Compact型デュートリオン核融合炉やMPSマテリアルをはじめとした新型相転移金属各種といった革命的新技術が次々と登場したことが後押しとなって、新たなMSの規格を開発しようとする流れが
生まれたのだった。そこには複雑化・細分化の一途を辿っていったMSの構造及び系統を一旦簡易化・統一化する狙いも含まれている。
なお、表立った活動こそ制限されているもののZGMFシリーズやGATシリーズもいまだ現役であり、まだまだ成熟しきっていないGRMFシリーズをサポートする形で運用され続けている。

試験機である【GRMF-X01A セカンド‐ストライク】の働きや、ノルン条約締結によって定められた核駆動炉搭載機動兵器保有制限、敵対勢力に奪取・鹵獲される可能性等を鑑みた結果、
MPSマテリアル以外の新型相転移金属各種やUC型デュートリオン核融合炉といった最先端技術はEXナンバーにのみ採用されることが決定。
通常のGRMFシリーズは改良型デュートリオンエンジンやELABシールド、VPS / MPS複合骨格、標準化の進むビームシールドに対抗する為のABSバレット射出兵装、
全天周囲モニター対応型自由回転式球状コクピットモジュール等といった準先端技術を標準装備とすることと相成った。

GRMFシリーズの型式番号は、機体の特性やコンセプトに最も適合した系統記号と、その系統内での実験機・試作機等もカウントした通しの開発ナンバーとを組み合わせたものが贈られる。なおC.E.80Apr時点で
計26種がロールアウト、内14種が量産機として少数生産・実戦配備するに至っている。
その主な任務は、新地球統合政府が打ち出した【ユグドラシル‐プラン】によって建造される外宇宙開拓拠点や深宇宙探査任務用無人MS群GSXシリーズの警護、
反統合政府勢力やテロ組織といった敵対勢力への牽制・制圧である。
0232ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 17:13:53.41ID:T/pq6Qnt0
【GRMFシリーズの系統記号】

汎用機系統
A・全戦域対応型汎用機
B・格闘戦重視型汎用機
C・射撃戦重視型汎用機
D・機動戦重視型汎用機
E・電子戦重視型汎用機


換装機系統
F・全領域対応型換装機
G・装甲増設型換装機
H・機構分割型換装機
I・装甲換装型換装機
J・局地戦特化型換装機


可変機系統
K・戦術増強型可変機
L・戦略変更型可変機
M・戦域変更型可変機
N・局地戦特化型可変機
O・電子戦重視型可変機


戦術特化機系統
P・高機動遊撃特化機
Q・重兵装強襲特化機
R・重装甲防御特化機
S・特装単独任務特化機
T・広域戦術管制特化機


局地戦特化機系統
U・陸上戦闘特化機
V・空中戦闘特化機
W・水中戦闘特化機
X・施設内戦闘特化機
Y・高重力戦闘特化機
Z・無重力戦闘特化機
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2018/11/06(火) 17:18:08.07ID:T/pq6Qnt0
試作実証機
GRMF-X01A セカンド‐ストライク ・・・ 各種最新技術の情報収集と試験評価を目的とした試験機
GRMF-X01F ジャベリン ・・・ 「クラスタジャケット‐システム」の試験評価を目的とした試験機
GRMF-X01S ロプト ・・・ ロキス・ローランがテストパイロットを務めた、隠密任務を主とした試験機
GRMF-Y07A イレイザー ・・・ 量産型ジャスティスをコンセプトに開発された、エース用の高性能汎用機
GRMF-Y05C ケイオス ・・・量産型フリーダムをコンセプトに開発された、エース用の砲撃戦用汎用機
GRMF-Y03H アウェイク ・・・ 量産型インパルスをコンセプトに開発された、エース用の高性能換装機
GRMF-Y05K アイギス ・・・ イージスの変形機構を継承した高機動近接戦用可変機

制式量産機
GRMF-02A ヴァン ・・・ 旧ザフト系MSの流れを汲む、新地球統合政府の主力汎用機
GRMF-04A ヴァルク ・・・ ヴァンの上位機として開発された、熟練者向けの汎用機
GRMF-03B オーガ ・・・ 前衛としての近接格闘戦に長けた白兵戦用汎用機
GRMF-02C ユーゼス ・・・ 中衛としての火力支援に長けた射撃戦用汎用機
GRMF-03F セガール ・・・ 旧連合系MSの流れを汲む、新地球統合政府の主力換装機
GRMF-09F セルージュ ・・・ セガールの上位機として開発された、熟練者向けの換装機
GRMF-07K メサイア ・・・ セイバーの変形機構を継承した高機動射撃戦用可変機
GRMF-03M シュドナー ・・・ ガイアとアビスの特性を併せ持った、陸上戦と水中戦をこなす可変機
GRMF-04O ディスターブ ・・・ 情報撹乱や妨害工作に長けた電子戦用可変機
GRMF-02R パラディア ・・・ 集団による拠点防衛戦・迎撃戦を得意とする防御特化機
GRMF-01T ソロモン ・・・ 最新鋭のレーダー・センサーを多数搭載した指揮管制機
GRMF-01W レイス ・・・ 高い防御力と近接格闘能力を有する水中戦闘特化機
GRMF-03X マフィラ ・・・ 施設内・市街地での制圧戦・防衛戦を本領とするCQB / CQC特化機

専用機
GRMF-EX02G ???・・・ イザーク・ジュール専用の重装甲高速強襲型換装機
GRMF-EX03Q ???・・・ ディアッカ・エルスマン専用の中遠距離砲撃戦特化機
GRMF-EX04H ???・・・ ルナマリア・A・ホーク専用の重武装広域遊撃型換装機
GRMF-EX09L ??? ・・・ アスラン・ザラ専用の高機動白兵戦特化型可変機
GRMF-EX10A ??? ・・・ キラ・ヤマト専用の万能汎用機
GRMF-EX13F ライオット‐デスティニー ・・・ シン・アスカ専用の万能換装機


響「これも再掲・・・・・・、・・・・・・いや、自重しようよ。二次創作なのにこんなのまで考えてなんになるの」
キ「これでもまだ氷山の一角だから・・・・・・暇な大学生時代っておっかないよねって話だよホント」
響「で、これSSに登場するの?」
キ「ほとんど出ないんじゃない? 地球圏で主力になってるセガールは何度か名前だけ紹介されてたけど」
響「専用機のところ、ほとんどブランクになってるんだけど」
キ「そこはほら、状況が進んだ時の設定集第三弾用ということで。因みに試作実証機の【GRMF-X01A セカンド‐ストライク】についての説明が3章の内容なんだって」
響「そろそろ理解が追いつかなくなってきた」
キ「頑張って。今、援軍を要請したから」
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2018/11/06(火) 17:22:39.01ID:T/pq6Qnt0
【新型相転移金属各種】

相転移金属、通称PSマテリアルは一定のエネルギーを通す(通電する)事で「表面の分子配列を相転移し、ある一種の純エネルギー体に変換する」性質と
「電圧を上げる事で保有するエネルギー量が上昇する」性質を有する特殊金属である。
その性質を利用したPS装甲は「接触した運動エネルギーや熱エネルギー等を、自らの有するエネルギーで相殺・無効化する」特性をもって、破格の防御性能を誇る装甲としてその名を馳せた。
PSマテリアルの本質は「エネルギーを得ることで金属の性質を変換させる」ことにある。その考えをより押し進めて研究した結果、今までの常識では考えられなかった多様性と性質を有したPSマテリアルが
C.E.74からC.E.78にかけて次々と開発された。それは戦争によって蓄積されたデータから開発されたものもあれば、全くの偶然の産物として誕生したものも存在する。

EVPS ・・・ エネルギー容量と剛性を大幅に強化した、ナノサイズの空洞を有する可変相転移金属。
     主に機動兵器の外部装甲として使用される。
MPS ・・・ 硬度・耐久力そのままに形状をフレキシブルに変化させる変形式相転移金属。
     主に機動兵器のフレームとして使用される。
LPS ・・・ PSマテリアル特有の、発光による負荷排出効果を強化した相転移金属。
     主に機動兵器や戦艦のラジエーターとして使用される。
RCPS ・・・ 特殊な負荷とエネルギーを与えることによって強力な斥力を放射する斥力生成型相転移金属。
     斥力を用いた推進装置や重力制御システム、リパルシブフィールド形成等、軍事分野だけでもその使用用途は多岐にわたる。ヴォワチュール・リュミエールに並ぶ、C.E.最大の発明の一つ。
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2018/11/06(火) 17:27:06.48ID:T/pq6Qnt0
【EVPS装甲】

Enhanced Variable Phase Shift ・ Armor
「強化型可変相転移装甲」

エネルギー容量と剛性が大幅に強化された、ナノサイズの空洞を有する可変相転移金属製外部装甲。
VPS装甲と比べ非常に軽量で対衝撃性に優れる上に、一定以上の出力なら18m級MSでも1〜2発の高出力荷電粒子ビームを弾く程の圧倒的防御力を発揮する。

だが、その驚異的な性能に比例して駆動・維持に必要なエネルギー量は恐ろしく膨大であり、ハイパーデュートリオンエンジンでも供給量が足りず、実戦で使用するにはUC型デュートリオン核融合炉の登場を
待たねばならなかった。しかし、それでも常時ビームを無効化する程のエネルギーを全身に掛けた場合では、UC型デュートリオン核融合炉のエネルギー供給量すら大幅に上回り、
機体の最大連続稼働時間が10時間を下回ってしまうという結果が報告されている。

その為、EVPS装甲搭載機はかつてのNJC非搭載型PS装甲搭載機の二の轍を踏むことにならぬよう、装甲制御システムとブリュンヒルデ‐システムを連動させた。
具体的には、機体を破損させる可能性を有する脅威に対して、パイロットが回避・防御が間に合わないと知覚した上で、被弾する瞬間・部位をある程度のレベルで予測・認識することによって
システムが自動的に出力リミッターを解除、通常時は事前に設定された通りのエネルギーで展開している装甲の出力を、数秒の間だけ上限まで引き上げるよう設定している。



【VPS / MPS複合骨格】

Variable Phase Shift / Metamorphosis Phase Shift ・ Compound-Frame
「可変相転移 / 変形式相転移複合骨格」

特定の電圧と信号を与えることによって硬度・耐久力そのままに形状を連続的に変化させる変形式相転移マテリアルと、
機体環境に連動してフレキシブルに剛化・軟化する可変相転移マテリアルを組み合わせて構成された複合骨格に、新式のMPS相互連動型低電力高トルク関節駆動装置を搭載した新世代フレーム。

【ZGMF-X20A ストライク‐フリーダム】と【ZGMF-X42S デスティニー】に各々採用された関節駆動システムを統合・発展させた性質をも有しており、
従来のものに比べシンプルでスリムな構造であるにも関わらず高いパワーを発揮可能で、更に柔軟性と堅牢性・敏捷性と耐久性をそれぞれ高い次元で両立させている。

EXナンバーと可変機系統、一部換装機系統を除くGRMFシリーズの機体は、同規格の「マルチスタンダード・フレーム」と呼ばれる最低限の機能のみを備えた基礎骨格を中核としており、
それぞれの機体系統の特性に合わせて調整・強化を施したものを使用している。
0236ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 17:30:39.47ID:T/pq6Qnt0
【ECC形成機構】

Energy Complete Closure-Field ・ Formation-Mechanism
「エネルギー完全閉鎖フィールド生成機構」

ヴォワチュール・リュミエールの量子膜と強力な特殊電磁場を用いて、生成された荷電粒子やプラズマといったエネルギーを内部に封じ込める「完全閉鎖型高エネルギーフィールド」を形成・制御する機構。
このフィールドは封じ込めたエネルギーの特性を殺さずに、内部で循環・蓄積・圧縮させ、拡散を防ぎ外界と隔絶させる役割を持つ。その為フィールドに満たされたエネルギーは、

大気やアンチビームフィールド等に減衰されることなく、その増幅された破壊力の全てを対象に伝達させることが可能となる。フィールドを用いて生成されたECC型高エネルギー体の表面は擬似的に半物質化しており、
例えばこの機構を導入したビームサーベルは実体剣とエネルギー剣双方の性質を有する半結晶状の刀身を形成する。
このフィールドを弾殻のように扱い様々な性質や属性を与えてやることで、対防御兵装に特化した特殊複相エネルギー弾「Anti Beam Shieldバレット」を形成・射出することができる。

一射毎に莫大なエネルギー消費と相応のチャージタイムが必要となるが、普及が進む高出力ビームシールドや磁場偏向式電磁防御壁の他、依然ビームに対しては無敵に近い防御力を誇る特殊鏡面装甲「ヤタノカガミ」を突破することが可能となる。

徹甲式・・・貫徹力特化   反発式・・・衝撃力特化   反応炸裂式・・・空間攻撃特化
榴弾式・・・破壊力特化   旋回式・・・掘削力特化   徹甲炸裂式・・・内部破壊特化


【ELABシールド】

Enhanced Laminate Anti Beam ・ Shield
「強化型ラミネート・アンチビームシールド」

排熱機構とビーム拡散機構を大幅に強化したラミネート・アンチビームシールド。
PSマテリアルにおける発光による負荷排出効果を強化したLPSマテリアルをラミネート装甲内部に組み込むことで、装甲全体に蓄積させた負荷を光子の形で一度に大量に排出することが可能となり、
排熱効率を飛躍的に上昇させることに成功した。更に、表面を超高周波振動型電磁場拡散マテリアル「マフツノカガミ」でコーティングすることにより、実体盾でありながら高出力ビームシールドを凌駕する程の
対ビーム性能を獲得している。ただし、実体弾に対する防御力は従来の実体盾と同等程度である為、依然ミサイルやレールガンといった高威力質量兵器を無効化させることはできない。

ビームシールドや磁場偏向式電磁防御壁の突破・破壊を目的としたABSバレットに対しても優秀な防御力を発揮し、ガントレットサイズまで小型化しても旧式のMS用大型ラミネート・アンチビームシールドと
同等程度の防御力を維持できることから、基本的にECC型ビームシールド発生装置とセットで運用される。
なお、その負荷を蓄積・放出する特性を転用し、高性能放射排熱装置としても活用できる。
0237ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 17:35:01.64ID:T/pq6Qnt0
【SRCPS推進機構(サーシファス・スラスター)】

Suspected Repulsion-Field Create Phase Shift ・ Thruster
「擬似斥力場生成式相転移推進機構」

特殊な負荷とエネルギーを与えることによって強力な斥力を放射する、斥力生成型相転移マテリアル(RCPSマテリアル)とECC形成機構を組み合わせた新世代スラスター。
RCPSマテリアルが放射した斥力を「完全閉鎖型高エネルギーフィールド」に封じ込めることで限定的な時空歪曲場を生成し、ヴォワチュール・リュミエールを介して特殊光圧推進エネルギーと同調させつつ
任意方向へ噴出することで推進力とする。

単体での単純な瞬間最大推力こそ従来型の超伝導電磁推進機関(イオンバースト・スラスター)に劣るものの、光波翼を纏った半結晶状のエネルギーウイングから得られる爆発的な加速力と即応性、
推進器の位置や向き等といった物理的制約に縛られない自由な機動能力、無限の加速すら可能とする圧倒的な持続性は、それを補って余りある利点となっている。
その特性上、SRCPS推進機構は姿勢制御用スラスターとしての性格が強い為、現状は主推進機構たるイオンバースト・スラスターとセットでの運用を前提としている。

また、複数のSRCPS推進機構を三次元的に配置して擬似斥力場を膜状に展開すれば、接触した物体の運動エネルギーを増進・減退させるリパルシブフィールドを形成可能。
ゲート状のフィールドを介することで、複数の粒子ビームを纏めて単体の高エネルギー収束ビームとして射出したり、大質量実体弾の軌道を偏向したりすることができる。


瑞鳳「お待たせしました瑞鳳です♪ キラさんと響のためなら私、頑張っちゃうわよ! ・・・・・・ナニコレイミワカンナイもぅ帰りゅぅ・・・・・・」
響「なんで彼女を巻き込んだ! 言え、なんでだ!! 明石先生とかシンとか、適任は他にいただろう!」
キ「いや、響が楽になるかなって。・・・・・・二人には忙しいからって断られたし、他に空いてるのって夕立ちゃんぐらいだったし」
響「消去法か・・・・・・、・・・・・・仕方ない、やっと仲直り(?)できたんだ。瑞鳳は私が護る」
づ「響・・・・・・! うぅん、私も頑張る! 一気に感想と解説いっちゃうわよ!!」
キ「あ・・・・・・ここそんなに重要なとこじゃないから、さっさと流して次にいこうとしてたんだけど」
づ「・・・・・・」
響「呼び出すタイミング最悪すぎないか・・・・・・。うん、やっぱりキラは基本鬼畜なのでは?」
0239ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 17:39:55.15ID:T/pq6Qnt0
【ヴァルキュリア‐システム】

Voiture・lumiere
All dimension
Linked
Kinetic repulsion energy
Yield element
Removal & compress
Jet & distortion
Active control

SYSTEM
「ヴォワチュール・リュミエールを全次元へ連結、斥力エネルギーから生じる要素の転移・圧縮と噴出・歪曲を能動統制するシステム」

【ユグドラシル‐プラン】の根幹を成すVALKYRJA理論によって完成した、人類初のバブル型亜光速航法システムである。これはSRCPS推進機構が出力した時空歪曲場を、
機体全体を包み込むよう球状に展開して周辺時空間そのものに干渉しつつ、球内部を亜空間化させる事によって成立するものである。

システムによって全方位に張り巡らされたバリアは、通常であれば全ての物質に万遍無く影響する慣性や抗力、重力波といったエネルギーを量子膜で吸収、膜内の時空歪曲場で統合・圧縮しつつ反らし、
膜外へ噴出する特性を有しており、その一部を自らの運動エネルギーとして利用することができる。
これにより、直進を続けることで蓄積する慣性や抗力、宇宙塵等との衝突エネルギーを更に加速力にシフトさせていくというプロセスを経ることで、有人機を短時間で亜光速にまで達せさせることが可能となった。
また、システムを起動したマシンは運動量保存則や万有引力といった物理法則から擬似的に隔絶されることから、作用反作用の原理に依存した従来の推進機構とは一線を画する、
新次元機動とも言うべき圧倒的マニューバを実現することができる。

元々は亜光速航行に求められる役割や、莫大な消費エネルギー等といった観点からデフレクター兼推進支援システムとして自律巡航式宇宙コロニーや艦船にのみ搭載される予定だったが、重力・慣性制御能力という
未知で魅力的な機能を惜しんだ一部研究者達が機動兵器用に機能縮小・省電力化したものを開発。限定的でありながらもMSの戦闘能力を飛躍的に増強させる切り札としてGRMFシリーズの極一部の機体に搭載された。
機能縮小版といえどもヴァルキュリア‐システムを起動したMSは、パイロットと機体に負荷を与えずに高速度を維持したまま連続で鋭角に旋回する、接触した弾丸のベクトルを操作する、機体に掛かる作用反作用を
軽減・加重する等といった非現実的な芸当すら可能とし、その戦闘能力は正に別次元の一言が相応しい。
0240ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 17:44:07.09ID:T/pq6Qnt0
全機能を解放した「フルドライブ‐モード」で最長3分、機能を慣性緩和能力と抵抗軽減能力のみに絞った「クルーザー‐モード」でも40分までという稼働限界があるとはいえ、
これに対抗できるものは同じくシステムを起動したMSしか存在し得ない。また、そのあまりの機動性能と球状量子膜自体の防御性能が故に、通常の射撃兵器は決定打となり得なくなる為、
必然的にシステム搭載機同士の戦闘は近接格闘能力が重要視される。
勿論、システム自体が吸収・捌けるエネルギー量は有限であり、その制御にも非常に高い技術とセンス、そして「ブリュンヒルデ‐システム」の利用が必要不可欠である。
通常であれば専門の教育を受けたプロフェッショナルが、多人数でオペレーションして初めて十全に扱うことができるという点だけをとっても、このシステムに求められる条件の厳しさの一端が伺えるだろう。

ヴァルキュリア‐システムは単なる亜光速航法の制御システムではなく、その先にある超光速航法を実現させる可能性を唯一有する人類の希望である。その為システムの稼働データは大きな価値を持ち、今後の世界の行く末を握るファクターとなっていく。


づ「シンさん曰く、時空間転移の元凶になったヤツね」
響「でもこう言っちゃなんだけど、おかげで私達はキラと出逢えたんだよね。状況は最悪だけど悪いことばかりじゃないって思うな」
づ「そうね。転移がないまま、ずっと平穏なままでいたら私も響も疎遠なままであったわけだし。吊り橋効果みたいなものかもだけど、それでも私、今響と一緒にいられて幸せだもん」
響「その件は、ほんとごめん。疎遠になってたこと自体、全然気づけてなかったから・・・・・・。・・・・・・ところでさっきからブリュンヒルデって名前が時々出てくるけど、これってなんだい? 14話じゃ手動制御思考制御複合式MS操縦システムってあったけれど」
キ「丁度、次の項目がそれだね。・・・・・・僕も君達二人といられて、幸せだって感じてるよ」
0241ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 17:48:06.53ID:T/pq6Qnt0
【ブリュンヒルデ‐システム】

Brain-Multi layered
Rapid & plural construct
Unsubdued
Network
Hybrid
Independent-Operation
Linking-Control
Drive

SYSTEM
「頭脳多層化によって高速に複数構築された、非抑圧的ハイブリット型ネットワーク群の独立稼働と連結制御を駆動するシステム」

GRMF-EXナンバーの機体に導入された、手動制御思考制御複合式MS操縦システム。
ヘッドレストに内蔵された無線電子接続端末によって延髄部から傍受したパイロットの思考波と、パイロットの遺伝子情報を組み込んだ専用AIとを同調させ、
人工的に並行思考処理能力を形成することで機体制御を行う「新式思考操縦技術」をサブに回し、メインを従来通りの手動操縦とすることでMS操縦システムの簡易化と高水準化を図ったシステムである。

パイロットの掌部末梢神経から傍受した電気信号を姿勢制御のサポートに使用する、従来の「神経接続型操縦補助システム」とは根本的に異なる思想によって構築された「新式思考操縦技術」は、
パイロットが思い描く動作イメージそのものを同調した専用AIが翻訳・データ化し、機体全体の制御に使用するという方式を採用している。
並行思考処理能力を得ることによって初めて制御可能となるこの方式は、機体を乗り物ではなく己の身体の延長として直感的・無意識的に動かすことができるようになる他、動物が身体を動かす際に重要な役割を果たす、
今までではモニターやアラートという限定的な形で視覚・聴覚に訴えることでしか再現できなかった「痛覚」や機体情報を「整理されたデータ」としてパイロットの視聴覚野に直接伝達することも可能となり、
機体の追従性を飛躍的に向上させることができる。

なお、これ単体のみで機体を制御する「完全思考操縦」も技術的には可能であり、開発初期には並行して実用化に向けた研究が行われたが、その試みは失敗に終わっている。
思念波を傍受するだけでは情報量に限界があるとし、脳から身体に向けて送られる電気信号を延髄部で電子的に遮断・回収して機体と意識を一体化させる方式が、
試行錯誤の末もっとも信頼性の高い完全思考操縦技術として開発されたが、しかしそれはパイロットの適正に依る極めて不安定な代物であった。しかも、不適合者が無理にシステムを使えばAIによるコンバートを挟んでも
尚襲いかかる圧倒的な情報量に耐えられず暴走するか、自身が機体になるという独特な感覚を受け入れられず動けなくなるかという状態に陥いてしまい、またそれを受け入れられる適合者であっても、
機体が負ったダメージをパイロット自身のものとして痛みを感じてしまう明確な欠点を抱えてしまっていた。結果、これは実用に耐えうるレベルにないと判断され、完全思考操縦の研究は凍結された。
0243ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 17:53:24.44ID:T/pq6Qnt0
そういった経緯を経て開発されたブリュンヒルデ‐システムは、火器管制・出力制御・基本機体制御を手動操縦が司り、それを軸として思考操縦でダイレクトに補正・強化しつつ、
無意識下で姿勢制御全般をコントロールする複合式MS操縦システムとして完成。
完全思考操縦のそれに劣らない追従性を実現し、更にシステムとの連動を前提に同時開発された専用の思念制御式全天周囲モニターと組み合わせることによって、
コクピットコンソールの省略化、操縦の高速化と負担の軽減に成功した。
更に、搭乗者が完全空間認識能力者又は完全思考操縦適合者である場合は思考操縦システムのリミッターが解除され、仮想多次元処理によって四肢の動作と思考とを切り離しそれぞれ別の動作を同時に行わせることで、
一人で一度に複数の操作を高次元で遂行することも可能となり、究極的な戦闘能力を発揮することができる。


キ「元ネタは『蒼穹のファフナー』のニーベルング・システムと、『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』のジュリアシステム、そして『ギャラクシーエンジェル』のH.A.L.O.システムだね」
響「平井繋がりかと思ったらなんか最後にマニアックなのブチ込んできた」
づ「今時の若者は知らないんじゃないの・・・・・・? ちなみに作者がガンダムシリーズを視聴するようになったキッカケのうち、最も直接的な要因だったのがこの『ギャラクシーエンジェル』らしいわよ」
響「どんな経緯があったんだ・・・・・・」
キ「まぁそれは置いといて。とりあえずこのブリュンヒルデは、どうやったら新型MSがストフリを超えられるかってのを考えた結果の産物みたいだね。
ストフリは確かに高性能だけど、それって僕じゃなきゃ処理できないほど煩雑な制御システムがあってのものなんだ。ストフリを超えたいけど、これ以上操縦を難しくできない。なら簡易化してしまおうって」
づ「至って普通の発想ね。世の中は複雑化と簡易化を繰り返しているもの」
響「作者曰く、一番大変だったのはバクロニム設定だって。ヴァルキュリアもだけど無駄な拘りを感じるところだね」
キ「ガンダムSEEDの醍醐味だから仕方ないよ。さて、これで2章はお終い。次でラストだ」
0244ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 17:58:17.28ID:T/pq6Qnt0
3章・本編に登場予定はないけどC.E.では重要なポジションに就いていたとある機体について

GRMF-X01A Second-Strike
セカンド‐ストライク
全高:18.25m
重量:68.20t

ZGMFシリーズとGATシリーズに代わる新たなMSの規格の一つとして開発される、GRMFシリーズのスタンダード・モデルとなるべく開発された全戦域対応型汎用機系統試作1号機。

人類初の巨大人型有人兵器であり、その有効性と汎用性を世界に見せつけた【ZGMF-1017 ジン】と並び、その後のMSの在り方を決定づけた名機たる【GAT-X105 ストライク】の名を受け継いだ機体。
ストライクの名を冠してはいるものの、その最大の特徴であった装備換装機能は搭載しておらず、その設計思想は寧ろ【GAT-X102 デュエル】のものに近い。
主にVPS / MPS複合骨格と試作型SRCPS推進機構、ECC形成機構搭載兵器といった最新技術の情報収集と試験評価を目的とした機体であり、本機が得た情報と設計図を元にGRMFシリーズは展開していく。

スペック自体はいまだ一線を張る旧ザフトのセカンド・ステージシリーズと同等程度であり、総合戦闘能力でも【ZGMF-X42S デスティニー】や【ZGMF-X20A ストライク‐フリーダム】といった
スペシャルメイドMSには遠く及ばないものの、複雑化・細分化していったMSの構造・規格の簡易化・統一化も目的として設計された経緯から、新技術の塊でありながらも非常に高い耐久性と整備性を誇る。

実戦への投入は想定されていなかったが、後の第二軌道エレベーター『ヴェルザンディ』防衛戦やアルカディア火星開拓基地制圧戦では文字通り常識外の機動性と火力を発揮し、
新時代を担う者の名に恥じない多大な戦果を挙げた。


【基本装備】

[AMI-CGU02S 25mmチェーンガン]×2
両側頭部に搭載された小型電磁駆動式小口径高初速機関砲。
従来のガトリング式の頭部近接防御機関砲に比べ速射性は劣るものの、威力と安定性に優れている。


[PE-R01 ビームライフル]
MA-BAR73/Sと同等以上の性能を有する、量産性に優れた新規格のビームライフル。
非使用時は右サイドスカートにマウントされる。


[PE-S01 ビームサーベル]×2
MA-M941と同等以上の性能を有する、量産性に優れた新規格のビームサーベル。
非使用時は背部メインスラスター基両脇にマウントされる。
0245ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 18:02:29.78ID:T/pq6Qnt0
[AMI-M03『ドラコ』200mm径2連装中距離誘導ミサイルランチャー]
PE -GAU04Dとの選択式で、AMI-SS04X裏面にマウントされる小型ミサイルランチャー。
オプションマガジン込みで装弾数は最大12発であり、手持ち式携帯兵装としても使用可能。


[PE -GAU04D『インベル』2連装4銃身ビームガトリングガン]
AMI-M03との選択式で、AMI-SS04X裏面にマウントされる2連装4銃身高出力ビームガトリングガン。
駆動・発砲用のエネルギーは着脱式大容量エネルギーパックユニットから供給される為、機体本体のエネルギーを消費しない。また、手持ち式携帯兵装としても使用可能。



【機能検証用試作実験装備】

[PE-SE03X『ティルフィング』ビームサーベル]
ECC型高エネルギービーム刃形成システムの実証機として開発された試作ビームサーベル。
ECC形成機構によって生成される「完全閉鎖型高エネルギーフィールド」を用いて構成された、実体剣とエネルギー剣双方の性質を備えた鋭利なエッジを有する半結晶状の刀身を形成する
最新型のビームサーベルであり、長く平たい形状の柄とECC制御用のブレード状の鍔を持つ。
円錐状に形成したビーム刃で単純に敵を焼き切る従来のビームサーベルとは異なり、完全閉鎖型高エネルギービーム刃は実体剣のようにしっかりと刃を立てる必要があるものの、
正しく扱えば一振りで複数のMSを高級対ビームシールドごと両断することも可能とする高い切断力と溶解力を併せ持つ。
刀身の形状はECC制御システムを調整することで変更可能であり、パイロットの戦闘スタイルや好みに合わせて諸刃や片刃、曲刀や細剣といった刀身を選択できる。


[PE-GS04X『ダーインスレイヴ』高エネルギービームソード]
PE-SE03Xによってその有効性と威力が実証された完全閉鎖型高エネルギービーム刃を、通電することで表面にプラズマフィールドを帯びる特殊合金製の荷電式超高周波振動刃に纏わせる新方式を採用した、
試作大型対艦刀。
高出力PS装甲を除くほぼ全ての装甲を貫徹することができる全長13mの両刃の実体剣をベースとしており、最大出力時には最長30mにも達する半結晶状のビーム刃を形成可能。
その刀身の大質量とも相俟って通常型の高出力ビームシールド程度であれば、要塞・戦艦クラスのものでさえ熱したバターのように易々切り裂く圧倒的切断力を発揮する。
また、鍔部にはデュートリオン‐システムを応用して開発された専用のエネルギーコンデンサを内蔵している。余剰エネルギーを常時圧縮充填し、
一気に開放することで一時的に機体出力を大幅に上回るエネルギーを生み出すこの機構は後に、二つ以上のコンデンサを相互補完させて運用するオーバードライブ‐システムへと発展していった。
0247ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 18:06:30.50ID:T/pq6Qnt0
[PE-GC02X『カイルス』対シールド高エネルギービーム砲]
対防御兵装に特化した特殊複相エネルギー弾を形成できるABSバレット射出機構を搭載した、全長15mの大出力特装試作ビームランチャー。
第一期GAT-Xシリーズの登場を皮切りに急速に発展・多様化し、C.E.73時点で実弾・ビーム問わず射撃兵装が決定打になり得なくなってしまう程にまで高まった対射撃兵装用防御技術が、
一般的な量産型MSにも普及しつつある現状を打開する為に開発された新機軸のビーム兵器である。
半結晶状の高エネルギー体を形成する「完全閉鎖型高エネルギーフィールド」に、莫大なエネルギーとチャージタイムを引き替えに様々な性質や属性を与えることで、
あらゆる対射撃兵装用防御壁の突破・破壊を可能とした特殊複相エネルギー弾「Anti Beam Shieldバレット」を射出することができる。
単純に貫通力を高めることでビームシールドやヤタノカガミを強引に突破する徹甲式や、強烈なインパクトで防御した相手を弾き飛ばす反発式、
空間攻撃によって磁場偏向式電磁防御壁出力装置そのものにダメージを与える反応炸裂式の他、対シールドに留まらず榴弾式や旋回式といった様々な効果を持つ弾種を生成できることが判明し、
ビーム兵器を用いた戦術の幅を大きく広げることに成功した。これにより盾と矛のパワーバランスは再び均衡状態になり、ビームシールド万能論を覆すことに成功した。
ただし、ABSバレットの弾種の切り替えにはバレットの形成・射出以上のエネルギーとリキャストタイムを必要とする為、実戦で一つのデバイスが複数の弾種を使用することは事実上不可能であることも判明した。
その結果、ABSバレットはエネルギー消費率も鑑みMS一機につき二種までという制約が定められ、特殊複相エネルギー弾運用装備は無計画に使用できない「切り札」としての性格を持つことになる。


[PE-R06X『ヴェスパ』ビームライフル]
PE-GC02Xによってその威力と有効性が実証されたABSバレット射出機構の難点であった、
実戦で使用するにはあまりにも莫大で非効率的すぎる使用エネルギーとチャージタイムという問題点をある程度軽減し、更に小型化を施した射出機構BU型を搭載した試作ビームライフル。
最後の機能検証用試作実験装備であり、かつ最も稼働時間が長いこのデバイスが有するデータと蓄積された研究データによって、実戦レベルでの使用に耐えられる程に問題点を克服したD型が完成。
このD型を基点とし、特殊複相エネルギー弾運用装備は登場から約1年の歳月を経て、遂に本格的な開発がスタートされることとなる。


[PE-GC03X『タルタロス』高エネルギープラズマ収束ビーム砲]
ECC形成機構から派生して開発されたエネルギー強化フィールドバレル(ESFバレル)展開機構を搭載した、全長17mの大出力試作プラズマビームランチャー。
ESFバレルとは、砲口外部に球状の完全閉鎖型高エネルギーフィールドを形成、砲内部で生成したエネルギーを風船のように溜め込んでいき、
臨界にまで達したところでフィールドを円筒状に変形させつつエネルギー収束・加速の性質を付与、満ちに満ちたエネルギーに指向性を持たせて一気に放出する非実体型の高指向性エネルギー投射バレルである。
チャージに時間こそかかるものの、通常18m級MSでは到底扱えない要塞・戦艦用大型ビーム砲のものに匹敵する程の射程・弾速・貫徹力を有するビームを射出することが可能となり、
対艦・対要塞戦において特に威力を発揮する。
0248ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 18:10:23.89ID:T/pq6Qnt0
[PE-BSE002X『ドゥールム・フルゴール』ビームシールドジェネレーター]
AMI-SS003X中央部に装備された試作型の完全閉鎖型高出力ビームシールド発生装置。
実体盾とエネルギー盾双方の性質を有する半結晶状のエネルギー盾を形成する新型のビームシールドであり、
通常の高出力ビームシールドの数倍に値する防御性能を誇るだけでなく、対ビームコーティングを施した大質量砲弾や実体剣すらも弾くことが可能である。
ビーム発振方式の違いから従来のモノフェーズ式ビームシールドのように内側からの攻撃を素通りさせることはできないが、優秀な展開速度・持続時間によって形成されるエネルギー盾は、
その従来機の利点をまったく問題にしない程の戦闘力をMSに与える。
機動兵器が持ち得るデバイスとしては規格外の防御性能を発揮するが、
ECC形成機構によって形成される対防御兵装に特化した、こちらのECCに一方的に干渉・破壊する性質を有する特殊複相エネルギー弾「ABSバレット」にはその防御性能を発揮することが不可能となる。
まともに受け止めればデバイスがオーバーロードしてしまうどころか、簡単に貫徹されてしまう危険性もある為、
対策としてABSバレットに対しても有効的な防御力を発揮するELABシールドと併用して装備することを推奨されている。


[AMI-SS003X 強化型ラミネート・アンチビームシールド]
左腕に装備される手持ち・前腕装着両用の試作大型ELABシールド。
要塞・戦艦用大型ビーム砲から射出される高出力収束ビームは勿論のこと、表面にコーティングされた「マフツノカガミ」の効力によってABSバレットすらも完全に防御し得る、
現状最高峰の対ビーム性能を有する新型の実体盾である。
通常の攻撃にはビームシールドを、咄嗟の防御行動や対ABSバレットにはELABシールドを使用するという使い分けと、
シールド中央部に装備されたPE-BSE002Xを安定して稼働させるラジエーターとしての役割を期待され、ビームシールドと併用して装備することを前提に開発された。
それに加え、先端部には二又状の荷電式超高周波振動刃とウェポンバインダーを備えており、実体盾特有の高い拡張性と汎用性を最大限活用するべくデザインされている。
このデバイスの活躍により、ビームシールドの普及によって表舞台から消えつつあった実体盾の有効性が再度見直され、次期主力量産機の標準装備として実体盾が採用されるまでに至った。


[AAWU-VF/SS05X 機動制御ウイング]
背部メインスラスター基両脇に備えた左右2対の計4枚から成る、SRCPSスラスターを搭載したELラジエータープレート兼用の試作大型可変空力推進翼。
光波翼を纏った半結晶状のエネルギーウイングとして形成される擬似斥力場を展開することで、MSに斥力制御による自由自在な飛行を可能とさせる。
エネルギー消費が激しいという点を除けばヴォワチュール・リュミエールの上位互換とも言える推進システムであり、【ユグドラシル‐プラン】の要となる新機軸の飛行ユニットである。
0249ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 18:14:57.91ID:T/pq6Qnt0
[DMI-DO/SS02X『グローリア・ドラグーン』思念制御式独立機動砲塔]×6
各々のパイロットの資質・要望に応えるべく拡張性と汎用性を向上させた第三世代式ドラグーン‐システムに、
ブリュンヒルデ‐システム対応演算ユニットとSRCPSスラスターを組み込むことでより高い追従性と1G下での自律浮遊能力及び斥力制御能力を得た、計6基の試作第四世代式ドラグーンユニット。
速射性と安定性に秀でたPE-G03『クラルス』ビームガンとPE-S02B『イグニス』ビームブレイド発生装置を備え、距離・状況を問わず高い攻撃力を発揮する。
非独立機動時には、本機の主翼であるSRCPSスラスター搭載型大型可変空力推進翼下面部に左右3基ずつマウントされ、6連装高出力ビームガン兼追加スラスター基として機能する。


[DMI-QB02X『リパルサー・エッジ』ビームブーメラン]×2
両サイドアーマー前部にマウントされる試作第三世代式ビームブーメラン。
広い殺傷範囲を有しつつ変則的な軌道で敵機に突撃するビームブーメランは、軌道制御にビーム場を形成する力場と空間との相互作用を用いた、強襲・幻惑用装備として近接格闘戦時に威力を発揮する補助兵装である。
だが、その立ち位置はビームスパイク又はビームブレイドを搭載したドラグーンに徐々に取って代わられており、そもそもの扱いづらさとも相まって
ブーメラン系兵器はエースパイロットや物好きが使用するに留まっていた需要を更に低減させていた。
しかしビームブーメラン特有の独特で先読みしづらい軌道や、アンチビームフィールドをものともせず回転飛翔する実体・ビーム複合刃の破壊力は今日の戦場においても依然有効的であり、
それらは近接戦闘用にチューンされたドラグーンを上回るものであることも事実だった。
そういった事情も踏まえ一部のパイロットの根強い要望で開発された第三世代式ビームブーメランは、従来型のものに第四世代式ドラグーン‐システムの量子通信誘導技術とSRCPSスラスターを組み込むことで、
ビームブーメランとしての機能に特化したドラグーンとして完成した。
一見本末転倒のように思えるが、ブーメランの特性とドラグーンの追従性双方のいいとこ取りに成功した第三世代式ビームブーメランは、
汎用性・多様性を増しつつより高度で複雑な軌道制御を実現しており、強力な強襲・幻惑用格闘装備としての立ち位置を確実なものとするまでに至った。



【特殊装備】

EVPS装甲
VPS / MPS複合骨格
試作型SRCPS推進機構
試作型ヴァルキュリア‐システム
試作型ブリュンヒルデ‐システム
試作型対話型火器管制支援AIユニット「ストライク」
試作型自己修復型マイクロマシナリーテクノロジー
0251ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 18:17:02.36ID:T/pq6Qnt0
キ「2章で紹介された技術がこのストライクで試されて、巡って1章のデスティニーとかが設計されたって流れなんだ。だから本当ならこの機体の紹介を1章か2章にすべきなんだろうけど、本編に登場予定ないし。
それってどうなのってことで最後に持ってきたんだって。
2と3はデスティニーの為だけに存在すると考えれば理解しやすいかもね」
響「それでこんな構成に・・・・・・。なんにせよ、設定厨の末路がどんなものかは解った」
づ「これもストライクなのね。キラさんのストライクとは違うの?」
キ「僕が何故だか乗ってたストライクは正真正銘【GAT-X105 ストライク】だね。エンジンを始めとした主要パーツが最新式のものに換装されて近代化改修が施されてたけど、E型でもルージュでもない、
非常にレアな初期型みたい。まったく、どこから引っ張り出してきたんだろう?」
響「シンが言及してた、時空間転移直前の戦闘がどんなものだったのかが気になるね。そこは全然覚えてないんでしょ?」
キ「全然覚えてない」
づ「機体紹介文にあったヴェルザンディ防衛戦やアルカディア火星開拓基地制圧戦も?」
キ「うん。ってか、ヴェルザンディはともかくアルカディア火星開拓基地ってまだ計画段階の筈だし、もっと未来の話なのかもね。因みにアルカディアは火星の平原の名前なんだ」
響「アルカディア平原。地表近くに氷が存在してるかもって言われてる地名か。・・・・・・ところで、当SSは現実のものに基づいた地名をそのまま使ってるけど、一つだけ完全に架空の地名が登場してたね」
づ「え、そうなの?」
響「現実世界にも、ガンダム世界にも、艦これ世界にも存在していない地名。それがこのSSの特異点であるのかもしれないね。・・・・・・っと、脱線してしまったね」
キ「いや、このストライクについて言及すべきところは他にないし、読者の皆さんに考察を促すのもいいんじゃないかな」
づ「いつも考察しか促してない気がするけど? 毎回の如く謎がどうこうって引っ張ってるし、推理小説じゃあるまいし」
キ「それは僕も思ってた。風呂敷を広げすぎだと思うケド、登場人物の僕らとしては後半に一気に伏線回収してくれるのを祈るしかないね」



瑞鳳「それじゃぁ、そろそろお開きね。・・・・・・私、ほとんど雑談しかしてなかったんだけど、良かったのかなぁ?」
響 「私だけじゃ挫けてたから、来てくれて助かったよ」
キラ「第一弾はこれにて終了みたいです。第二弾、第三弾はそのうち、物語が進んだら。今のところ投稿頻度が2ヶ月に1回に落ちてるから気が遠くなりそうだけど、待っていてくれると幸いです」
瑞鳳「今回だけで分量が本編SSの1.5倍なんだけど・・・・・・次もこれ位に?」
キラ「いや、だいぶ少なくなる筈。それに解説の人も総入れ替えだから、ある意味では僕ら貧乏くじだったね」
響 「苦労人ポジションだし、これはどうしようもないのかな」
瑞鳳「それじゃ、今回はこの辺で。ここまで見てくれてありがとうございました♪」
響 「Спасибо тебе всегда。до свидания」
0252ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/06(火) 18:23:59.76ID:T/pq6Qnt0
今回は以上です。
予想以上に長々と、そしてゴチャついた投下になってしまった・・・・・・

冒頭で述べた通り、これらは作中内で紹介しきれない、バックグラウンドを構成するものであって必読ではありません。
ただ、せっかく新型のデスティニーやらフリーダムやらを考えたのですから、それらの諸元を知って貰いたいと思い、このような形で設定集を投下させて頂ました。
こんな設定の羅列でも楽しんでいただける方がいれば幸いです。
0254ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 5aad-AIgs)
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2019/01/01(火) 22:40:20.37ID:MT8pB/3O0
――艦これSEED 響応の星海――


『ビームキャノン! 鈴谷はビームキャノン希望しまーす! ズバーッて照射できるやつ!! あと勿論レールガンも外せないしカタパルトもリニア式とか超ロマンだよねーあでもそれは空母級に譲らなきゃかー
そうそうゴテゴテな追加装甲もイカすよねあとは――』
『ワタシ達金剛型戦艦には超長射程なRail GunをPleaseネ!! 高性能なRadarもお願いしマース!!!!』
『ミサイルだ。ありったけのミサイルを寄越せ。重雷装巡洋艦にはミサイルが必要だ』
『――それだぁ! 鈴谷の強風改にもぜひ空対空ミサイルを!!!!』
『鈴谷さんったら欲張りすぎっぽい。・・・・・・夕立にはビームサーベルが似合うっぽい?』
『いやウチに訊かれても』
『私と瑞鶴は装甲甲板をフェイズシフト製にしてもらえたらって思ってるの。長所を伸ばす方向で』
『ドッペルホルン連装無反動砲か・・・・・・。いいね。ボク、あれが気に入ったよ』
『ガトリングくれ!! この摩耶様にもガトリング!! マシマシで!!!!』

あれは音の洪水、欲の洪水だった。

『えぇと・・・・・・まぁその、追々に、順番にね?』
『はいはい要望はこの用紙に書いて提出してくださいねー。一度に言われたって無理ですからねー』

圧倒的圧力。明石が助け船を出してくれていなかったら、そのまま呑み込まれていたキラであった。
11月12日のお昼過ぎの、福江基地工廠でのこと。
佐世保からのストライクの移送をつつがなく終え、350mm大型レールキャノン・ゲイボルグ縮小化等の兵装コンバート実験を成功させ、呉のシン・アスカが西太平洋戦線の窮地を覆したとの速報が入り、
ビスマルクら出向防衛組の残留が確定すると、満を持してキラの艤装強化アンケートは実施された。
実施されて、お祭り騒ぎとなった。
例えその実現が遠かろうと、そんな事は些細なもので。
同時に行われた、特装試作型改式艤装Ver.1.2の響によるデモンストレーションの効果も絶大であったのだろう。百聞は一見にしかずとはよく言ったもので、
次々と艦娘用にコンバートされたC.E.製兵器を操っていく少女の姿が皆の闘争心に火をつけた。
MSのパーツを取り込み再構築した特装型改式艤装なら、誰でもC.E.製兵器が使用可能となる。この日々の延長線上にその日が在る。その事実だけでテンションがうなぎ登りになってしまうのも、致し方の無いことなのだ。

『あともう一回言っとくけど、あくまで優先すべきは艦隊の防衛能力の強化なんですからね。今回のアンケート結果が実現されるのはかーなり先の事だかんね』
『僕らとしては、とりあえず当面は響にいろんな装備を実験してもらって、それから実装プランを考えようかと』
『えー、響ばっかりずるいっぽい』
『そうだそうだー』
『エコヒーキだー』

なにせここ最近、良いニュースが殆どなかった佐世保艦隊である。
ちょっと振り返ってみよう。
0255ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 5aad-AIgs)
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2019/01/01(火) 22:43:15.42ID:MT8pB/3O0
まず、例の隕石落下と電波障害と【Titan】のせいで鎮守府陥落寸前まで追い詰められた。最終的にキラと響が囮となってくれたおかげでなんとか持ちこたえられたが、
何かが少し違えば九州地方壊滅一直線となっていた地獄の一週間があった。
その後は一週間かけての鎮守府復旧作業に従事して、慣れない肉体労働に悪戦苦闘。打ち上げとして食事会を開催したが、全体会議も兼ねていたので実はあんまりハメを外せなかった少女らである。
そして突然降りかかった、痛み分けで終わったナスカ級防衛戦と、偵察衛星撃墜事件。再びの復旧作業と孤立の危機。敵は依然として目と鼻の先にいて、しかも【軽巡棲姫】をはじめとする強敵が数多く控えている。
それでいて状況の根本的解決は、程遠く。持てる全てを発揮して、辛うじて破滅を先送りにしているような。
客観的に大局的に見れば、よくもまぁ意地と根性だけで諦めずに戦ってこれたものだと感心するしかない悪夢的な日々だった。
主観的に局所的に見れば、響のちょっとしたパワーアップだとか仲間の絆が深まったとかあったが、だからどうした言ってしまえばそれまでのことで。

『いや、それはなし崩しというか、もうフォーマット出来てるから組み込みやすいってだけで。けっしてエコヒーキとかじゃ』
『愛ゆえに、だよね?』
『鈴谷さん茶化さないでキメ顔しないで。・・・・・・響、しばらく戦闘に主計課に僕らの手伝いにって大変だと思うけど・・・・・・よろしくね』
『大丈夫、問題ないさ。私なんかでもみんなの役に立てるのなら嬉しいよ。・・・・・・、・・・・・・例えなし崩しでも、ね?』
『・・・・・・え、あ。ち、違うよ響? 変な意味じゃなくてね・・・・・・?』
『Я это знаю。冗談だよ』

それがここにきて、艦隊全体の戦闘力強化の告知。
反撃の術はまだこの手の中にあると、確定した未来として皆に伝えられた。しかも強化内容は自分で選べるというオマケつきで。
朗報に継ぐ朗報。お祭り騒ぎにならないわけが無かった。

『二人から感じるこの波動・・・・・・! やっぱ鈴谷の勘に間違いなしじゃーん。ぜったい愛だよねー?』
『ねー?』
『ああもう鈴谷さん勘弁してくださいって。榛名さんも、ねーじゃなくて』
『よぉーしお前ら、オレ達もいつまでも三人ばっかりに甘えられてはいられないよなァ? 佐世保艦隊の総力を挙げて明石達をサポートするぞ!!』
『おー!!!!』
『みんなー、お昼ごはんおまちどーさまさまでーす! 雷特製カレー、たーんと召し上がれっ!』
『イヤッフゥーーーー!!!!!!!!』

この空気感は大凡、2日間も持続した。
というのも、時折デュエルのセンサーが接近する敵航空戦力を捕捉、スクランブルで迎撃戦が勃発こそしたものの、この日と翌13日は珍しく全体的に平和そのものだったからだ。
0256ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 5aad-AIgs)
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2019/01/01(火) 22:46:06.89ID:MT8pB/3O0
余裕のある戦力と万全になりつつある索敵システムのおかげで、かなり効率的に敵小規模偵察部隊の撃退が可能となったのだ。
受動的な専守防衛などもう真っ平御免で、全戦力のローテーションで積極的能動的に平和を勝ち取るという強気な方針が功を成した。忙しいことに変わりはないが、
ここ最近ではもっとも物質的にも精神的にも余裕のある2日間だった。
ただ、だからこそのちょっとした波乱があったりもしたが。
例えば。
幾つかの偶然が重なり合って小一時間程、キラと響と瑞鳳がストライクのコクピットに閉じ込められたり。
荒れ放題だった宿舎の大掃除をしている最中に何故だか、瑞鳳と木曾がメイド服を着るハメになったり。
それを激写した鈴谷が基地敷地内を逃げ回った末にキラと衝突して、ちょっとオトナな下着を晒しちゃったのにキラの反応があんまりにも薄いものだから逆ギレしたり。
金剛主催のお茶会に招待された暁型姉妹が、洋酒入りチョコ菓子で面白愉快なことになったり。
とか、なんとか、その他色々諸々と。こんな感じの姦しくも穏やかなイベントがあった。「恥ずかしかったり怒ったりもしましたケド、割と楽しかったです」とは後の榛名の談。


そして迎えた11月14日。その早朝、運命の分岐点。


「よぉーし調整完了、我ながら素晴らしい仕上がり・・・・・・! さぁて響、キラ、今日は模擬弾使用の演習で最終テスト。いつものトコでデータ取りよろしく! 瑞鳳は立会人引き受けてくれてありがとねー」
「現場での索敵は私の艦載機が引き受けるから心配しないでねっ」

とある少女にとって、最も過酷な戦いが始まる。

「響、了解。まさか師匠と戦う前にキラと戦うことになるとは思ってなかったけど・・・・・・やるからには全力全開でいくよ」
「僕はデュエルに乗るから被害ないけどさ、ペイント弾かぁ。これ目とか口に入ったら痛いんじゃ? 髪も服も汚れちゃうし」
「昔っから艦娘同士の演習で使われてるモノだから問題ないよ」

平和な時間をフル活用してようやっと完成に漕ぎ着けた数々の試作兵装を実戦形式でテストすべく、響と瑞鳳、そしてデュエルを駆るキラが福江基地から出撃した。



《第15話:値価の来未たげ繋》
0259ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 5aad-AIgs)
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2019/01/01(火) 22:51:10.33ID:MT8pB/3O0
福江基地西方3マイル先の、彼女ら三人にはすっかりお馴染みになった演習用海域。
朝焼け滲む空の下、演習を始めようと体勢を整えたその矢先。
瑞鳳の艦載機が、突然の乱入者を捕捉した。少女の叫びが、異常事態の始まりを告げた。

「演習中止、演習中止! 方位2-4-7、距離10に敵影を視認! 艦種わからないけど数10、水雷戦隊!!」

響は瞬時に緊急事態を意味する信号弾を打ち上げると、急ぎ模擬弾から実弾に換装しつつ、偵察機で得た情報を分析する瑞鳳の元に駆けつける。
同時に、デュエルがスラスターを噴かして跳躍、デュアルアイを煌めかせて周辺海域をスキャン。数秒の滞空を経て着水すると、少女の情報を裏付ける報告を水柱と共に上げるなり腰部からビームライフルを取り出した。

<こっちでも捉えたよ。でもこの時間にこの位置・・・・・・なんでこんなに接近されて・・・・・・いや違う、誰か追われてる人がいる!>
「追われてるって、どういうこと?」
「あれって利根隊じゃない! 負傷してる子が複数、航行速度もだいぶ落ちてるみたい。このままじゃ・・・・・・!」
「加勢しよう。ほっとけないよ、そんなの!」
<うん! 行こう二人とも!!>

結論から言えば。
その戦闘自体は特に特筆することなく終わった。
敵の戦力はまずまずのもので、哨戒活動中に不意打ちの長距離雷撃を喰らってしまった利根隊は負傷者を多数抱えての防戦に徹するしかなく、なんとか福江基地周辺まで後退してきて今に至るとのことだった。
敵小規模偵察部隊としてはなかなかにデキるヤツとは、瑞鳳に促されて海域を離脱した利根の評。

『我輩としたことが面目ない・・・・・・。すまぬ、ここは任せたぞ!』
『任せて。送り狼は一匹も通しやしない』

しかしいざ響達が両艦隊の中心に割り込むと、敵水雷戦隊は何故か反転して逃走開始、その2分後には全滅した。逃げに専念する敵艦相手に少々骨が折れたが、三人の圧勝であった。
何かがおかしいと感じた。

「・・・・・・・妙だったね」
「うん。勝つには勝ったけど・・・・・・ちょっと裏があるかも。追加で偵察機を発艦してみるわ」
<やっぱりそうだよね。こっちも全センサー、レーダー最大出力で調べてみるよ>
「キラ、瑞鳳、データリンク機能を試してみたい。情報をこっちにまわして」

手応えがなさ過ぎる。
鹿屋の精鋭部隊の一つである利根隊をここまで追い立てたというのに何故連中は逃げ出したのだろう。まともに戦っても結果は同じだったが、それにしたって。
有象無象のイロハ級が死を恐れるわけがない。
深海棲艦は通り一辺倒の突撃だけが脳のイノシシではないが、総じてその行動原理は人類への凄まじい敵意だ。
0260ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 5aad-AIgs)
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2019/01/01(火) 22:54:07.69ID:MT8pB/3O0
この2日間で、連中はモビルスーツの巨体と対峙しても畏れず、あらゆる戦術を以てして果敢にデュエルへ挑んできたこともあった。ソレほどまでの攻撃衝動の塊が、深海棲艦という存在だ。
なのに。
まるで攻撃の意志を感じられない水雷戦隊の動きに、三人は戸惑った。
これは普通じゃない。
何か見落としている。
敵が予想外の行動を採ったとなると、作戦の一環と考えればしっくりきた。

(データリンク起動、システムオールグリーン・・・・・・、・・・・・・対水上電探、対空電探、ソナー共に反応なし、大口径砲射程圏内に敵影なし。機雷の可能性もない。デュエルと瑞鳳でも見つけられないなら、他に何が?)

これが榛名や木曾だったらすぐ論理的に敵の狙いを看破できるのだろうが。生憎と響にそんな頭脳は無く、キラと瑞鳳にも適性があるとは言い難く、僅かに得た直感を足がかりに一つ一つ推察していくしかない。
考える。
見渡す。
見渡して、ようやっと気付いたことがあった。

(だいぶ基地から離れてしまってる。意識してなかったけど、かなり南下してたみたい・・・・・・、・・・・・・まさか?)

まさか、誘い込まれた?
遅まきにして、自分達が初歩的なミスを犯してしまったと気付く。慢心していたつもりはないが、一時的にでも己の現在位置を見失っていたとは。今敵に襲われたら救援は期待できない。
ならば先の水雷戦隊は罠か囮か。狙いは自分達三人か。だが・・・・・・その先は?
少なくとも今現在、周辺に響達に干渉できる動体反応は存在していないと、少女が新たに装備するヘッドギアが教えてくれている。観測できる範囲では、三人の安全は保証されていると言っていい。
ならば尚のこと、狙いがわからない。
いや、そもそも。

(希望的観測は厳禁だけど、ただの考えすぎ・・・・・・なのか?)

仮に敵の策に嵌まっていたとして、こんな都合良く展開が進むのか?
考えすぎなだけじゃないか?
だって自分達は演習の為に出撃して、利根達を助けるべく勃発した戦闘は偶然の産物だ。
【軽巡棲姫】は、そこまで読めるものなのか。読めるとしたら、今の自分達の状況に説明がつかない。だって空母とモビルスーツの索敵能力を欺ける存在など、
聞いた話では、この世にシン・アスカのデスティニーだけしか居ないのだ。
そう考え込んでいると、瞳を閉じて意識をいっそう集中させていた瑞鳳が声を上げた。

「・・・・・・ッ!? 方位0-9-6に大型の機影1! あれはヴァルファウ!! 距離は――」
<来たんだね。そろそろ来る頃合いだって木曾さん言ってたけれど、本当に・・・・・・>

回答は予想外のベクトルから割り込んできた。
0261ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 5aad-AIgs)
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2019/01/01(火) 22:56:47.27ID:MT8pB/3O0
大気圏内用大型輸送機・ヴァルファウの襲来である。
基地の南西に位置する響達から遠く離れた、南東からのルートで基地に向かっている模様。この時間にあの位置と高度であれば、哨戒中の【阿賀野組】が既に捕捉している筈だとキラが付け加えた。
福江基地は今頃てんやわんやだろう。

「急いで戻らなきゃ!」
「だね。私達が遅刻したせいで準備が台無しになっちゃ・・・・・・、・・・・・・いや。それが狙い、だったのか?」
<可能性はあるよ。現に僕達はこうして、敵から一番遠いところにいる>

目的は、デュエルの隔離か。
佐世保艦隊がこうも後手に回ってしまっている原因の一つが、あの輸送機だ。
過去に二度決行した空挺降下によって、二度も辛酸を舐めさせられた。しかも、此方はヤツに掠り傷の一つすらも負わせられなかったのだ。
戦艦の砲は長射程といえど高高度を高速かつフラフラ飛ぶものを狙撃できるようには造られておらず、ヴァルファウも長きにわたる戦いで此方の射程圏を把握している深海棲艦が操っているだろうから、
必然の結果だったのかもしれないが。
逆に言えば、敵はそれだけの実績と確信を持っているということだ。空母級だろうが戦艦級だろうが、艦娘はヴァルファウに攻撃できないと。
けれどその実績と確信は、キラの操るモビルスーツには通用しない事は明らかだ。
ビーム兵器やレールガンの射程と威力なら、届く。今までとは逆に、一方的に輸送機への攻撃ができる。この事実は【Titan】を運用している深海棲艦達も重々承知だろう。
だからこそ、こうして水雷戦隊を囮にして三人を誘い出したのかもと、響は悟った。
偵察機によって確認できた敵戦力は、深海棲艦をしこたま積載しているであろうヴァルファウが1機と、ナスカ級争奪戦時の3倍に値する規模の水上打撃部隊と空母機動部隊、そして【Titan】5体を含む水雷戦隊。
加えて十中八九、更に【Titan】数体と潜水艦部隊、そしてスカイグラスパーを伏せていると見るべきか。
遂に敵の本気、様子見も出し惜しみも一切無しの侵攻部隊が、真っ正面から堂々とお出ましというわけだ。
デュエルさえいなければ、障害は存在しないと。

(・・・・・・いや、でも・・・・・・?)

対ヴァルファウ戦自体は、これから起こりうる大きな危機の中でも、特に高い確率で発生するだろうと考えられていた。むしろ、艦隊首脳陣はそろそろ【軽巡棲姫】が痺れを切らす頃合いだと踏んでさえいた。
佐世保艦隊はこれを待っていたと言ってもいい。
既に対抗策は編み出している。実施したアンケートとは別途に、全員で準備を進めた仕掛けがあるのだ。まだまだ完全とは言えないが、厄介な輸送機や巨人を撃退する計画が。
その計画の主役は、デュエルではない。
計画の要点は、別の存在が担っている。
とはいえ三人が不在では、事が想定通りに進まなくなる。それぞれに別の、重要な役割があるのだから、響達が参加しなければならない事に変わりはない。
こんなところで油を売っている暇はない。
急いで艦隊に合流しなければ。
0263ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 5aad-AIgs)
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2019/01/01(火) 22:58:22.11ID:MT8pB/3O0
<二人とも手に乗って。開戦には間に合わないかもだけど、デュエルの速力ならまだなんとか・・・・・・>
「あ、ちょっと待って。先に天山と烈風改を発艦しちゃうから。少しでもみんなのフォローしなきゃ!」

デュエルが腰を屈めて、二人の少女に両手を差し出した。
エールストライク程ではないが、キラ仕様に装備を整えたこの機体なら艦娘の航行速度よりもずっと速い。ロスは幾らか軽減できるだろう。
なんとしても計画の歪みは最小限に抑える。

(違う。違う感じがする。本当にこれで、敵の作戦が・・・・・・?)

無数の艦載機を発艦させる瑞鳳の傍らで、響は違和感を覚えた。
確かに【軽巡棲姫】からしてみれば、キラとデュエルの存在は特別視すべきものだ。艦隊から隔離させようとしたのは順当と言えるし、実際のところ効果的だ。
でも、と思う。
でも、これだけなのか?
0264ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 5aad-AIgs)
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2019/01/01(火) 23:01:19.91ID:MT8pB/3O0
これでは片手落ちではないか。策に疎い響でさえ、自分だったらここで戦力を投入すべしと思うのだ。あの奸計に秀でた敵が、こんな各個撃破のチャンスを見逃す筈がない。
隔離するだけで済ませる理由がない。
違和感。
敵は、来る。
来なくてはおかしい。
ここは、危ない。
再び周囲を見渡す。
何もない。
けれど絶対に、ここは危ない。


だってほら、こんなにも殺気を感じるんだ。


ゾワリと首筋に冷たいものを感じて、響は咄嗟に叫ぼうとした。
だが遅かった。
本当に遅かった。
何故ならば、少女らは海に出た時点で敵に漁(すなど)られていたからだ。

「ッ、ソナーに感! ――真下!?」
<レーダーに反応! ――真上!?>

同時に響く、真逆の声。
真下からは、一つの影。
真上からは、一つの光。
そして真下から二つの光が生まれて。
そして真上から二つの影が落ちてきた。



0265ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 5aad-AIgs)
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2019/01/01(火) 23:03:36.86ID:MT8pB/3O0
「――この感じ、もしかして・・・・・・? でもこのイヤらしいプレッシャー・・・・・・アイツ、本当にしつこいっぽい!!」



0266ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 5aad-AIgs)
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2019/01/01(火) 23:06:11.82ID:MT8pB/3O0
<二人とも避け――くぅッ!?>
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁーーーー!!??」
「ッぐ、あぁぁぁぁああぁぁ!!!!」

軽空母瑞鳳、右舷艦尾に被雷、右舷スクリュー喪失、大破。
駆逐艦響、左舷中央部に被弾、増設装甲及び第一装甲貫徹、中破。
艦娘である少女達だが、通常艦艇に例えると被害はこのようになる。
では現実はどうか。
二人の少女と、彼女達の傍らに待機していたモビルスーツは、どのようなダメージを負ったのか。


瑞鳳は、真下から突然出現した魚雷をまともに喰らい、右脚の膝から先を持っていかれ。
響は、天から降り注いだ荷電粒子ビームによってPS製大型シールドごと左腕を貫かれ、喪った。
そしてデュエルは、海中から飛び出してきた無数のミサイルで吹き飛ばされ、背部スラスターユニットを大きく損傷していた。


完全な、完璧な奇襲。
艤装のダメージ分散処理能力を超過した一撃に、実害以上の致命傷をもらった。
ほんの一瞬の出来事で、頭が追いつかない。けれど染みついた戦士としての本能は、殆ど自動的に傷ついた躰を振り回して少女に倒れるだけの余裕を与えなかった。響が意識を取り戻した時には、
既にその身はうずくまる瑞鳳へ肩を貸そうとしていた。
全身を支配しようとする喪失への恐怖は、必死に押し殺す。

「瑞鳳! 大丈夫!? 返事をしてくれ!!!!」
「な、なんとか・・・・・・痛ぅ! ・・・・・・でもちょっと、無理っぽいかも。航行できないよ・・・・・・」
「ダメージコントロール、応急処置を・・・・・・! 私が曳航する、走るよ!!」

脚部スラスターのみで跳躍したデュエルを傍目に、響は常備している特殊な包帯を取り出し、右手と口だけで素早く止血を行う。
これまでの戦争で、艦艇であった第二次世界大戦期と同じように大破と出撃を繰り返してきた【不死鳥】にとっては、久々だが手慣れたものだ。
それにしたって四肢の一部欠損なんて本当に久しぶりで、大口径砲の直撃クラスのダメージでもなければ滅多に起こることではない。それがこうも、容易く。己の勘の悪さを反吐が出る。
が、一撃で轟沈しなかっただけマシだ。
自分の左肩と瑞鳳の右膝への処置を終えると、続けていつもの大型錨の鎖を瑞鳳のお腹に巻き付けていく。

「曳航って、どうやって・・・・・・――駄目!! そんなことしたらっ」
「質量制御でギリギリまで重量抑えて。キラが時間を稼いでくれている内に、早く!」

瑞鳳の極常識的な指摘を一蹴し、響は青ざめた顔のまま必要な作業を全てこなした。
0268ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 5aad-AIgs)
垢版 |
2019/01/01(火) 23:08:31.45ID:MT8pB/3O0
通常、駆逐艦単艦で空母を曳航なんて不可能だが、そこは不思議存在たる艦娘、少女としての重さと艦艇としての重さを使い分けることなど朝飯前だ。勿論、響にはかなりの負担が掛かるが一刻の猶予もない。
機関全開、最大出力で航行開始。鎖がピンと張り詰めて、艤装がギギギッと悲鳴を上げて、響は片足だけの瑞鳳を曳航する。自身も隻腕であるのでバランスは悪く、速度は常の半分程度まで落ち込んでいた。
それでも一緒に動かなければ。逃げなくては。
響は、一体何が起こったのかを全て理解していた。全ては敵の策、【軽巡棲姫】の罠にまんまと嵌まってしまったのだと。
敵は少なくとも3体存在し、すぐ近くにまで迫っている。響がビームに灼かれる寸前に見えたモノが、見間違えでなければ――

<響、瑞鳳!! 早く逃げるんだ! デュエルじゃ抑えきれない・・・・・・!!>

切羽詰まった青年の叫びと、海が裂ける音。
振り返れば、海上に叩き落とされたデュエル目がけて空中から6発のミサイル、海中から4発の魚雷が疾る様が見えた。幾つかは頭部近接防御機関砲で撃ち落とすが仕留めきれず、3発被弾。
爆炎に包まれ蹌踉けたデュエルは、間髪入れず飛び込んだ【軽巡棲姫】の膝蹴りで弾き飛ばされる。
勿論、そこに他2体の追撃も殺到する。

「キラッ!!!!」
<ちぃ! やらせてたまるかァ!!>

ビームサーベルを抜いたデュエルに襲いかかる、見慣れぬ漆黒の機械人形――全体的に直線で構成された、スラッとした四肢に、複雑な面構成のボディ、アンテナとゴーグル付きの頭部を有した、約18mの鋼鉄の巨人。
背に大型水平翼を装備したそのシルエットは、エールストライカー装備型ストライクと酷似していた。
同じくビームサーベルを抜き、水平翼からミサイルを放って突撃するソイツに対してキラはあえて前進、懐に潜り込みシールドバッシュで突き飛ばすと反転、振り向きざまの横凪一閃でダーツ状の砲弾を切り払う。
更にもう一回転、体勢を崩した漆黒の巨人に回し蹴りを喰らわせようとしたところ【軽巡棲姫】の牽制射撃で断念し、代わりに左手の115mmレールガン・シヴァで海中に潜むもう一機を狙撃するが、それも避けられた。
ギリギリのところで海上に飛び出して砲弾を躱したソレは、全体的に曲線で構成された約20mの鋼鉄の巨人。漆黒で彩られた非人型な流線型のフォルムには、まるでイカのような愛嬌があった。

「【姫】と、モビルスーツ!!」
「二機もいる・・・・・・! それにアレ、もしかして水中用なの!?」
<ウィンダムに、グーンなんて! なんでこんな機体がッ>

【GAT-04 ウィンダム】と【UMF-4A グーン】。
片や旧地球連合がC.E.73に製造した、カタログスペック上では【GAT-X105 ストライク】と同等の性能を持つ汎用主力量産機。ジェットストライカーを装備したウィンダムの戦闘力はエールストライクを完全に凌駕する。
片や旧ザフトがC.E.70に製造した、その水中での高い機動性を活かした対水上艦戦と対潜水艦戦を得意とする水陸両用量産機。水中巡航速度50ノット以上と通常水上駆逐艦よりも遙かに高速で、攻撃能力も潜水艦以上だ。
どちらもこの世界の、この時代の兵器では勝負にならない程の性能を持っている。
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