UNIXは、依然として、二つの致命的な欠陥を持っているのである。

一つは、リアル・タイム性。
これについては、何も説明することはあるまい。
リアル・タイム性の無さがUNIXの本質ではないことは、
リアル・タイムUNIXというようなものが数多く出回っていることが示してはいるが、
UNIX全体にリアル・タイム性を持たせることは、
果たして可能であるのかよく分からない(おそらく、
UNIXカーネル全体を書き直す必要があるだろう)。
また、リアル・タイムUNIXと呼ばれているものは、
UNIX全体にリアル・タイム性を持たせたものではなく、
UNIXに、チョコっとリアル・タイムの部分をくっつけたものに過ぎない。

もう一つは、フォールト・トレレント・ファイル・システム。
これについても、何も説明することはあるまい。
SUN-OSのRelease 4.0でも、ファイル・システムの変更はない(つまり、
従来通りである)。
フォールト・トレレント・ファイル・システムの欠如が、
UNIXをして、OA等の分野からマトモなOSという評価を得ることを不可能として
いるのであるが。
(余談であるが、StallmanのGNUプロジェクトのOSは、
フォールト・トレレントなファイル・システムを実装するそうであるが、
GNU OSのできる日は遠い。)