子供が強迫観念や神経質症にかからないのは、なぜか?
それはその原因となる知識や概念が依然として乏しいからである。

だから大人になった我々がそういった症状に苦しむのは、これまでに獲得してきた知識が誤った使われ方をするようになったからである。

俺が当時まだ森田博士の本に出会うまで、唯一立てていた見解、というか希望は
知識によってこの症状が発生したのだから知識によって治せるに違いない、ということだった。

結果的にそのとおりであったが、それらの有益な知識は、やはり森田博士以外に持ち合わせてはいまい。