>>938
空理空論ではないのですよ。それによって本当に神経症は消えるのです。
斎藤さんが知らない世界があるということです。
「無為療法」の考え方は雑念恐怖や強迫観念には有効だと思いますが、
対人恐怖、特に妄想のある視線恐怖などにはほとんど役に立たないでしょう。
自分と他人に対する「人間観」がそのままなので、人前に出るとその歪んだ認識
に支配されてしまうからです。
対人恐怖が本当に治る為には、「自我意識、人間観」が根本的に変わる必要が
あります。
対人恐怖の人は例外なく他人との間にぶ厚い壁を作っています。固くて厚い殻に
閉じこもって生きています。その壁や殻を壊さない限り対人恐怖から自由になる
ことはできません。壁や殻は観念に過ぎないものですが、本人にとっては強固な
実在で、その中で窒息に近い状態で生きているのが対人恐怖の人達です。
お釈迦様の教えの根本は「個人性のある自我意識は幻想に過ぎない = 無我」
ということです。これが体験的にわかれば壁や殻は意味を失って消えてしまい、
対人恐怖も消えてしまうのです。