>>861
ベンゾジアゼピン系の抗不安薬と睡眠薬は基本同じ原理と作用を持つ。

ベンゾジアゼピン系薬はベンゾジアゼピン受容体に作用するが、脳内ベンゾジアゼピン受容体はさらにω1受容体(α1受容体)とω2受容体(α2、α3、α5受容体)の二つに分けられる。

このうち、ω1受容体は睡眠作用に関与しており、ω2受容体は抗不安作用や筋弛緩作用に関与している。

従って、ロヒプノールなどベンゾジアゼピン系睡眠薬はω1受容体に主に作用するが、ω2受容体にも一定レベル作用しているので、急な減薬による離脱症状として、反跳性不眠だけでなく反跳性不安や筋肉痛も起きる。

これに対して、非ベンゾジアゼピン系薬(マイスリーなど)はω1受容体のみに選択的に作用するので、急な減薬を行なっても反跳性不眠は起きるが反跳性不安は起きない。

まあ、最強(作用も副作用も)睡眠薬ロヒプノールに比べて、マイスリーの効き目ははるかに弱いので直接比較は出来ないが、身体依存性と離脱を考えれば、睡眠薬はマイスリーレベルで留めておきたい。