3.注意すべき症状のリスト
 以下のような症状は、ベンゾジアゼピン系薬の副作用の可能性があります。
これらの副作用は、服用開始してから、数ヶ月後や数年後に発生することがあるので、
医師や患者自身も、副作用とは気が付きにくいものです。
(精神症状)
易興奮性(イライラ、落ち着かない) 不眠、悪夢、他の睡眠障害 不安の増大、パニック発作
広場恐怖、社会恐怖 知覚変容 離人感、非現実感 幻覚、錯覚 抑うつ 強迫観念
妄想的思考 激怒、攻撃性、易刺激性 記憶力、集中力の低下 侵入的記憶 渇望(まれ)
(身体症状)
頭痛 痛み/筋肉の凝り - (四肢、背中、首、歯、顎) ピリピリする感覚、痺れ、感覚の変容(四肢、顔、胴体)
脱力(例えば下肢に力が入らない) 疲労感、インフルエンザ様症状
筋肉がピクピクする(筋れん縮)、ミオクローヌス*、チック、“電気ショック様感覚” 震え めまい、もうろう感、バランス失調
霧視(ぼやけて見える、目がかすむ)/複視(二重に見える)、眼痛、ドライアイ 耳鳴り
過敏性 -(光、音、触覚、味覚、嗅覚) 消化器系症状 -(吐き気、嘔吐、下痢、便秘、腹痛、腹部膨満感、嚥下障害)
食欲/体重の変化 口渇、金属様味覚、嗅覚異常 潮紅/発汗/動悸 過呼吸
排尿障害/月経異常 皮膚発疹、かゆみ ひきつけ(まれ)
[*訳註:「ミオクローヌス」とは、筋肉の突然の収縮により、身体の一部が瞬間的に動く不随意運動のこと。入眠時によく起こる。]
(アシュトンマニュアル(日本語版)より転載)

4.気になったらどうすべきか?
 気になった場合でも、絶対に一気断薬や急減薬はしないで下さい!
こうしたことをすると、生命の危険を感じるほど苦しい離脱症状(禁断症状)が発生することがあります!
 2項のような薬を服用し、3項のような症状がある方は、主治医に御相談下さい。
なお、主治医が、「この薬は副作用が少ない」とか「この薬は長期間服用しても大丈夫」といった回答をした場合は、
自助会に参加して、実際の服薬体験者にも話を聞いてみることを非常に強くお勧めします。
自助会としては、以下のようなものがあります。