時間恐怖というのが、なかなか治らなかった。
仕事中、長期の暇な時間が出来ると時間が遅く感じるのが嫌な恐怖。
でも、SADを治したのと同じように、その恐怖に反対せずに
不安はなくそうとしないで、ただ不安を感じているままにしたら
心というのは不思議で色々な物事を連想しはじめて流れていった。
SADも時間恐怖も不安を無くそうともがくことで心の川の流れにダムを
築き上げてしまうということに気が付いたのである。
こうして時間恐怖も治すことが出来ました。
すると下記の禅語を思い出した。まさに心の川の流れは幽玄だ。
「禅の言葉に『心は万境に随って転ず。転ずるところ実に能く幽なり。
流れに随って性を認得すれば無喜また無憂なり』ということがある。
心は周囲の事情の変化に伴って、絶えず移り変わるものである。
その変化のなめらかにして自由自在であることは、幽玄そのものである。
この心の流れのままにまかせているときには、煩悩もなければ、苦しみもなく、
自己本来の性情を認識することができる。
そのときは喜びはそのまま喜びであり、憂いはそのまま憂いであって、
そこには何の作為も抵抗もなく、苦楽を超越している。
このように心が万境に随って転ずるところには、
もはや神経質や強迫観念の苦しみはない。」