心をこわれものみたいに扱うようになったのは、いつ頃からだろうか。
心なんて無数に傷があって当たり前のもので、そんなものに意を介さず生きていくのが人間というもの。
そんなに単純なものではないと言う向きもあるだろうが、少なくとも腫物を触るようにばかり扱っていたら、治るものも治らない。
治療という言葉を使わず、ケアとぼかすのも自分が病気であるとみなされるのを嫌がる心性も働いていると思う。
それも含めての病気なんだと自覚しないと、的確な治療にはたどり着かないだろう。

思うに幻覚や不安・妄想などの症状は嫌がるから手に負えなくなるという側面もあるんじゃないだろうか。
あまり薬にばかり頼らず起こるものは起こるものとして受け入れて、自分の心にあるものとして表に出した方が、
かえって自分のものとしてコントロールする知恵が出てくるような気がする。
素人考えなのであまり人に強く言うつもりはないが。