よく一般人が死が怖いのは小学生までで年を取れば怖くなくなると言うが自分の感覚では正反対だ
年を取れば取るほど寿命による死が近づき、体は老いて病死する確率も上がり、年上の世代はどんどん死んでいくから次は自分の番だと知らされる
子供は単純に若いので死がまだ遠く、一般的に健康な体を持ち、それでいて知識や人生経験は無いからオカルトに夢を見たり出来るし、全能感があるから自分が死ぬ想像など滅多にしない
大人になったら何らかの不思議な体験でもしない限り霊やあの世を信じる事など出来ないし、自分が特別な存在ではないと知ってるから車が来たり川で溺れたり山から滑落したり機械に挟まれれば奇跡なんて起こらず簡単に事故死すると分かる
知り合いだって増えていくから自然と死に別れる知人の数も増えていく、子供は最近会わなくなった人に対して今はどこかで元気に生きてるんだろうなと考えるが、大人だと倒産した会社の経営者や閉店した店の店主や突然取り壊されている家の家主と音信不通になると少なからずその人の死を想像する
年を取れば取るほど死を中心に物事を考えるようになるのが自然だと思うのだが、どうやら一般人はそうではないらしい
自分は大人になってからあらゆる出来事に対して死を想像したり、死と結びつけて怖がる生き方をしてしまっている
時間の経過と共に死が近づく以上、解決策はこれからも見つかりそうにない