新型コロナが促すディスプレーの主役交代 - 時代は現実と仮想の融合へ
https://news.mynavi.jp/article/20200512-1034940/

3月に入って新型コロナウイルスの感染拡大が世界的な問題となる中、
Samsung Displayは、液晶ディスプレー(LCD)の工場を閉鎖して、
新技術である量子ドット(QD)を搭載したディスプレーの開発に注力することを、
事業部長名義で顧客に通知した。
2020年中に韓国の生産ラインと中国の蘇州の大型LCD生産ラインを停止して
LCDパネル製造からは完全撤退し、TVセットに必要なパネルは鴻海グループや
中国のパネルメーカーから調達する方針に事業戦略の舵をきった。

同様にLG Displayも、2020年中にLCDの工場を閉鎖することを年初に公表している。
これらの決定は、新型コロナウイルスの感染拡大が生じる以前の2019年からの
既定路線で有り、その背景には爆投資を行った中国にLCDパネルの主導権を
握られてしまい、もはやLCDでは利益を出せないという状況がある。
この結果、2022年には、中国のLCDパネル生産量は世界の80%強を占めて
中国の寡占状態になる見通しである(図1)。