★★ドストエフスキーを文学的に語るスレッド★★
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文学的に語るとは、テーマ、物語の構造、人物の造型、
文体、翻訳などについて意見交換するということです
よろしくお願いします 魔の山は面白いですよね、何度読んでも面白い
白痴は昔読んだが内容忘れてしまった。
黒澤映画でさいきん見た。黒澤マニアがイチオシの映画。 パステルナークを読むならドストエフスキーで足りるってのはある
ソルジェニーツェンの要素も入ってるし
ロシア文学でドストエフスキーに無いものを書いてるのは近年のソローキン位 ドストエフスキーを踏まえた20世紀の観念小説がムージル『特性のない男』と
埴谷雄高『死霊』だが、両方完読した人間は滅多にいない難物だ 正直言って、
罪と罰は10代のころ読んだときは、殺しを犯した後の主人公の心理描写や
主人公と検事の息詰まるような対決がかなりスリルがあって寝食忘れてむさぼり
読んだ記憶があるけど、おっさんになって読んでみたらなんか童話みたいだったわ
特にソーニャと出会ってラスコーリ二コフの魂が救済されるあたりが甘ったるく感じた。
面白いといえば面白いんだけどねえ カラマーゾフの兄弟読了
若いころ
大審問官の章のプロとコントラに戦慄した。人間がこんなものを書いてよいのかと
思った。
最近(中年)
ラストの弁護士と検事の主張がかなり圧倒的だった。エピローグの子供たちと
アリョーシャの話で終わったのが微笑ましい(!?)カラマーゾフも、まあ、こんなもんか
と思った。 ↑(新潮文庫、原卓也訳)
謎解きカラマーゾフの兄弟 江川卓
ロシア正教やロシア語に関して全く知識が無いので難しかったが、なかなか面白かった。
ドフトエフスキーは言葉遊びと隠された仕掛けが大好き。この本の著者が予測していた「アリョーシャが
首領となって皇帝暗殺の秘密結社を作り、最後はアリョーシャが処刑される」というのがカラマーゾフの
続編なら是非読んでみたいところだが残念。 『貧しき人びと』に続く第2作『分身』を3分の1読んだところだが、なかなか面白い
当時のロシア文壇では第1作好評、第2作不評だった
自分は純情可憐な第1作より熱にうなされているかのように病的な第2作の方を買う 佳作『分身』に続いて『永遠の夫』を読んだが、これは大作ではないが名作だ
寝取られ万年亭主の悲哀と滑稽さ、渦巻く感情の揺れを見事に描いている >>34
その中年の感想が若い頃の俺の感想に近い
今はドストエフスキーなら『悪霊』が一番かなと思っている
ご都合主義は否めないが群像劇としてカタマリ感がある
『白痴』は隙間が多い、『罪と罰』はラスコーリニコフが青すぎる
細部のエピソードでは『白痴』の方に惹かれるものが多いし、よく言われているように往時のペテルブルグを思い浮かばせるという良さが『罪と罰』にあることは否定しない(でもそれは『白痴』にも存分にあると思う、路地やターミナルの雰囲気とかね)
『未成年』はついに読まないまま
面白いですか?いつか読みたいけど 『未成年』が最も面白く、芸術的完成度が高い
次いで『虐げられた人びと』が素晴らしい
『罪と罰』『白痴』『悪霊』『カラマーゾフの兄弟』が
一般的に評価が高いのは、文学的要素以外の付加価値
(宗教、哲学、政治など)があるから 短編を4つ読んだ
『九通の手紙からなる小説』 アホらしい
『他人の妻とベッドの下の夫』 バカバカしいドタバタ劇
『いまわしい話』 寄る辺なく移ろいやすい人間の心理がよく捉えられている
『鰐』 ヨーロッパに対するロシア人の引け目を感じさせる 『作家の日記』は新潮全集の川端香男里訳を持っているが、少数派だろう 『ネートチカ・ネズワーノワ』
少女同士の同性愛を世界で初めて描いた百合小説
ドストエフスキーには知られざる作品がまだ結構ある 『悪霊』面白い
以前に読んだときつくったノートを補充、削除しながら読んでいる 社会人が国語力をつけるために大学受験用の現代文の本をやるのは意味がありますか? ドストエフスキー嫌いのナボコフは『分身』を一番面白いという 『未成年』のすごさが分かる人こそ文学の読み巧者といえる
他の4大作のような殺人事件が発生したり狂人が出現しないだけに、
穏やかな物語の展開が逆にドストエフスキーの天才ぶりを浮かび上がらせる ドストエフスキーが敬愛するディケンズを想起させる『虐げられた人びと』はいいね
小笠原豊樹にはもっとドストエフスキーを翻訳してもらいたかった ニュース速報プラスでは「生誕200年」のスレで盛り上がっている
文学板はなぜかそうでもない
ドストエフスキーは1821年11月11日に誕生した プーちゃん大統領がドストエフスキーのことをほめてるみたいだけど、それをドストエフスキーが喜ぶとはとても思えない ドストエフスキーは左派ではなく、ロシアの民族性を愛した保守派
それを20世紀に継承したのがソルジェニーツィン
生前のソルジェニーツィンはプーチンと仲がよかった >>58
あなたの知識には遠く遠く及ばないけど、プーチン政権下のロシアをドストエフスキーが喜ぶとは到底思えません
キリストへの帰依こそがドストエフスキーの望むところと思うのです 『未成年』の久しぶりの新訳が刊行されたね
亀山訳は一つも読んだことがないが、褒める人と貶す人が激しく対立する
概して従来評価の高かったロシア文学の翻訳ではこれは極めて珍しいことだ パナーエフの『文学的回想』(岩波文庫)は面白い
1830、40年代のロシアの文壇の楽屋話が詳細に語られており、彼らが西洋派とスラヴ派に分裂してゆく様子もよく分る
第2部の第9章になって、ようやくドストエフスキーがでてくる、と思いきや
エフ・エム・ドストエフスキイの出現――彼の「貧しき人々」の成功――ベリンスキイの熱中――ソログープ宅の夜会におけるドストエフスキイ
と目次にはあるのに、その前で中断されて終わってしまっていた ロシアは大統領が国民的作家の生誕祭にメッセージを出すんだね。
夏目漱石の生誕200年祭に日本の首相がメッセージを出すという
予感が全然しない。 作家に限らず誰々生誕何年メッセージという話は日本では聞いたことがない。 バイデンはジョイスとピンチョンを愛読しているらしい >>62
ロシア文学は「偉大なロシア」という文脈上、国家概念を支えるものとして欠かせない
一方で日本では日本文学は第二次世界大戦中の翼賛体制への加担がアレしたせいで
百田尚樹など大衆系は別として、ナショナリズムと距離をとる傾向が強いのかと
石原慎太郎にしてもいまいち政治家としての彼と作家としての彼はイメージが被らない。 ヒラリーは生涯で最も感銘を受けた小説はカラマーゾフの兄弟と言ってたけど
日本の政治家は文学についてこの種の発言はあまりしないな。 ヒラリーが『カラマーゾフ』をいずれ読みたいと言っていたのは承知していたが、
読んだというのは知らなかった カラマーゾフぐらいすぐ読めるだろう
俺は二回か三回よんだぞ。
ちなみに日本の政治家で誰か愛読書がカラマーゾフと言ってた人がいた。
誰か忘れた。
岸田とか岡田とかそのへんの人だったと思う。 カラマーゾフより大きい長編読んでるとそんな長く感じないよ 2回読んだのか3回読んだのか忘れたのかよ
嘘臭い話だな いや普通忘れるだろ
ドストばかり
またカラマーゾフばかり読んでるわけじゃないし カラマーゾフ家の使用人の夫婦いるじゃん。
その奥さんのほうが昔なんかの祭りでちょっと洒落たダンスを踊ったら
その晩夫にボコボコにされたって話あるじゃん。
ああいう細部が好き。 愛読書
ヒラリー カラマーゾフの兄弟
安倍 海賊とよばれた男
麻生 鬼滅の刃 >>38
> 往時のペテルブルク
そうだね。
レニングラードが、かつてはこういう感じだったのかぁ…
というのも興味深かったよ。 生誕200年が終わってしまった
今年は他の作家を読むからドストエフスキーは来年だな >>62
近代小説の最高峰の一角を築いた点で一国の宰相がメッセージを出す意味はあるかな
漱石は偉大な文学の教師ではあるとしても数ある作家の一人に過ぎない 国民性も違うよね
ロシアというか欧米の人々は芸術に高い価値を認めるようだけど
おおかたの日本人は科学や経済を重んじて芸術は単なる趣味扱い
おおかたの日本人のひとりとしてはそれで何か問題ある? って感じ ドストエフスキーはその文学によって永遠に賞賛の的だが、
プーチンはウクライナへの侵略で歴史法廷の被告になることが決定した
大国が小国を軍事力で言うことをきかせようとする
やくざやガキ大将と同じで、品格のかけらもない愚かな振る舞いだ >>80
ウクライナ、プーシキンやドストエフスキーなどの「ロシアのプロパガンダ文学」1億冊を図書館から処分へ [549720285]
http://greta.5ch.net/test/read.cgi/poverty/1653897094/ >>55
太宰もネルリ(ネリー)ことを書いてたな
読んでたんだろ 全小説読破をめざしている作家だが、まだもう少しかかりそうだ 未成年、虐げられた人びとは文学的に見事な傑作
白痴、悪霊は失敗作 出た出た、いつも同じこと言ってるアルツハイマー暇人 さすがボケ老人、反射的に出てくるフレーズもワンパターン 光文社古典新訳文庫『ステパンチコヴォ村とその住人たち』買ったよ
米川正夫訳の全集で持っているけど、この作の文庫は唯一無二だからね
この作家のユーモア精神が認知されるといいが ドストエフスキーが現代に生きていたら、熱狂的にプーチンを支持するんだろうな
「スラブ万歳! うら~~~~~!」 >ちなみに日本の政治家で誰か愛読書がカラマーゾフと言ってた人がいた。
岡田 そんなオイラは『未成年』が愛読書
ロスチャイルドを目指すとは世界を支配するということじゃないか
とんでもなく冷徹に現代世界を見据えた傑作というほかない
分かる人にだけ分かる現実だ 死の床から復帰した沼野充義が毎日で『ステパンチコヴォ村とその住人たち』を書評した
この人は講談社文芸文庫『鰐』の解説でも上記作を褒めちぎっていた 次は『伯父様の夢』の文庫化だな
期待しないでいたら、いつか実現するかも 光文社古典新訳文庫の『ステパンチコヴォ村とその住人たち』を読んでいる
181ページに「鬼婆」という言葉が出てきたので、
米川正夫訳を見てみたら、「低能婦人」となっている
随分違うなあ 【ロシヤ語原書】
Генеральша присмирела, как агнец.
Всё подобострастие этой бедной идиотки перед Фомой Фомичом выступило теперь наружу. 【米川正夫訳】が正しいと思うよ
【高橋知之訳】は意訳過ぎる
翻訳者による過度の解釈は迷惑なんだよな
単純に「バカ」という意味なんだ
『白痴』と同じ意味 米川大先生を信用しましょう
たとえ誤訳があったとしても、米川先生の翻訳なら許せるものです
明解な日本語で大好きです 鬼婆とは情け知らずの老女だから、頭が弱い女とは意味が異なる
誤訳だな 確か「低能」という語がいまの出版界では差別用語にあたるので
使用を避けたかったという意図もあるのかな
別の本でも「低能」を他の語に差し替えていたのを見たことがある
この場合の「鬼婆」ははっきり誤訳だと思うけど 「シャーロックホームズ」シリーズの作品
『The Crooked Man - 背中の曲がった男(かたわ男、まがった男)』
同様の用法が『フロス河畔の水車場』にある 第5巻第5章
“Eh,” said Bob, parenthetically, as he looked over the fields on the other side of the river,
“there goes that crooked young Wakem.
I know him or his shadder as far off as I can see ’em; I’m allays lighting on him o’ that side the river.” 【植松訳】
「ああ」とボブは河の向こう側の農地を見渡しながら言うのだった。
「あの変な身体のやつが歩いていくぞ。ほら、ウェイカムの息子だ、
見ればすぐに分かるってもんさ。いっつも河の向こうにいるのを見てんだ」 訳すのなら
「あのカタワが歩いていくぞ」が文意に沿っていると思う
去勢された翻訳は嫌いだ
『ハック・フィンの冒険』の【柴田訳】も去勢された翻訳
角川文庫の【大久保訳】が用語法では最高にいい >>112
「体のひん曲がってるぼうず」とか、いくらでもあるだろうに
「変な身体の息子」は確かに味気ないね 『フロス河の水車場』工藤・淀川訳では「不具息子」となっていて、
不具には「かたわ」とふりがながふってある 『ステパンチコヴォ村とその住人たち』第2部突入
20歳くらいの美女が40歳の男に愛の告白をする
ふとツルゲーネフの『初恋』を思い出した 『ステパンチコヴォとその住人たち』
352ページにまた「鬼婆」が出てきた
米川正夫訳では「怒りの女神」になっている
この訳者はよほど鬼婆という言葉が好きらしい 【ロシヤ語原文】
Ни вчерашнего нежничанья, ни модничанья, ни даже лорнетки — ничего этого не было теперь у Анфисы Петровны.
Это была настоящая фурия, фурия без маски. 問題の部分は
Это была настоящая фурия, фурия без маски.
【直訳】それは本当の怒り、マスクのない怒りだった。 ロシア語には詳しいかもしれないが
日本語の小説は書けないという典型的な学者タイプの訳者だね 『ステパンチコヴォ村とその住人たち』読了
とても上手に書かれた小説で、訳文も読みやすかった
ただし中身が空洞なので、こちらの内面に何も残らない作品ではある 「見よ!我が主は勝てりぃ!」と神父の咆哮で、天が裂け
目も眩むほどの栄光の光が…… ドストエフスキーの小説で未読なのは、長編が『伯父様の夢』のみ、
あとは短編が8作だ
これらを読み終えたら、翻訳を変えて2回目に突入する
他の作家も色々読むから、何年後かは分からないが 『作家の日記』の中にも短篇がちりばめられているよね このスレッドは荒らしがいなくていいな
ドストエフスキーとトルストイは同時代人でお互い認め合っていたのに
一度も会ったことがないというのは残念だったな
鷗外と漱石も会ったことがなかったそうだ
異国人のジョイスとプルーストは一度だけ会って話をした 『未成年』は至高の傑作だな
それが分からない人が多いのはご愛敬
まあ分かる人だけが分かればよい 「渾然とした滋味と落着きのあるインチメートな浸透性に充ちている点、
ドストエフスキーの長編中ほとんど比べるものがないユニークな名品」
米川正夫『未成年』について ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています