◆一行から五行くらいまでの小説スレ【6】◆
◆一行から五行くらいまでの小説スレ【6】◆
【弧高の鬼才】〜初代スレ主様からのお言葉〜
一行から五行くらいで、なんか書け
詩でもポエムでも、散文でも、日記でもなんでもいいぞ
勝手にやれ
・「一行から五行くらいまで」ということですが、長さに制限はありません。
・男の猥談、ヒソヒソ話などもアリ。
・初代のコテの「弧」はワザとですので。
・sage進行でお願いします。
※前スレ
【講評】一行から五行くらいまでの小説スレ【5】
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bun/1648354002/ Sがスルースキルを身に付けようとしている。
最初はsageすら知らなかったそうだし、自力でここまで来るとは成長著しいな。 あ、そうだこれだけは約束してくれ。
俺は〇〇の事大嫌いだからあのコピペだけは禁止な。 最低限、バチャ豚かそうでないかだけは明らかにしとけ。
Sはもう豚に関わらないと宣言したんだから。 >>7
俺はバーチャルではないよ
そもそもバーチャルが〇〇のコピペを貼ってるのを見て
余計に〇〇に嫌悪感を感じたんだよ、なんかあざとくてさ 前スレで投下した私の掌編について論理的破綻を指摘されました。
その事について考えていたのですが自分は小説という形式に憧れを抱いている
という段階、またはそういう人間タイプの、歩き始めたワナビな訳です。
論理的破綻があってはダメ→論理的破綻が無いお話→
小説の体をなしている→応募で健闘できる可能性のある最低限のライン
ということですね。
ただ、論理的に破綻があってはダメ、という事と、論理的に破綻が無い、という事の
間にも意識レベルにおいて深い溝があるような気もします。
書く側の意識によってその辺りは考えさせられる問題であると思います。 指名された訳ではないが目に付いたので書き込む!
作品のカラーにもよるだろう!
荒唐無稽が作品の肝ならば整合性の問題は薄れる!
現代物の態で書いていながらファンタジー要素が挟まると違和感を覚える!
作者が作品の内容を頭に入れて書くことで多少は抑えられる!
何が出来て何が出来ないのか! 現実に即したことが全てではなく、
作品の中のリアリティを重視して書き進めればよい!
細部に渡って書き込む必要はない! 作者が頭の中で内容をちゃんと理解していれば、
それが作品の中のリアリティを高めて読者に伝わることだろう!
ワイはこれにて!(`・ω・´) >>1
>◆一行から五行くらいまでの小説スレ【6】◆
スレ説明にこれは要らんのだけどな
けど、サンクス! ◆一行から五行くらいまでの小説スレ【6】◆
やっぱ◆は目立ち過ぎるか
一行から五行くらいまでの小説スレ【7】
これを最終型としようかな >>12
荒唐無稽と整合性の問題は別
整合性を考慮しないと大人の鑑賞には耐えない >>12
何で素人が「さも自分ができてる」みたいに上からなんだ お前のサンプル作品は整合性以前の問題
ハッキリ言って滅茶苦茶だ >>11
読者のことが考慮されているかだ
考慮されていない作品を認める出版社、編集などない
売り物、商品なのだからね >>11
年齢が若いのであれば
今は書く事より名作を手当たり次第に読むことだ
宮沢 賢治とかタイプ的に良いんじゃないの?
青空文庫で読めるから 25才までに死ぬほど読みまくること
それが書くための基礎になる
それ以後の読書は勉強にはなっても作家としての血肉にはならない リアルの編集者にも同意してもらえることを言っている
これをウンコと思うなら、お前の作家としての未来はない 豚の言うことが全て間違いだということは、豚の現状を見れば一目瞭然。 >>23
まず公の場所で「豚」などという侮蔑的な呼称はやめた方が良いな
それだけで作家失格だ 豚と呼ばれるのが嫌なら人間らしい言動を心がけなさい
なぜ皆がお前のことを豚と呼ぶのか、その意味を理解することが人間への第一歩だ >>27
俺のためではなくお前のために言っている
>なぜ皆がお前のことを豚と呼ぶのか、その意味を理解することが人間への第一歩だ
まさしくハイデガーの言う「世人に支配された人間」そのものだな >>28
俺はお前のために言っている
編集長になりたいのなら、その前にまず人間にたどり着くことが不可欠だ まだ詰まらない争いが続いているのか
俺の目指す平和までまだまだ道のりは長いな。 >>12
読み手を没入させる世界の構築ですね。難しいですね。>>15整合性の無い面白さにも惹かれます。
ヤオイ(ヤマ無しオチ無し意味無し)でしたっけ。
>>16ためになるアドバイスでしたよ>>17「ウォーリーを探せ」的な面白さを第一義として、投下した作品に込めてましたから‥。 >>18これは分かります。特にエンタメは読み手へのサービスそのものですよね。難しいですね。
>>19年齢は伏せますが児童文学はよく読んでました。
>>20これも分かります。でも私は何事も年齢で区切る価値観は持ち合わせてないです。
>>21豚さんて名無しなんですか。他スレはあまり見ないのでよく分かりません。 >>22リアルの編集者はイメージしません。
>>24ありがとうございます。
>>28「形而上学入門」は書棚にあったはずなのに見当たりません‥。ほとんど理解できなかった記憶です。
>>29見させて頂きました。ありがとうございます。 様々なアドバイスありがとうございました。
このスレを見ている人の参考にもなるでしょうし、実はそういう事が私の喜びの1つなんですね。
ありがとうございました。 >>20
>25才までに死ぬほど読みまくること
書けないくせに偉そうだなおいw 豚の書き込みは単なる鳴き声で、言葉のように聞こえても意味なんか何もない 『中の空気、外の空気』
サービスエリアに立ち寄り喫煙コーナーで一服していると、
ウェーイ系の一団が人気食堂「それでもや」から出てくるところであった。
その内の1人が私を見て、こう言った。
「あ、豚や」残りの奴らがゲラゲラ笑い出した。
創作文芸板との出会いがあったのはその後の事である。
豚と呼ばれる者がそこで嫌われてていた。「はて」私は首を傾げた。
現実世界において、見た目で豚呼ばわりされている私がいる。 存在している。
バーチャル世界において、汚いレスで豚呼ばわりされている人がいる。 存在している。
「事前に?」と私は駐車場に消えゆく彼らを見送りながら呟いた。春の雨である。
この二点を世界が結びつける工作が行われていたのと考えるのが妥当であるかもしれない。
「豚が豚であることの嗤う世界」の中に「豚が豚であることを嫌悪する私」という図式が現段階に並んだ。
私の中である1つの答えが出たが、それはここでは言わない。ただ1つ言える事は
感情世界においては「答えはその人1人1人に存在する」という事実であろう。
この雨は季節の定めだ。私は空を見上げた。心にこの春の美しさを持ちこんではいけない。
私は煙草をもみ消すと、駐車場に向かって歩き始めた。(了) 45分ぐらいです。今書きました。
主に技術面でご指摘あれば嬉しいです。 >心にこの春の美しさを持ちこんではいけない
心に春の美しさすらないとすればもはや豚と成り果てるしかあるまい >>42
この感想を頂いて自分を恥じました。なぜならご感想、ご指摘を乞う私の内側に、「いいね」を押してもらいたい
心理を発見したからです。厳しい意見として、心に留めておきたいです。ありがとうございます。 >>43
なんか、という感覚を持って頂けたのは嬉しいです。
小説を開いて「なんか、いいから読み進めてみよう(買おう)」って私も思います。 >>44
あーそうかと思いました。人に読んでもらって、ご感想を頂くのは、一人で書いて一晩寝かせて1人で直すより
より早い気づきがあると思いました。ありがたいです。 でも、筆の勢いだと豚&豚なんですね。ご指摘の通り人&豚にすると、ひょっとしたら「なんか、いい」という
感想は持ってもらえないかもしれない。表現が人の心にに届くかどうか。これは勢いで行くにしろ練りに練って
行くにしろ、うわー結局ギャンブルなんじゃないか、という恐ろしさを今感じています。 私事ですが、ちょっと人生がうるさくなってきたので、ここを訪れる機会は減るかもしれません。
ここは過疎スレみたいですが、前から居るROM専のワナビも、私のように偶然訪れたワナビも、気軽に短いものを
投下して、あれやこれや言われてみてください。自分が受け取った発見を、同じように味わってほしいからです。
ではまたお目にかかれることを願って失礼致します。 今回のご感想、ご指摘についてのレスはここまでにしますが、お思いになられた事がありましたら
書き込んでください。読ませていただきます。 自家製の味噌に焼く肉のタレを流し込む。よく馴染ませて味見をする。和風のテイストが足りないと思い、出汁醤油を加えた。
旨味は増したが少し尖った味となった。頭の中に浮かんだ砂糖を消し去り、メープルシロップを適量垂らす。満足のいくタレの完成を喜ぶ間を惜しんで厚みのある豚肉を浸した。
叩きはしない。素材の硬さを有した状態で寝かせる。冷蔵庫に入れることも考えたが自然を考慮して薄暗い廊下の隅を利用した。
暫しの塒(ねぐら)を与えられた豚肉は如何なる夢を視るのだろうか。無音の時計が針を刻み、覚醒の時を迎えた。
程々に熱した銅製のフライパンに一滴の水を落とす。ジュッと苦鳴を上げて震えながら消えた。
茶色いタレに漬け込まれた豚肉を寝かせた。安眠には程遠い苦痛が半身を焼く。血肉を焦がし、命の香りを方々に撒き散らす。死肉であっても命は宿ると信じてやまない。
過酷な状況は続き、残った半身を更に焼く。菜箸で薄く焦げた部分を押す行為は控える。死体に鞭打つ所業を美徳とせず、匂いと耳で感じた。
瞬間を見極めた豚肉は何も言わず、皿に載せられた。鯉のような堂々とした姿勢に敬意を払い、手を合わせた。
「いただきます」
その命を頂く。自らの血肉に変える。共に生きようと願い、フォークとナイフで切り分けた。断面を見るような無粋な真似を拒み、咀嚼する。硬さと味を逃さないように瞑目状態で没入を果たした。
様々な賛美が胸中に灯り、全てを自らの息で吹き消した。美辞麗句は必要ない。ただ、感じた想いを吐き出せばいい。
「ご馳走様でした」
そう、これは紛う方なきご馳走であった。頬を伝う汗は感涙の涙と錯覚させる、それ程の逸品を堪能した。 〇焼く肉
〇焼き肉
当たり前に使われてきた言葉を当たり前でない言葉に変えてみる
日常がちょっと歪む
そこに文学にの楽しみを見出したりする >そこに文学にの楽しみを見出したりする
もちろんこれもありで Nさんの文体だと思いますよ。
Nさん中心に頑張ってくださいね。
ちなみに私は名無しでは潜り込みません。
そういうルールを自分に課しています。 >>56
正解!m9っ`・ω・´)ノシ 良い目をしている! そうかなあ。まあそれはそれでいいです。
本当に忙しくなりますからね私。
このスレに関した話題で言うと、
まず読みたい、または読み返したい本が多すぎるんです。
5chしながらだと、私の性格上、なかなかそういうモードに入れないのです。
お察しください。
このスレを見つけて、書くことの面白さに気づかせてくれたのも感謝してます。 >>53
ちょっと今ある本をパラパラ読み返してみたのですが、日常生活において、車窓に流れる風景のように、
流れる対象を、観察する目によって掴まえて再成する手法ですね。
これには枚数を要するため、特にポイントを近づけすぎる私のような創作タイプにとっては、新しい
気づきになります。また、精読する時間が欲しいという私の思う型も、囚われの考え癖だったのではないか
という発見もあり、随分気が楽になってきました。ありがとうございます。 『ノートの裏側』
夜空しか見上げるものがなくなっちゃった。結局ママは、僕の事を理解していない。愛情を注がれてるのは分かってる。
ママと僕の関係。でもその正体は僕を可愛がることで、ママが救われているという事実。問題なのは、ママの「救われたい」
という動機が先にあること。動機ある愛情なんて、ただ重く感じるだけさ。そのことについて僕はこのところなやんでた。
横をみるとパパがいる。そうだ、今日はめずらしくパパがこの河川敷まで散歩に行こうって誘ってくれたんだった。何も言わず、
夜空を見上げるパパ。そして僕も何か月ぶりだろう、夜空を見上げたんだ。満天のほし。授業で習ったっけ。おおぐま座。こぐま座。
ふと思った。パパはどういう人生を歩んできたんだろうって。
聞こうとして、僕はやめた。僕がこれから歩んでいく道を、わざわざ聞くのはバカだ。
だって、僕はパパのこどもだもの。
「疲れてないか」パパが僕の顔を覗き込んだ。「大丈夫だよ」僕は答えたが、ちっとも大丈夫じゃない。学校の勉強や人間関係で、
僕は疲れている。でも家に帰るとママの笑顔。何も知らない笑顔。その瞬間、僕は「ママのこども」に変身する。ふぅ。こども
にはこどもの世界があって、それはママみたいな大人からは決して見えない複雑な世界なんだ。
横を見るとパパがいない。「早く来い」パパが振り返って僕に声をかけた。僕は不安を感じながら、パパの後を追っかけた。南風が、
困ったように僕の背中をあと押ししてくれた。
「ただいま、ママ」(了) ・ここには何もないよ?
ここには何もないよ?
一面真っ白で、どこまでも真っ暗なんだ。
ここには何もないよ?
愛も悲しみも喜びも怒りも、全てそんなものはとっくの昔に消えてるの左。
ここには何もないよ?
音がない、風がない、匂いがない。
ここには何もないよ?
万物の終わりの地。それがここなんだよ。
じゃあ今聞こえてる、この僕の声は何かだって?
僕は神様だから。神様の僕だけが、君に語りかけることができる。
でも君は聞いていない。だって耳がないんだものね。
ここには何もないよ?
君の意識すら、何もないんだ。
――冥界へようこそ。 『関わるな』
「このスレを偶然訪れた日から俺の中で変化が生まれた」
「ふむ。それで」
「それは、今世に出ている本や懐かしい本を読み返すことだけでなく、パッケージとして
の作品(例えば前スレに投下した極短いものでも作品だと思う)を書くことが好きかもしれ
ない、という気づきだ」
「それ昨日も言ってたよ」
「大切な事は何度でも言うよ俺は」
「お、おう。好きなものと意味は同列だ」
「その通り」
「意味を求める生き方を選ぶという事か」
「ああ、そうだ」
「意味と趣味も繋がるな」
「ああ、トリップキーを付けたり外したり共有したりして、長年純粋な人間を釣ってきた
奴らには分からない世界さ」
「なるへそ。俺たち、幸せ者だな」
「よし行こう」(了) PFRは只者じゃないという俺の勘は間違ってなかったな 『気づきを待つ女』
屋根裏に居た老婆に私は特に驚かなかった。
彼女は「私は家鳴りである」と私の目を真っ直ぐ見て言った。
私は納得した。ここ二週間の家屋の物音の原因がはっきりしてむしろ安堵したのである。
久しぶりに話し相手ができたと思い、私は昔の話を訥々と話し始めた。老婆は私の愚痴を
黙って聞いていた。かつて担神ピューマーズを4年連続最下位に沈めてしまった私の監督
としての指導力の無さに、時を経た今でも劣等感を持ち苦しんでいる事、それが話のメイン
であった。
老婆は私の話を一通り聞いた後、口を開いた。「そなたは」私は緊張した。老婆の目が鋭く
なった。その瞬間私はハッとした。なぜ気づかなかったのだろう。わたしはうつむいた。
目の前にいる年老いた女は、なんと私のかつての取り巻き記者の1人だったのだ。
「お、俺、今から球場へ行かなきゃ」 私は家を飛び出した。
その日のナイターはいつにもまして散々だった。肩を落とし、とぼとぼと家に帰った。そして
玄関のドアを開けた。「あれ?」
どういうことだろう。奥の居間から揚げたてのとんかつの匂いがする。
慌てて家に上がり込んだ私はあ然とした。屋根裏に居ついているはずの彼女が、台所でドッジ
ボールのようなキャベツを切っていたのである。
「あたし、もう屋根裏にいなくていいわよね」振り返って私に笑いかける。
いつの間にか老婆は若かりし頃のあの娘に姿を変えていた。
「あなたって人は」彼女がグッと私に顔を近づける。
「延長の意味に気づかない男ね」
「今日もサッパリだったよ」 私は相性の良くない実況アナについて愚痴をこぼしはじめた。(了) >>70
この作品もいい。適度な歪み。その塩梅が絶妙である。 >>68
ありがとうございます。
割とスラスラ書けた作品です。 >>71
ありがとうございます。
ただ、今投下した作品は、書いてて自分の「小説の書き慣れて無さ」を痛感しました。
書き終えてさぁ投下するかと、プレビューを出した後もチマチマ修正しましたから。
繰り返しますが「小説の書き慣れて無さ」、これを体感できただけでも収穫かなと今思ってます。。
ですから小説に限らず何事も研鑽が必要であると‥今の自分にガックリきてるのが正直な気持ちです。
また、分かる人には分かると思うんですが、借り物の設定や言葉が入ってるわけです。
そういう意味でもあえて投下してみようと決めたわけです。
あー、今回は書き終えて落ち込みましたね‥ 『いつまでも消えない思い出』
進度の早い授業を拒否する意味であの進路を伝えた訳じゃないよ先生。
元々僕に在ったせめぎあいの中に、あなたの存在は無かった。
元々僕に在ったせめぎあいの中に、あなたの存在は大きかった。
小さなせめぎあいを包む、この大きなせめぎあい。
社会に出ても、社会からはじかれても、また社会に戻っても、脳裏に必ずあなたの苗字があった。
僕の現在を伝えるなら、今はその苗字の下に、「先生」というワードがついている。
気づくのを待つ。気づくのを待つ。
教育とは、あの三年で終わるものじゃなかったんだ。
出会ったが最後、今生を終えるまで、ずっと先生なんだって。
窓を開ける。
かつて学校の屋上に通じる階段でギターを弾いていた先輩の肩越しから流れる風と同じ匂い。
この空が過去と今をつないでいるように、僕は目の前の生徒に曇りのない未来を手渡せるだろうか。
「先生」僕は振り返った。この生徒はいつも一番に帰っていく。(了) >>74
うん、これもいいね。レトリックの具合が丁度いい。
>この生徒はいつも一番に帰っていく。
この最後の一文がなんともいえずいい。この行間のなかに多くの想いが推測できて、懐の深い作品となった。
途中、少しポエミーになったのが若干気にはなったが、作品を邪魔する程のものでもなかった。 >>75
ありがとうございます。
私がこのように実際的にものを書き始められたきっかけが、
「お題」が提示されて、そのお題に沿った話を作るという催しが他のスレにあったからです。
それを覗いて、自分の中でその時々の「お題」から個人的に話を作ってみようと思い、
何作か作ったんですね。これまで投下した幾つかの作品は、そのお題に沿ったものなんです。
個人的な趣味行為とは言っても他スレのお題をお借りしてる訳ですので、個人的な「創作貯金」
としてストックしておくのはやはり筋ではないだろうと。
あと1作品持っていますので、それを投下して、創作のきっかけを与えてくださったお礼に
替えたいと思ってます。でも、こうやって人目に触れる場所に投下してみて思うのは、無意識に
既存の小説をトレースしてないだろうか、という不安です。 こういうのどこかで読んだかなあ‥
ちょっと不安ですが投下しますね 『いつまでも消えない思い出』
おかしい。俺は首をひねった。は?なんで?もう一度かがみこんで寝る前に退治したゴ
キブリの死骸をまじまじと見た。下半身の力が抜け、あ然としてベッドにへたり込んだ。
「俺、昨日こいつを殺して窓の外に投げ捨てたよな」足元のダストボックスには、そのと
き「こいつ」をくるんだティッシュが丸めこまれて捨ててある。その脇でひっくり返って
いる死骸。お礼参りにしては早すぎる。
よく分からんが今は2時過ぎだ。寝よう。予備校の疲れもあり、俺は眠りについた。肩の
揺れを感じて目が覚めた。母だ。「約束したでしょ。」「約束?」「日曜日もシフト入れたの」
「ああ」「6時には家を出るんだから」「朝飯は」「食べてきなさい」のそのそと俺は起き上
がり、部屋を出た。階段をおりる俺の背中に向かって母が声をかけた。「ちょっと萬偶数之
介」「なんだよ」「こうなったのはあなたが日頃から整理整頓できないからよ」「だから許可
したろ」「今日から毎週日曜6時に」「はいはい。母さんが俺の部屋を掃除する」朝飯を食
べていると二階から母の悲鳴が聞えてきた。「あっやべ」ゴキブリだわ。すっかり忘れてた。
あわてて二階に駆けあがった。少し開いたままのドアの隙間から母の背中が見えた。見る
と前かがみに正座して震えている。「母さん」声をかけ俺は部屋にすべりこんだ。「俺が(再)
処分するから」俺の声も震えていた。「あっ」俺はのけぞった。母が手に持った雑巾で「お
礼参りのこいつ」をすり潰している。「何してんだよ母さん」母は振り返り、キッと俺を睨
みつけた。「変なイタズラしてんじゃないわよ」「いやそれは実は昨日窓から」言いかけて
俺は大声を上げた。潰れたゴキブリの死骸の絵が床に描かれてあった。「そ、そんな」母と
俺は無言でゴシゴシとこすり続けた。(了)。 とりあえずこれで胸のつかえが取れました。スッキリしました。
読んでいただいてありがとうございました。 面白かった
けど、一つだけ指摘させてもらうと、
「」「」とかっこが連続するのは読みづらいので、
「」
「」
こういうふうに行がえするといい
と常連でもないのに言ってみた でも今思うのは、自分なんかは「書き始め」だからこうして色んなタイプの文を
書き出してみる感じなんですけど、多くの人はそこから「書き続ける」ことによって自分の
スタイルや適性なジャンルを見極めていくものなんでしょうね。
あるいは、最初に自分の目指すスタイルがまずあって、そこに向かって文体や作風を練り上げて
いくタイプの人もいると想像はしますが、実際のところどうなんでしょうか。
素朴な疑問ですが。 >>80
ありがとうございます。あとで読み返したら時間設定が微妙でした。(汗)
5chは横書きなので、そのフォームは意図的でしたが読みづらかったですかね。
読んでいただいた側のご指摘として参考にさせていただきます。ありがとうございました。 答えを外に求めると
取りまとめているうちにずぶぬれだ
自分の中にはぐくむもの
それが答えなんだよ
解けない不思議
自分が盾になって
すべての矢をあつめる
そんな生き方がおとこなんじゃないか
あの子の答えが知りたくて
それでもかなわない
それがゆめ
じぶんのなかに答えを問う
それが現実のたしかさ
矢のいろ しゅるいは気にするな
ささった胸もつらぬけない
そこにあるものたしかめてみて
それがにくむおやからもらった
プレゼント
みらいの答えをはぐくむ
たいようのとびら なんか他スレで俺のこと
「荒らしに気づいてない荒らし」って言われてるの
見たんで消えます。
とにかく前スレが見れないので。
ごめんなさいね
皆の楽しみ奪ってたと分かりました。
元通りのスレに戻りますように。 >>84
俺は君のこと好きだよ
他所は他所
君は君だ
ここは君のために俺が立てたスレだ
好きなように使っていいんだよ >>84
なんでだよ。楽しみにしてたのに。
そりゃ、レスに即答できなかったり、短い賞賛で終わったりで悪かったなとは思ってたけど、PFRほど真面目に純文をやっていた奴、いなかったのに。
おれ、この板の連中に、どうも嫌われているようだから、名無しでPFRの作品の良いものは良いとやってきたんだけど、
俺の好きな作風、というか多分文章における同士が、やっと見つけた同士が、消えてしまうのは辛い。もう、読めないのか。 『私の集団ストーカー被技能記録』@
毎週土曜日にマックのスルーに立ち寄る。
告げるメニューは大抵同じである。
ある日、所用である通りを歩いている
と、少し後ろで若いグループの笑い声が
する。「せーの」という合図と共に、
「ダブルチーズバーガーのLセット。
スプライトで!!」げらげら嗤う声。
これが田舎のネットワークである。(了) >>86
既読が付いても返信が何日後か、って
いう人いるじゃないですか。そういう人
は苦手なんですね。
結局このスレ特有の「すごくゆっくりした
スピード感」が合わなかったから昨日の言
い方になったという面もあるのです。 マック食いたくなった。ていうか、スプライト10年以上飲んで無いな。 『メリーゴーランド』
腕を包帯で巻きながら僕は思った。
辛かった。本意ではなかった。
でもアイツのその場の乗りの提案だった
し、子供の頃から明るいアイツのつくり
出す密やかな愉しい流れ。それに乗るこ
とで何度も楽しい思い出を作ってきた。
そしてこれからも。ドアが開いた。
「学校からガラスの弁償請求来てるわよ」
ふん。たまに帰ってくるだけのアンタと
の思い出は皆無だよ(了) このスレならNは名乗っても大丈夫だよ。
自信はないが俺はそう思う。
助ける事もできないけどな。 『夢の中の妹、大海に挑み中』
ドアの隙間から顔を覗かせて妹が言う。
「お兄ちゃんがパパから貰ったあれ、
貸してほしいんだけど」
俺はオンラインゲームをやりながら、
ため息をついた。
振り返って妹に言う。
「ちょっと待ってろ。あとで部屋に
持っていってやるから」
「ありがとう」
ウキウキした声とともにドアが閉まった。
やれやれ。成果が出ないからって、
明日の日曜は一風変わった服装で勝負
するらしい。先週はあの通りを10往復
した後トボトボと家に帰ってきたと母
が言ってたな。
俺はくたびれたジーンズをタンスから
取り出し、明日の祖母の誕生日にあげる
つもりのカードのたばから1枚取り出し、
そのポケットにそっと入れた。
肩叩き券だ。(了) >>90
僕が20年以上飲んでないのはチェリオの500ml缶ですね。
部活帰りによくお世話になったものです。
体育会系でしたが、炭酸が好きでしたね。 短い作品を書いてて不思議だなと思いました。
『メリーゴーランド』は、車の中でポチポチ打って、
10分足らずで書けました。
ところが『夢の中の妹、大海に挑み中』は、
時間がかかりました。
最初は無駄を省いた「会話文」中心のシンプルな
構成でしたが、これは書き手の自分だけが
分かってるだけじゃないか、「地の文」を加えて
読み手にスッと分かってもらえるように工夫
するべきだと思ったわけです。
小説を1つの太い木であるとすれば、
最初に幹を書いて、あとで枝葉を付けていく。?
『夢の中の妹、大海に挑み中』は、書きながら
そういう経験をさせて頂きましたね。 『表面にはじける季節』
バスのつり革に掴まりながら、窓に流れる
ビル群を見ていた。
すれ違う車。タクシー。バス。その向こう
に色鮮やかな傘が行き交う。今日は雨だ。
あじさいを連想する。先程よりさらに雨が
強くなったようだ。それでも無論立ち止ま
ることのない傘の裏側には、ひと一体分の
「強さ」が隠れている。
私はいつもそう思う。私もそうだから。 まるで家に帰るまでに、誰かを守るエネル
ギーをその時まで蓄えているかのような
静かな「強さ」。その時私はあるべきもの
を見たような気がして、いつも雨の日は
心強くなる。 と、私のうしろ側に立っている部下のAが
低く強く咳払いを二度した。
合図だ。右側最前席に動きがあったのだ。
首をわずかに傾け、横目で鋭く右側最前席
の対象者を見た。
セカンドバッグに手を入れている。
運転士が大きく咳払いした。
(刑事さん、こいつです!) 自作の小冊子をガバと開き、大声で自作
の詩を浪々と謡いだしたその青年を
私とAは取り押さえた。女性客の悲鳴が
バス内に響いた。もがきながら青年は泣
き出した。「温かい。ありがたい」
繰り返した。「温かい。ありがたい」
私とAは目を見合わせた。 狭い通路に崩れ落ちる青年に、その場の
空気が凍っている。私とAは青年を抱き
起こした。
Aと年が同じくらいであろう。 Aは無言で私にウィンクし、今度は本心
からの溜め息をついた。
2人で青年の脇を抱え、バスを降りた。
彼を抱えながら、私は憂鬱だった。
この若さで、何を失ったのか。何を、
守るべきものを失ったのか。考えずには
いられなかった。精気を奪われた萎びた
ひと一体がそこにあった。それでも意外
としっかりした足取りで私達と歩く青年
に、私達2人は再び目を見合わせた。 その時青年が声を発した。
「ちょっとごめんなさい」
「どうした」私は驚いて言った。
「あ、こいつはまだやれる」
Aは優しく笑った。(了) Nさんはじめ、僕の文章を、「眺めるように」
見ててくれてますか。
一言一句にこだわるので。
炭酸飲料は今 「も」 好きですよ。 あとは、そうだな
コーヒーとチョコレートと煙草が好きです。 『私の集団ストーカー被技能記録』A
私が最近上司の命により赴任した
自然豊かな新しい地で
最近あったことだ。
赴任後早速始めた私の朝の
周囲を山に囲まれた
アスファルト道路の散歩コースに
ある日、車に轢かれた大きめのアマガエルが
仰向けに置かれていた。
非常に細かいところを突いてくる
「嫌がらせ技能」だが、
これが嫌がらせであることを私は見破った。 A
まず、この地、このポイントにおいては、
まだ「蛙の季節ではない」のだ。
蛙の死骸が、特に雨降りの晩に運転中に
認められる季節を私は知っているからだ。
私も色々経験してきてはいる。
「ターゲットの私が普段都会住みのデスクワークばかり
で、外の世界を知らない奴」という思い込みが
嫌がらせする側にあったのである。
「蛙の子は蛙」
受け継がれる田舎の極悪な遺伝子。
一般人のほうがよっぽどヤクザである。(了 で、あと、ここを見てる若いワナビに、
今思い出した、
僕がここに来るまでに仕入れた、若いワナビ
のためになるプロ作家からの言葉を紹介し
ておくよ。
作家Aさん 「2000冊は読んだほうがいいね」
作家Bさん「私は通俗小説は書かないと
決めている」
「純文学=seriousな小説」
作家Cさん 「自意識より、自意識を吹き飛ばす
何かに興味がある」
作家Dさん 「文章にクサビを仕込む」
作家Eさん「小説家を志すキッカケになった
本は私は1冊だ。その1冊を愛せばよい」
記憶は曖昧だけど、こんな感じ。
新しい気づきになればいいと思って。
僕は生き急いでる面と呑気な面の引き合い
なんだけど、こういうのは伝えておきたい
と思ってね。(-.-)y-~ 作家Eさん「小説家を志すキッカケになった
本は私は1冊だ。その1冊を愛せばよい」
こいつはインチキだね >>108
AとかBとかじゃなくちゃんと実名で書いて
Aは石田衣良でしょ
正しいと思うね >>109
遠藤周作さんだよ。
古いエッセイでそういう風な事
書かれてらっしゃったの。 純文とエンタメ、昔と今では
色々と思いの違いはあるかもしれないね 遠藤は嘘つきだな
その一冊って聖書のことか?
ならわかるけど たしかその小説名も書かれてた。
蔵書(大した数じゃないけど)に
埋もれて今は引っ張りだせない。 遠藤は中途半端な作家だよな
純文学になり切れない、エンタメでもない
東海テレビのドラマは面白かったね
エンタメとして 『真昼の悪魔』(まひるのあくま)
遠藤周作の小説である。
『週刊新潮』に1980年2月から7月まで24回にわたって連載され、
1980年12月に新潮社から単行本が刊行された。
1984年12月24日には新潮文庫版が刊行された。
2017年2月、フジテレビ系でテレビドラマ化された。 >>114
こういうことを真に受けてはいけない
嘘ではないのだろうが
遠藤は死ぬほど読んでいる >>116
「ただいま浪人」という小説がある
んだけど、今読み返せば作者から見た
女性像が書かれてあると分かるんだ。
イメージを共有する同性の読者がいれば、
それは作品として成り立つと思うんだ。 ある種の逆説だ
普通のことを言いたくないという
5ch流に言えば逆張り >>119
そういうのはつまらないと思う
「ボヴァリー夫人は私だ」
俺はこっち派 逆張り
ネットスラングとしての逆張りは、一般論とは逆を主張する人のことを指し、
いわば天邪鬼(あまのじゃく)である。
世の中で流行っているものを批判したり、
悪評の立っている対象を庇ったりする立場をとるような人のことを指す言葉として使われる。
主に対立煽りで用いられる言葉であり、こういった少数派の意見を
「逆張りがカッコイイと勘違いしている天邪鬼(逆張りガイジ)」とレッテル張りして叩くことが多い。 身近に読み専の読書家が居るんだけど、
自分が書きたいとは全く思ったことが
無いんだって。
一方で読まずに書きたいだけの人もいるよね。 作家Eさん「小説家を志すキッカケになった
本は私は1冊だ。その1冊を愛せばよい」
「逆張りがカッコイイと勘違いしている天邪鬼(逆張りガイジ)」
まんまだよ >>124
いやもうそれはええやんw
引っ掛かりすぎだよw 上はわかる
>一方で読まずに書きたいだけの人もいるよね。
死んだ方が良い 読まずに書けちゃう人もそれはいると思う。
「黒冷水」が高校の時だっけ。 読みも書きもしないくせにに書き方の奥義とかほざく豚 文芸誌の求める新しい感性とは、
読書に過度にまみれてない若さの
発露を掬いたいんだろうね。 まあ、ご自由に
頂点を知らずして何を目指すのか?
「井の中の蛙」を量産するだけだと思うが 835 名前:この名無しがすごい![] 投稿日:2022/04/22(金) 08:26:02.73 ID:Fo+Rys+L
黒猫
THE BLACK CAT
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe
佐々木直次郎訳
https://www.aozora.gr.jp/cards/000094/files/530_20932.html
846 名前:この名無しがすごい![sage] 投稿日:2022/04/23(土) 08:48:57.65 ID:jAcD3uPl
>>835
よくこれが読めるよね
自意識過剰がひどい
文章最悪
内容が全然頭に入ってこない
数行でギブアップ >>134
募集規定を読んで送るシステムなんだから。
そういうシステムを雑誌が作ってるんだからね。 ごめん応募規定と募集要項がごっちゃに
なってしまった。(-_-) プロ作家の言葉追加
「情景を描きなよ」
「(下読みさんに?)よく分からないもの
(作品)は残しておいてほしい」 プロ作家つっても色々なんだよ
ランクがある
誰が言ったかわかんないと本意は読み取れない 自分でお金出してそういう雑誌から
言葉を聞けばいいよ。
そこまで自分はお人好しじゃないからね。 うん。
噛みついてくる人格が、
僕を洞察してないから。
仕方ないね。 豚に真珠の価値がわかろうはずもない。
白いプラスチックの玉くらいにしか思わんだろう。
同じ議題で小学生と大学生が討論するのにも似ている。
知識の差は埋めようがない。噛み合うはずがないと。 誰の言葉かわかんないと活用しようがない
どの程度まで信じて良いかわかんないからね 言葉の意味を自ら考えないと
このような権威主義になる。
憐れなものだ。 つまりブヒブヒは無価値だから無視しろってことだ
次からはちゃんと豚ってコテ付けろよ
誰の言葉かわかんないと本意が読み取れないんだろ? またバー編喧嘩したのかよ。
いい加減自分が一番、俺に賛同しない奴は敵だ、みたいな幼稚な発想捨てたら?
中一レベルだぞ。 長いことこのスレに来ていなかったので、勘が狂った
他のスレと同じようにレスしてしまった けど、発言はそれを言った人とセットでないといけないと思うけどな
著名な作家をAとかBとかで示すのは意味不明だよ
それは、小説を書く場合でも同じ ある意味俺のスレではなくなっているってことでね
レスだけ見てそれに反応してしまったってことは >>156
俺は紹介したやつに咬み付きたかった訳じゃないぞ
遠藤とか発言元のプロ作家に咬み付きたかった
だから、名前を言えと言ったのだ
なのに金がどうとか言って答えない >>156
> いい加減自分が一番、俺に賛同しない奴は敵だ、みたいな幼稚な発想捨てたら?
> 中一レベルだぞ。
それがなぜ幼稚なのか問いたい
喧嘩をしないことが大人なのかを
世界の他の国の人は喧嘩しまくっている
日本だけが逆に異常なのだ >自分が一番、俺に賛同しない奴は敵だ
ロシアも、アメリカも、中国もみんなそうなんだよ
ヨーロッパの国々も、その他の国々もね
日本だけが違う
正しいのはどっちだ? 俺の喧嘩の相手はそいつじゃないぞ
遠藤周作や、その他のプロ作家の方だ
だから、名前を教えろと言った 邪魔したな
楽しくやってくれ
あんまり来ないようにする 井の中の蛙ならぬ子供部屋の中の豚
大人しくゴミスレ拾いだけやってろ 『黄色い夜』
人生において自分の踏みしめる場が
すべて学びであると考えると、
噛みついてくる人に諦念を抱いて
心を閉ざしてしまうのは、僕の中で
それは進歩ではない。
名無しの中にはコテの付け方や
作品の投下の仕方が分らない高齢者
の方もいるだろう。
心を閉ざすのではなく、
スルーするなり対峙するなり。
それは外の実生活での態度にも
応用できるはずだ。
とりあえず今のスレを出たり入ったりの
僕では僕に納得がいかない。
とりあえず外出する時は
ハンカチとポケットティッシュは
習慣として自分から用意して
持っていこうと思う。
「外相整えば内相自ずから熟す」
深夜のカフェテラスより(了) 『ビューティフルサンデー』
日曜大工をしていると娘が近づいてきた。
「ねえ、ピザって10回言って」
やれやれ。またおともだちからクイズを
教えてもらってきたらしい。
「ピザ?どういう意味だい?」
合いの手を入れてみる。
「いいから言ってw」クスクス笑う娘。 「よく分からないけど、言うよ。ピザピザ
ピザピザピザピザピザピザピザ」
「ふふふw」クスクス笑う娘。
心の準備はできている。
「じゃあこれは?」
娘がリモコンを差し出してきた。
「……」
そういえば、いつもせっかちで、娘と1つの
番組をじっくり見たことは無かったな。(了) 27歳の頃かな、たしかその辺りだったと思う。
自費出版系大手に初めて書いた作品を
渡したのね。
w は結構使ってた。 そういう作品だった。
その時講評を頂いたんだけど、w に関する
指摘は無かったから、どうなのかなとは思ってた。
ありがとう。 もうひとつの思いとして、
5chの画面の中だからこそできる事を工夫
していた面が大いにあるんです。
もちろんプロの方は(笑)を使わずにシーン
を表現されてますよね。5ch内の作家さん
もそうだったと思います。
また、余韻を表す時に使われる三点
リーダは×2でしたっけ。
そういった、小説を作る上での基本作法
というのは実は色々あるんですよね……。 でも僕がここで書く時は、作品のタイプに
よっては今回のようにそういった縛りからは
切り分けて考えたい。
というのが今の思いですね。 僕がここで創作初心者と言ってたのは、
今振り返るとその作品は小説の形とは
程遠いものだったし……。
大体それ以降は全く書かなかったから。
生活と5chに埋もれてた。
そういう意味もあって。
分かってもらえると思うけど。 で、前もここで言ったけど、また生活に
埋もれなきゃいけない流れが
個人的に来てるのね。
だからこのスレ、どうしたもんかな、
という迷いは正直あるのよね。 この前Nさんが自身が嫌われてるからと
言ってたのがすごく意外で。
僕の方こそ自身がここで嫌われてると
思ってたし。
だからNさんがNさんとして出てきて、
このスレをぼちぼち進めていってもらったら。
というのが今の正直な気持ちですね ちなみに
その初めて書いた小説らしきものに頂いた言葉は
「登場人物の人間関係がわかりづらい」
「ラストが清々しい」
「面白かったですよ」
「えっとリライトはされないんですか」
たしかこんな感じ。
いっぽう年の離れた年下の弟
(普段活字はほとんど読まない)
に読んでもらったら
「古いね」 とバッサリ。
んじゃね。 『暗黒』
あんパンをちぎればそこは闇。
まるで俺の心を映し出しているかのよう。
喫茶店のマスターは老婆。
主人亡き後この店を守っている。
喫茶店の名前は「7回裏のオープナー」。
彼女は主人同様穏やかな人柄で、俺を含めた常連客に
ママ、と呼ばれて愛されている。
「イッちゃん、いい人いないの」
コーヒーを淹れながらママが言う。
「いい人連れて、来てほしいねぇ」
ひとしきり沈黙が流れた。 俺は今年の7月で25歳だ。2個目のあんパンを食
べながらママを見やった。
「そうだなぁ。そろそろそういう人が居てもおかしく
はないだろイッちゃん」
常連のキシさんがスポーツ新聞に目を向けたまま
つぶやく。窓の外は大型連休を静かに待っている。
平日の店内は人もまばらだ。毎週日曜、午前中に
このアーケード街をあいつと歩いたのも良い思い出だ。
俺が喋り、あいつが笑う。ネタは出たとこ勝負。
あいつが白けたことはおそらく一度もなかった。
後にも先にもあいつが本命だった。
10年前、私は14歳だった。(未了) PFR、やめるやめる詐欺みたいなやめろよーww
やめる時はスパッとやめりゃあいいのに。
バー編と喧嘩した以上このスレ回していくのは難しいだろうから、別のスレの人に頼んだらどう?
Nももうほとんど来ないと思う >>182
自分の弱さはさすがに分かってきたんでね。
禁煙もそうだけど、周りに「今日から止めます!」
って宣言して辞められる人間じゃないのよ。
禁煙してから、「あ、実は煙草止めたんス」って
言いたいたいタイプ。
集ストシリーズもね、頭パッカーンってなると
投下しちゃう性格なんで。
含みを持たせながらいつの間にかこのスレから
フェードアウトしてるのが理想かなと。 別に誰でもいいだろ
結局ここの運営は誰がするわけだよ?
バー編は手を引っ込めて、Nは消えて、PFRはフェードアウトしていく決意だろ? このスレは名無しは名無し、
コテ名出してる人はその人っていう
「表面読み」でいいと思う。
そのほうがストレスないでしょ 見苦しい
野暮な争い
などせずに
仲良くやれば
いいのにね あんまりここの空気感とかわからんから
それにみんな多分嫌でしょ Nさんはもっと出てきたらいいと思うよ?
別にみんな変なこと思ってないから 一言置いて帰るつもりだったのに長くなってしもた
じゃ、ここで失礼 僕もとりあえず落ちます。
どうするかは議論していただいて。 スレ運営は誰かに頼れば?
元養豚場に呼びかけるのもありだし >>185
運営など必要ない
「名無しで作品を投下して、それについて他の人が意見を言う」で良い
コテを使いたいなら使えば良いし
運営がやることがあるとしたらスレ立てだけ と、クソ編集長が言っておりまするw
PFRと喧嘩してみっともねえwww 気楽なスレにしたかったものだからね
「気楽に投下して、他の人もあまり厳しい批判はしない」
そういうスレに
【新】ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【3】
厳しいのを求めるなら、こういうスレもある 気持ちわりぃ
そのレスの仕方がなんと言っても気持ちわりぃよ
変な行間開けんなwそしてもう来んなw 短いということで、投下のハードルも下がる
まあ言えばビギナー向けだ
と、スレタイやスレ説明からわかってもらえると思ったのだが >>207
そうやって強制するスレじゃないんだよ
基本、批判もしない >>108
藪から棒にこういうものを貼られたからね
いつもの俺に戻ってしまった
貼ったやつにキレたののではなく
その諸々のプロの文言にキレた これがこのスレではなく別のスレに貼られたのなら
また違う反応になっただろう
もっと冷静にレスしたと思う
【新】ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【3】
このスレとかだったらね スレッドに対する考え方の違いだ
運営を任せたのだから、とやかく言う必要も資格もなかった
傷つけてしまったことを詫びます
もう口出しはしないので、思うように運営して下さい キャラクター発想で小説を書きましょう!スレ【1】
俺は、ここを本丸としますので 作家Aさん 「2000冊は読んだほうがいいね」
これが石田衣良であることは知っている
全くの同意だ
彼の作品はよく知らないが 石田衣良 「自分が書きたいジャンルのものを2000冊は読め」
これによって定石がわかる、パターンがわかるってことだろうな
それをまんま踏襲するということではなく
それを学習していないと話にならないってことでしょ
既に類似の人気作品があるなら、書いてはいけない訳だしね 『間違い電話』
知らない番号からの着信だ。
普段は出ないが出てみた。
「Aさん、今どこですか?」
私の苗字はAではない。
「2時に待ち合わせって言ったでしょう」
男の声だ。
「失礼ですが、お掛け間違いではありませんか」
「早く来いよ!」
相当そそっかしい人らしい。
私はそのまま電話を切った。
時計を見ると深夜2時半だ。
「パパ」 驚いて上体を起こすと、娘がドアの側に立っている。
「どうした。眠れないのか」
娘は頭を振った。「さっき夢の中でね」
「男の人が早く来てって言うの」
娘はフラフラ玄関に向かっている。
その時妻が帰ってきた。
「あら、何してるの」
私はため息をついて妻と娘の顔を見た。(了) 『疾感』
愛想が尽きる性格が孤立を加速させた
いじめっ子とイジメられっ子を双方経験
それは生き抜きここにいるものの
優れた勲章
イジメられたからイジメるほうへ
イジメたからイジメられるほうへ
わたしはどっち まさかのループ
愛想が尽きる性格が孤立を加速させた
追い抜きざまの唾を何リットルつけた
最初から勝ってる汗を何度浴びた
他人の唾と汗にまみれてるなら
自分だけの汗をながせ わたし
わたしはまよう まさかのエンドレス (了) 青春なんて間違ってばかりだ。
間違い続けて、傷付いて。
傷付けて。
もう取り戻せない。 「気持のほとばしり」型はここでレスがつきやすい印象。
自分が投下したものって「お話づくり型」と
「気持のほとばしり」型
その二方ある気がするんだ。
お話づくりに関しては、
お話のとっかかりはわりと思いつきやすい。
その切り口みたいなのは書物からの影響
では主にないのね。自分の場合。
そのように、
書くことで自分が分かってくる体験は新鮮。
また、とっかかりから自分の中で意味をつけ
て納得して(了)まで結んでいく、
この脳の回路づくりも初体験に近い。
とっかかりだけで放ってしまうのと、
話を結ぶところまで持っていくのとでは、
大きな違いがあると体感してる。 『たたずむ人。』
晴天の下、校舎の片側がざわついている。
「今日も来てるぞ」「なんだよあいつ」
ベランダから口々に指さす先は正門だ。
1人の男が腕組みして、仁王立ちしている。
夏休み明け二日目の昼休みだ。
祐司が三階の手すりから身を乗りだし、
ひときわ大きい声で騒ぎたてている。
「おい見ろ。あのおっさん、ねじりハチマキしてるぞ!」
逆光で見えにくいが、中肉中背の男だ。
石焼きいも屋さんだ。
トラックを正門の前に停め、
無言でこちらの校舎をじっと見ている。
今日で二日連続だ。 「よし、俺、春井先生に聞いてくるわ!」
祐司が職員室に駆け下りていった。
黒髪がなびく。
「春井先生!二日連続で変な人が正門にいます!」
ところが春井先生はにこやかな顔で答えた。
「そんなことより今日の補習はテストだぞ。
メンデルの法則は理解したか?」
祐司は首を傾げながら戻ってきた。
「あたし、梨谷先生に聞いてくる!」
鈴菜が体育教官室に駆け下りていった。
隠したピアスが光る。
「梨谷先生!二日連続で変な人が校門にいます!」
体育の梨谷先生はジロリと鈴菜を見て言った。
「ふん。自分の胸に聞いてみろ」
鈴菜も首を傾げながら戻ってきた。 顔を見合わせる二人の背後から、クラス委員長の
悠馬が微笑み、眼鏡のふちに手をやりながら言った。
「ふむ。簡単には冷めやらぬ季節ですね」
その横にいる副委員長の百合がやはり微笑み、
腕組みしながら言った。
「祐司くん。チャック開いてるよー」
祐司はあわてて前を直した。
鈴菜が挑むように百合をにらみ返した。
正門の男はまだ立ち続けている。太陽が熱い。 昼休み明けのチャイムが鳴った。
「僕たちはこの問題に一生巻かれるのです」
悠馬の肩に百合の頭がもたれる。
「そういうこと」
校舎の上空がにわかに曇りだした(了) 『僕と俺の悩み』
見かねた竜成は自習中の教室をそっと抜け出した。
悩まなくてもいいことに時間を使う人生を歩きだ
したあいつと、あいつをそうさせてしまったあい
つの「家」にあきれながら。教室を出ると大きく
息を吸い込んだ。保健室の前まで来て、
また大きく深呼吸した。
「失礼します」「お、どうしたん竜成」
「陵星が変な噂流してるんです」「変な噂?」
「あいつのことです」「あの子のあれのこと?」
「はい」「あはは。結構強烈らしいなーあれ」
「先生。俺思うんです。玄関を行ってきますと
出ていった子供は学校の中で他人を知り、
友人との比較の中で自分を知っていく。気の使い方、
気の利かせかた。空気の読み方。そういった関係性
を結べずに学べずにここまで来てしまった子供が
あいつなんです」 「そや。あんたはよう分かっとる。あの子には
他人とゆう概念がないんや」「そうなんです。
あいつはそういった、集団の中で生きていく上で
気にしなければいけないことを気にせず、
気にしなくていい些細なことを気にする」
「うん、うん」 「俺、小学校の時一度だけあいつの家に行った事が
あるんです。嬉しそうになぜかあいつの家のすみずみ
まで案内してくれました。こいつ、変わってるなあ
とは当時は思いませんでした」
「嬉しかったんちゃう」
「あいつの家にあれがあるのはあの部屋だけなんです」
「うん。うん」
「まさか噂通りではないと思いますが」
「当たり前やん。あんたも男やなあ」
「不快なんですよ。はっきり言って。朝、あいつが
教室に入ってきた時に教室の空気が微妙になるのは」 ああ、この前僕絶対咲李亜ちゃんにナルシストだって
思われちゃったな。授業中、そっと手鏡で僕の横顔を
映して見てたら、フッって笑った。違うよ。ナルシスト
じゃないんだ。変な顔だから気にしてるだけさ。
すこしでもいい部分を探して安心したいだけなんだ。
「あんた。はよ学校に行きなさいよ」頬をパタパタ
しながら首をうしろにねじり順子は息子に声をかけた。
「いっつもこの時間に入ってきてなんなん?」
「行ってきます」「あんた気にしすぎなんちゃう?」
ため息をつきながら令太は三面鏡を離れた。
「この前の模試、なんなんあれ」
怜太は逃げるように家を飛び出した。(了) 『グリーンデイ』
しゃぼん玉を初めて吹いた時の事を憶えている。
私がおそらく5歳の頃だったと思う。
私が家の前の道路で1人で駆け回って遊んでいた
時だった。初めて母に手渡されたヤクルト型の
ピンク色の小さな容器に、同じく初めて
母に手渡された先が小太りのしゃぼん玉ストロー。
記憶の中では保育所のジャージーを着ていたから、
1984-85年頃だったと思う。
気がつくと母に手渡されていた。
「これなに」
「しゃぼん玉や」
母が見本を見せてくれた。しゃぼん玉ストロー
からゆっくりと大きな玉が生まれた。その大きな
オーブのような玉がはじけずに、母の頭の上辺り
で停止した。 目を丸くしてその玉の中をのぞくとミーティング
ルームが映っていた。
そこで二人の男が会話していた。
「おい、あいつがここまで来やがったぞ」
「あのアホが無事ここまでたどり着けるとは思わ
んかった」
その二人を物陰から見る短髪のスーツの男が赤い
マルボロを吸いながらつぶやいた。
「やっぱ事故らす気やったんやな。往復600キロ。
しんどかったで」
そのスーツの男をうしろから抱きしめながら女が
言う。
「また幻聴かいな。ええやん。来月は往復62万
キロやろ。逆走して、激突して、天国に行こうや」
スーツの男は微笑んで返した。
「じゅうぶん生きたしな」
そこでその大きなしゃぼん玉はふっと消えた。 「しゃぼん玉、あのトラックのお兄さんがくれたんやで」
見ると家の前に大型トラックが停まっていた。
大型トラックに乗りかけている若いお兄さんがこちらを見た。
「ぼうや。野球はどこのファンや」
「はんしん」私はそう答えた。
「阪神か。また会おな。」その笑顔を憶えている。
トラックが去ったあと、私はしゃぼん玉に初挑戦した。
最初はむせた。次に無数の透明な小さな玉が生まれ出た。
ゆっくり大きな玉を出す器用さや性格ではなかったようだ。
やがて遊び疲れた私の手の中で、
その緑色のしゃぼん玉ストローもうたた寝をはじめた。(了) ここ完全にPFRのスレになったね
PFRが作品を晒すスレ
いいんじゃない? PFRの作品好きだよ ◆一行から五行くらいまでの小説スレ【6】◆
スレタイやスレ説明も好きにしてもらって良いですよ
◆ が邪魔なら取ってもらっても良い >>240
晒すと言う言葉でイメージしたけど、
「川の水に晒されても色落ちしない」
自信はあるわ。 楽しんで書いたものもあれば
心がざめきながら書いて、
書いた後もざわめいてるものも
あって。
辛いけど書くみたいなところもある。 『幼な心が映すもの』
「ラッキー」
休講を伝える張り紙を見て私は京成のアパートに戻った。
いつも通り投げ出されたコンバースのローカット(黒)を
直して部屋に入ると京成が真剣な顔をしてTV画面に
見入っている。TVを見つめたまま京成は言った。
「おかえり」
いつもと違うなと私は感じながら、同時にただならぬ気配を
感じて、あぐらと肘と手で頬を支えてTVを見つめている
京成の横に私はそっと正座をし、その画面を覗き込んだ。
幼児虐待→幼児死亡のニュースだ。
窓から春の爽やかな風が吹き込んでいる。
京成はTVを切り、布団の上に寝そべった。
天井を見つめながら放心したように私に話しかける。
「三つ子の魂百まで、っていうじゃん」
今日はこの人は何を言い出すのか。「え?う、うん」 「物心つくかつかない時に、綾奈にはどちらがやってきた?」
「どちらって?」
「恐怖か安寧か」それがその人間の人生のベースになると
俺は思ってるんだ。俺は恐怖なんだ、と京成は語り始めた。
京成は4歳の頃、同じ夢を繰り返し見たという。
複数の白い手に体中をまさぐられる夢なんだ。その触感も直に
体感するため、完全な夢というより夢と現実の狭間のような夢
だったらしい。寝ていてその瞬間は突如やってくるんだ。
くすぐったい感触に襲われた瞬間京成は「うわ、今日も来た!」
と布団の中で身を固くしたという。体中をその白い手に
まさぐられる内にくすぐったさが変な快感に変わり、それでも
まさぐられていることを拒否する気持ちも相まり、
恐怖と気持ち悪い快感で脳がフットーしそうになるという。
そして夢から覚め、汗びっしょりで目覚めるという。
「だから俺は、4歳の時に「恐怖」をまず植え付けられたと思うんだよ」
京成は起き上がり、開け放たれた窓をそっと閉め、無表情で振り向いた。
「綾奈、だきしめて」
いつもの儀式が始まった。(了) 塔の先端部分はマーズランドに向かっていた。自分たちが住む星そっくりの青の星! 『シリアスな夜』
仕事帰り、スーパーの駐車場に入った。
今日の仕事で浮き彫りになったミスと明日への
修正を頭で組み立てながら。
帰りの運転中、メンタルを持ち直した。
「課題を身体で実践できる幸せ」に気づきは
じめたからだ。これは面白いかもしれない。
車を降り、スーパーに入った。
「おまえはもう無いから」
買い物の最中、早速すれちがいざまに小さな声で
言われた。私より年配の方だ。「そやわなあ」
私も心中でその言葉を反芻しつつ、ミックスナッ
ツが欲しかったがために立ち寄ったその店内で牛
乳をカゴに追加した。
なかなか厳しい季節外れの、言葉のお年玉である。 私の任務上のコードネーム「1219」に意味をつけ私を
遊ぶそのおじさんの狂気にええ加減にせえよと半ば
ひとりごちながら、それでもそういう生き方をす
る、人道を自在に駆ける人々の存在に気づいたのが
今年の2月あたりだったのだから、皆唖然としてい
ることは容易に想像がつく事態ではある。
私は世紀の鈍感であった。そしてこれからも実際
そうなのである。
軋轢を生む生活の場面がこれからも随所で見られる
事であろう。私もそれは覚悟している。
店の外に出た。空を見上げると春の夜空だ。
「おまえはおまえの事だけを考えとけ」
空にそう書いてあった。即あの世に
手招きしてくれない無言の厳しさに目を逸らした。
私は視線を前に向き、再びスーパーに入った。
お茶っ葉を買い忘れたのである。(了) 『今日の味覚』
「どう?その後よく眠れてる?」
「あまり眠れてません」
「あなた前言ってたわね」
「心理学者のことですか?」
「そう」
「どんな話だったっけ」
「マラソン着を買いに街まで足を伸ばした時の事です」
「マラソン着ってなに?」
「ジャージとかウインドブレーカーとかシューズとか」
「それらを買いに街に行ったのね」
「はい」 「駅を出てスポスポスポーツの方向に歩きだした時の事です」
「うん、男性の声が背後からしたんだっけ」
「はい、「お、これはスポスポスポーツに行くぞ」って」
「まったく知らない人だったのね」
「はい」
「思い出した。それであなたはこう言った」
「はい」
「いったん外に出れば」
「周りの人が皆心理学者であるという現実、という事実です」
「否定はしないわ。あなたがそういうならそうなのよ」
「はい」 「どうしようか」
「分かりません」
そうだなー、先生はちょっと考えて言った。
「相手が読んでくるこちらの心理に屈することよ。
あなたは相手の手のひらで生活してればいいの。
相手の読心術を裏切ろうとジタバタするのは
心の脱線。成長の停滞。
向く方向はそこではないの。
それは相手にストレスを与えてしまうの。良くないわよ。 とことん自分の心理に向き合いなさい。
自分が幸せな方向に行くにはどうしたら良いか考えて。
他人の事を考えてる暇はないのよ」
国語の先生らしいアプローチかもしれない。
あたしは色んな先生の言葉を集めて吟味する(了) 『シューズの色合い』
同級生より数十年遅れてそのリスペクト
すべき背中を見てベスト体重(60㎏台前半)より
納得いかないやや肉の付いた身体でぼちぼち
走り始めた。走っていると1人の背の高い男が
並走してきた。私を横目でとらえ、囁いた。
「このチビは俺の子やから勉強は苦手や。外
で遊ばしたろ。そこには友達が待っている」
男はそのまま私を抜いて去っていった。 暫く走っていると1人の学生が並走してきた。
私を横目でとらえ、囁いた。「この人は私の子
やからスポーツが好きやわ。地元のチームに入
れたろ。そこには友達が待っている」
学生はそのまま私を抜いて去っていった。
なおも暫く走っていると1人の女が並走してきた。
私を横目でとらえ、囁いた。
「この子は私の子やから勉強が好きやろ。
あの塾に入れたろ。そこには友達が待っている」
女はそのまま私を抜いて去っていった。 「やがて来る我が子の自我の目覚めの時のために、
ファミリーの殻を優しく割って、愉しくも苦しい
「友達との世界」へと旅立たせてやるよ!」
私に囁いた3人のランナーがゴール地点から
大声で私にそう呼び掛けている。いつのまにか
私の手にはバトンが収まっていた。バトンを握り
しめ、私はスパートをかけた。その瞬間、目の前
のゴールテープが消え失せ、三人のランナーも
すっと消えた。私は足を止め、握りしめたバトンを
見つめ、辺りを見回した。前方で子供連れの家族が
走っている。見覚えのあるその背中が大きく見えた。
追いつけなくてもいい。ほどけたシューズの紐を直し、
私はその方向へゆっくり歩き出した。(了) チャットが多いスレは苦手。
あるプロ作家はお喋り中に作り話に脱線するんだって。
何かで読んだ。
喋れるわ書けるわみたいなコテじゃないので。 実は習作のストックなんて無くて。
日中に概要が浮かんで深夜か未明に書いて投下。
最近はそんな感じ。
夜は早く寝て、深夜か未明に起きて
そのまま起きてる。
この冬まで朝4時に起きる仕事してたから。
3時半ぐらいになったら「ああもう朝やな」と思う。 >>262
知らない。
創文板の他のスレ殆ど見てない。 『友との会話』
「思えば10年以上5chに書き続けてきた訳だしな」
「そうよ。未完の小説も突発的に書き出して
突発的に終わらした事もあったよな」
「懐かしいな。スゲさんカグさんのヤツだろ」
「どれだけプラス板でで知識を書き込んできた?」
「分かんね。相当な量だわ、多分」
「過去から遡る短歌も書いたよな」
「あれも自分で自分を癒してたんだろうな」
「もう知る必要のなくなった人と言われるのも
分かるだろ」
「ああ。でもそうではないよという意味で『幼な心
が 映すもの』を書いたわけ」 「まあね。気持ちは分かる」
「最近は5chのドアをちょっと開けて外の空気を
吸いたいと思い始めてる」
「なるほど。ここに作品を書く事によってそれに
気づいたんだ」
「うん。書くことによって今の自分を知れたのは
収穫だった」
「へえ、良かったな」
「ちょっと待ってくれ」
「どうした?」
「これ変わった味だな。初めてだ」
「おいしいお茶だろ、ジャスミン」(了) 『朝の風の中で』
「手ぇ離さんといてな。離さんといてな」
怯え6、不安4ぐらいだろうか。
上半身をねじって父にお願いする7つ下の弟。
父はそのうしろで笑みだけを浮かべて
前を見据えたそのちいさな表情を上目で包んでいる。
景色が傾いた。
前を見据えるちいさな表情が苦痛に歪む。
「離さんといて言うたやんかー!」
太ももの横をさすりながら半泣きする弟に
俺の時はどやったかなと思い出そうとするが
うまくいかない。 ただ、この今の朝靄のかかる運動場の肌触り
はあの時と変わらない。ジャングルジム。
すべり台。タイヤのブランコ。バックネット。
何度か目の前の景色を崩しながら、ついに
弟は親の手を離れて自力で運動場を泳ぎ出した。
「やるやんけ」こいつは運動神経ええぞ。
得意気と言う言葉をまだ知らない弟の満足そうな
表情にその時思った。「言葉は経験の後に来る」。
朝の風が平等に3人を包んだ。
「帰ろか」父が割とクールに言った。
弟のべダルには怯えと不安の数だけの
土が付いていた。(了) 『友との会話』
僕たち2人はこの4文字を昨日からずっと
見つめ続けている。夜半過ぎになって友が
口を開いた。
「やっぱお前、言葉が足りなかったんだよ。
これは誤解を生んでいる。今までのお前の
生き様そのものの事態がここで起こってると
俺は見てる」
コーヒーをすすりながら友はPCのモニタ画面を
凝視している。 その友に僕はおずおずと言った。
「あのな」
「どうした?」友がこちらを見た。
「実は俺の叔母はずっと詩を書いてる人なんだ」
「へぇ、それは初めて聞いたな」
「うん。子供の頃、叔母が小冊子から短い文章を
頼まれたときに書かれた文章を読んだら、
僕の家の事が書かれてあったんだけど、
少し加工されてたんだ。
そのことについて聞いたらこうこうこうだからと。
ちゃんと理由を説明してくれた。
自伝的の「的」の技と意味を当時子供ながら
学んだんだと思う」 「お前、それもっと早く言えよ」
「うん。「朝の風の中で」その他にもその経験を
生かしてる。
膨らませて、或いは切り取って、作品として
浮き立たせるのは病気とへり下るよりむしろ
「愉しみ」だと思う。
昨日からこの4文字をずっと見つめ続けてそんな事を
僕は感じたんだ」
友は椅子から立ち上がり、窓に近づいて僕を振り返った。
「俺の一番好きな音」
小気味いい音が鳴った。
窓の外は。(了) 個人的にはまだ肩を作れてない感あるけど、
ここまで出てきた型を見直す時間を取りたいし。
どうしようかな。
日にちが空いたらフェードアウトしたと思って
くださいな。 でもあれだね‥
ここでは誰も勝負してこないのが寂しい。
このスレは僕だけが遊ばせてもらってる原っぱ
じゃないのに。
何かで読んだ選考者だかプロ作家の言葉を
紹介するね。ちょっと意訳するよ。
「1つの作品を大事にし過ぎないほうが良い」
僕は勇気を出して5chで戦ってる最中なんだ
けど、1つの教訓を得たのね。
それはこれ↓
「自分にとってとっておきの作品が読み手に
とってそれほどでもないという現実」 だからこのスレを見てる老若男女のワナビが
もっと攻め気で来られたら僕も成長できると
思ってる。
前スレで僕が威勢のいい事を言って乗り込ん
できた有言は実行できたと思ってる。
ストックゼロだもの。
前々スレは見る事ができないのでその時の
スレの空気は知らない。
僕がここにのさばってると思うなら大間違い
だからね? 集団ストーカー被技能記録③
『言葉とアイテムの挟み撃ち技能』
私はA型である。道にゴミがあるとまずまず拾う。
このデータを持った相手は最近このように仕掛けて
きた。私が所用でビル群を縫い歩いていた時の事。
すれちがった男性が私にこう言った。
「お、オカマや」
私はピンときた。
私が女性視点で小説を書いている事をその男性は
仄めかしてきたのである。そういうデータも相手は
持っているのである。 女性視点で書くからと言ってそれをオカマと変換する
時点で日常的な小説の読み手ではないことは分かる。
何かで読んだが「女性視点で書くと楽なんだよね」
とはある男性プロ作家の言葉である。(頭の線が一本
切れているわけではありません)話が逸れた。
私に声をかけて去っていった男性の背中を見ながら
私は今の言葉を反芻した。
「お、オカマや」皆さん驚かれると思うが
この言葉がのちの伏線となるのである。
次のビルの角を曲がった時、私は何かに蹴つまづいた。
白いナイロン袋であった。中に何か入っている。
ミニサイズのポリタンク。「除草剤」であった。(了)
晴れやかな春空の下、この国ではターゲットへの
「自殺強要システム」が蠢いているのである。 勝負云々は別として、凄い才能だと思って読んでいる。
自分の好きな作家が気まぐれに作品を落としていってくれている、そしてそれをラッキー、と思いながら読んでいるんだ。
この作品達って書き捨て? なんか、勿体ないよな。 ああどうしようと俺は迷う
迷わない方法について迷うなんて、そんなにおかしいことなのか。
みんなはすぐに決めろというけど俺はちっとも決められない。
ああどうしようと見切り発車をしてみれば、大抵ずっこけ大怪我をする
ああどうしようと迷ううち気づけば夕日が沈んでく >>281
ありがとう。
たぶんここでそういう言葉が欲しくて
投下し続けたんだと思う。
めんどくさい奴なんだ。僕は。
投下した作品はここのみで、他には
出してない。勿体ないとかはあまり
思ってない。一応保存してる。
興味深いんだ。自分のテーマみたい
なものがそこにあると思う。
書くタイプの人間にとっては、
書く事は自分探しだね。面白い。 勝負うんぬんはなんていうかな、
深い意味はないの。そぞろな気持ちが
出ただけ。煽ったわけじゃないから。 あと、昨日フェードアウトについて
触れた理由↓
他の老若男女のワナビは書いて
応募して待つ、そう、「待つ」っていう
事をしておられるわけでしょ。
自分だけこの原っぱで安直に
遊ばせてもらうのは基本楽しかったけど、
やっぱりどうもな、とは思ってた。
フェードアウトを考えたのはそういう理由に
よるもの。 『友との会話』
俺はため息をついた。
外に出てる間に友がここをフェードアウト
すると書き込んでいたのだ。俺はふらつく頭で
PCの画面を確認し、部屋の隅で本を読んでいる
友に問いただした。
「また辞める辞める詐欺かよ。いい加減にしろ」
「俺らは2人で1人だ。勝手な言動をするな」
そういった風な事を言ったのは憶えている。
外で別の知り合いとしこたま飲んで帰ってきたため、
そこで記憶が途切れてしまったのだ。
朝、みそ汁の香りで目が覚めた。
友の作ってくれた朝食の後、俺たちは話し合った。 「お前の控えめな性格が度々フェードアウトに言及
するのは分かる。でもな、そのパターンじゃ絶対
このスレを去ることはできない。Nさんが言ってたように、
ある日突然スパッと去ることだ俺たちは。その方法しか
無い」
友はおずおずと口を開いた。
「分かったよ。僕の煮え切らない性格が皆をイラつかせてる
のは分かってた。君の言う通り、フェードアウト宣言を
せずにある日突然このスレから去ろう。おそらく過去の
コテさんもそうだったと思う。そうしよ」
俺たち二人の意見が一致した。
俺は窓に近づき、カーテンを開けた。
俺の足元には、認知行動療法の本が転がっていた。
洗い物をする友の背中を見ながら、俺はかつて
覚悟の自殺を試みた、左の首筋に消えた傷跡をなでた。
友は洗い物を終え、再び右手首にリストバンドをはめた。
俺は窓を開けた。季節の気持ちが分からない。(了) 『葉桜の宵』
新入社員が話しかけてきてくれた。その笑顔に癒された。
私は基本、年下の子が気さくに話しかけてきてくれると
嬉しい。
私は小中高とずっとスポーツをやってきたが、上下関係
のゆるい公立だったし、分け隔ての無い上下関係が当たり
前だと思っていたからだ。
しばらくその子と話していた。新歓飲みの席である。
その新入社員は言った。
「自分と同じようなコースを歩んできた人たちと人生を
歩いていきたいと思ってこの会社を選んだんです。」
「ああ、僕もそうだ」私は相槌をうった。新人は続けた。
「会社の人と過ごす時間は、学生時代の比ではないで
しょう?」
そこでその話題は終わり、その新人は別の席に移動した。
私は私でトイレに向かいながら、家族へのlineを打ち
始めた。 「おい」背後で声がした。振りむくと広田だった。
「おう。飲んでるか」
私は笑顔で彼に言った。彼はほんのり赤くなった頬を
ぺしぺし叩き、「こういう席も顔を出しておかないとな」
と私に笑いかけた。
一緒にトイレにはいり、私は用を足しはじめた。広田は
洗面所に向かい、ひとすくいひとすくい顔を洗い始めた。
顔を洗いながら広田は言った。
「俺小学生の時、ある女の子に言われた言葉があってさ」
私は首だけを振り向け、広田のかがんだその背中を見た。
「30歳になるまでに、「ムラサキカガミ」という言葉を
憶えていたら幸せになれるんだってさ。俺、今それを
思い出した。おまえ、ラッキーだな。憶えておくといいよ」
水がかろやかに、静かにはじける音がする。
ラベンダーの香りが二人を包んでいる。
広田もまた、私の年下の部下だ。(了) 『友との会話』
「洗面所は洗面台のほうがいいんじゃないか?
洗面所っていう札を掲げてるトイレもたまにあるし、
まぎらわしいぜ」
友の書いた作品『葉桜の宵』を見ながら俺は
アドバイスした。
「それと、用を足し始めたの行と、顔を洗い始めた
の行は逆だ。「私」がえらい長小便になっちまってる」
俺の指摘に友はおずおずと口を開いた。 「君はたぶんそう言うと思ってた。でもね、
僕ね、そこら辺、わざと崩したんだ。「複層界性」、
それと「文章のゆらぎ」を表現したかったんだ」
ふむ。腕組みしながら俺はだんだん嬉しかった。
「文を追う読み手の眼を一瞬スライドさせたい。
僕はそんな欲求があるんだ」
ふーむ。やっぱこいつと組んで良かった。
でも敢えて俺は言う。
「それは読み手を限定する。
マニアックな書き手で終わりたいのか」
友は黙った。インディーズとメジャーの狭間で
自問を強いられるミュージシャンのような顔をしている。
俺は立ち上がり、窓を開けに行った。
友は黙って玄関に行き、少し開け、
シューズをまとめてドアに挟んだ。 風が気持ちいいなぁ。そろそろ素麺のCMが流れる頃だっけ。
TVはいつも先導ランナーだ。
生と先取りの魅力でTVとラジオに勝てる媒体は無い。
素麺かぁ。素麺素麺。素麺食いてぇ食いてぇなぁ。
「その答えは保留するよ」
俺の背中に友の返事がスッと当たって、
床に落ちた。それを俺はつまみ上げ、
窓に吹く風に乗せて外へ消した。
「それと、お酒と煙草、呑み過ぎないでね。
僕たちは2人で1人だよ」 フーッ、そう来るかちくしょう。長い夜になりそうだ。
ちくしょう。
大体こうやって欠落した部分を持った2人が、
なんとかふらつき寄りかかりながら
「人」という文字を辛うじてつくっているんだからなぁ。
「よし。今日は俺が夕食作るわ」俺は台所に向かった。
大サイズの鍋に乾麺を4個を放り込んで煮立たせていると、
友がスッと俺の手にカット野菜の袋を持たせた。
「栄養バランス考えてね」
友の、セルフ根性焼きの跡が複数遺る手首を見て思った。
俺は一生この手を守る。(了) 『ある進歩』
俺たちは業務スーパーで一週間分の食料をまとめ買い
して駐車場へ出た。
「あ、あれサピエンスじゃない?」
友が指差した先は向かいのローソンだ。
ローソンの前でフランクフルトを食べている女がいる。
「ほんとだ。サピエンスじゃねぇか。珍しいな」
「ちょっと僕、話してくるね」
俺は買い物袋を道路わきに置き、駆けていく友の背中を
見送った。 友が走ってこちらに帰ってきた。
「びっくりした。すごいニュースだよ」
「落ち着け。何があったのさ」
「デジタル原始人のサピエンスが、
令和人になってしまったよ」
「どういうことだ」
「「確認くん」というページを自力で見つけたらしいよ」
「えっマジかよ。
それじゃ機内モードのオンオフとの併せ技で」
「うん。5ch内でIDをコロコロ自在に変える事が出来る」
「おー、あいつ成長したな」
サピエンスはローソンの前でこちらに手を振っている。
ニコニコ笑っている。
俺たちも手を振り返した。 「じゃ、帰ろうぜ」俺は車のドアを開けた。
「ちょっと待って」
「どうした」
「納豆買い忘れたんだ。ちょっと待ってて」
「おまえさぁ、納豆が好きなの分かるけど、しばらく控えよう。
来週から営業のバイトに入るんだろ」
「そうか。了解。部屋にニオイも付くしね」
俺は友の横顔を見つめた。
人見知りのお前の変化が俺の中で一番の進歩だよ。(了) 『ある日記』
5月19日。
予定の18時に合わせてワクチン3回目に行ってきた。
自動的に左腕を取られポロシャツの短い袖をまくられた。
「左腕かよ」
俺は焦った。
何故なら左腕上腕部には
過去のセルフ根性焼きした跡が複数のこっていたからだ。
微妙な空気が場を包む。
チクッ。
一瞬で終わった。
会場の外を出た。
白い月が浮かんでいた。
おまえも仲間だな。月を見て思った。
そっと胸に手を当てた。
5chでレイプされたたましいがすやすや眠っていた。(了) 『五月の風』
勇気を出して保健室のドアをノックした。
あたしの話に耳を傾けてくれる先生だと思ったからだ。
先生はケタケタ笑って招き入れてくれた。
「内緒やでー」
にこにこしながら先生はジャスミン茶を淹れてくれた。
保健室の窓は全開になっている。
今日も梅雨入りを拒むような快晴だ。
さわやかな風があたしの前髪にやさしくかかる。
「最近、勉強に疲れてるんです」
あたしは話を切り出した。
「アハハーそうなん。「疲れるは憑かれるに通ずる」
いうからな。勉強オタクの霊が憑いとるかもしれへんなー。
んなわけあるかい(笑)。あんた毎日勉強しとん?」 「はい。でも気ばかり焦って、順位も伸び悩んでるんです」
「あほやなぁ。息抜きの時間つくらな。あんな、2組に
学年トップの坂巻くんおるやろ。あの子な、日曜日は
サンデーモーニングからアッコにおまかせまで、楽しんで
ずっと見てるんやて。あの子なりの息抜きの方法やと思う
わ。あんたもそうやって、ハレの時間を作ったほうが効率
的やで」
うーん。ハレとケ、か。あたしはうつむいた。
確かにそうだ。毎日休みなしで2時まで机に向かい、
「その時間まで机に向かっていたという事実」だけに甘え
てたな。
「あんた真面目すぎるわ。もっとアホにならんとあかんで」
ジャスミン茶をひと口飲んだ。
淹れる人のぬくもりを感じた。
ふと窓の外を見てギョッとした。 坂巻くんが頭を覗かせてこちらを見ている。「よいしょ」
坂巻くんは窓に手を掛け足腰に勢いをつけ、浮き上がった
上半身をその両手で支え、片足を窓枠に引っ掛け、スルリ
と保健室の中まで入ってきた。
「七倉」
坂巻くんがあたしの名を呼んだ。初めてのことだ。
私は目を丸くして坂巻君を見つめた。
下半身についた草を払いながら坂巻君は言った。
「俺もね、一年前、そこに座ってジャスミン茶を飲んだんだ」
先生はにこにこしてあたしたちを見ている。
坂巻君はいたずらっぽく笑って続けた。
「もう昼休み終わるよ。上まで一緒に行こう」
さわやかな風に、土と草の混じった匂いが保健室を包んでいる。
坂巻君の手があたしの手に触れた。(了) 職場の新人牧野が中学校時代の同級生鈴木さんに瓜二つだった。
あまりにそっくりだったものだからおれは中学校時代へとタイムリープしたり
中学時代の鈴木さんがタイムリープしてきた感覚に陥る事がしばしばあった。
ある日職場で牧野をつい「ねえ鈴木さん」と呼んでしまい牧野は次の日会社を辞めた。
給湯室で女子社員達がお喋りに興じていた。「鈴木さんもホレっぽいよね。牧野さん怖がってたね可哀想」 『井戸端にて』
ゴミを出しに行くと古谷さんが佇んでいた。
「これはこれは古谷さん。退院なされていたのですか」
私が声をかけると、古谷さんはにっこり笑って、
言葉の解体とは人間の脳のキャパシティを広げる
趣味作業であり、また人によっては脳のキャパシティを
超える、身にそぐわない作業でもあるよ、と言われた。
自分にとってそれは基本楽しく不思議な方向への努力
なんだが、とも付け加えられた。
「世界の成り立ちを知るための努力が愉しみを伴わない
ものであれば、あなたは手に持ったその双眼鏡をスッと
降ろすべきだ。方向違いの努力をしているということだよ」 ふむ。換言すれば、身にそぐわない解明作業ということか。
私は繰り返しつぶやいた。
一歩間違えれば解明は戒名に通づるよ。血迷わないで、ね。
下手すると精神をやられるよ。そう言って私の肩を叩き、
古谷さんはスッと遠くに目を向けられた。
私は私で天を仰いだ。今日も雨が降りそうで降らない天気だ。
湿気はあるが少し肌に風も感じられて涼しい。
今日も何とかもちそうだな。
清々しい曇り空というのもあるものだ。
「パパ」
車の傍で娘のユリが呼んでいる。
「ではこれにて」私は古谷さんに会釈をし、まるで
ランドセルが歩いているかのような娘のほうに足を向けた。
その私の背中に向かって古谷さんが笑顔で言葉をかけられた。
「抱擁ですぞ」
私は娘の目の前にかがみこみ、背中のランドセルを取り、
笑顔のやまないその小さな宝を思い切り抱きしめた。(了) 短時間創作でも場合によっては結構エネルギーを使うなあ…。
というのがここまでの感想です。
>>302
私はラノベの世界は全くと言っていいほど覗いてませんが、
タイムリープものって流行ってるんですか?
ちょっと調べたらタイムトラベルとはまた違うみたいですね。
私がタイム物で直近に読んだ作品がありますが、
確認したらそれでももう5年近く前です。 『真昼のゆりかご』
左手首を見た。あと5分。
わたしはそっとおなかに手をあてた。
チッ、チッ、チッ、チーン。
時が来た。
雄馬が動いた。
わたしはそれを横目で捉え、
企画書類を手早くさらい、席を立つ。
ここからはギャンブルだ。
先に出た雄馬と泰徳がエレベーターの前に立っている。
その傍にわたしがゆっくりと意識した足取りで並ぶ。
神様。わたしは祈る。 ピポーン。
奇跡。今日も背後に誰もいない。
あわただしく出ていく男たちの残り香を嗅ぎながら、
わたしたち三人はエレベーターに乗り込んだ。
だがまだ気を抜けない。飛び込み野郎、来るなよ。
わたしたち三人だけを乗せ、扉は閉まった。
その瞬間、雄馬はガクンと両膝立ちになり、
わたしの下腹部にほっぺたを押し当てた。
同時にわたしの腰を抱く雄馬の腕が震えている。
泰徳は黙ってわたしたちに背を向けている。
あと2秒。雄馬はスッと立ち上がった。
ピポーン。
仕事の空気がムワっと入ってきた。(了) 『道の選択』
来週の出張先の下見に行ってきた。
トリップボタンを押し忘れたので、
正確な距離は分からない。
時間は片道約3時間半だっただろうか。
助手席でナビをしてくれたその友達は頼もしかった。
色んな話をした。
友達の個性的なふるまいに改めて驚いた。
帰りに缶ビール三本をお礼に買って渡した。
外に動く事で、また人と話すことで学ぶことも多い。
その知識の吸収を助けてくれるのは
いつも外の「風」だ。
子供の頃から学生時代にかけて、
触れる機会の少なかった「風」。
「風」の肌触りが今の私の心を落ち着かせてくれる。 そしてその風に乗って、
19年前にいた職場の先輩の声が聴こえてきた。
「迷う事も楽しいで」
ナビの無かった時代だっただろうか。
担当する県の地図をハンドルの上でくるくる回しながら、
得意先の住所に鮮やかに到達する。
「この人、脳のつくりが違うわ」
生まれて初めて「他人」に出会った瞬間だったと思う。
いかに残された人生の中で「他人」に出会えるか。
この視点は大切にしたいと思った。
「自分」だけが周りにいるよりも。
「今日暑いな。エアコン入れてぇな」
私は横目で、大切な「他人」に感謝しながら、
窓を閉めた。(了) 5行とかでなくてもいいのか? リハビリでゴミ投下 ↓ 『彼とは連絡が取れなくなりまして』
深夜に錆の浮いた手すりを頼って階段を上った。鈍く軋む鉄板、いつか踏み抜いてしまいそうだ。
二階にある俺の部屋の前に到着。薄汚れたドア、ノブの鍵穴にキーを挿して回す。
どうしてこんなオンボロに住んでるんだ。どうして毎日働かなきゃいけないんだ。死にたい。
ドアを開けた。
部屋は黒かった。暗いのではない、光を吸って逃がさない真性の黒が部屋の中に詰め込まれている。
「なんだよ、これ」
黒は掃除機のように俺を吸い込み始める。倒れ込んだ俺は慌てて廊下の鉄柵を引っ掴んだ。
「おい、何だよなんなんだよ! 誰か、誰か来てくれ!」
俺は真横に、鉄柵にぶら下がっている。黒は崖の底、ブラックホール、落ちてはいけない何かだ。
べきっと柵が音を立てる。留め具やネジが黒のほうへ落ちていくのが見えた。
ばきっと音が鳴り、俺は鉄柵と一緒に黒へ吸い込まれる。
足先が黒に飲まれ、指の感覚が消える。膝が飲まれ、太ももが飲まれ、足が無くなった。
痛みはない。
「嫌だ! やめてくれ! 死にたくない!」
「ジにだィで――オモ、たダ――ロォ」
黒い何かの奥の方から、ぬめっとした声が。
腰が、胃が、心臓が、首が、鼻が、目が
ばたんとひとりでにアパートのドアが閉まった。
「申し訳ありませんが……そうですね、失礼します」
オフィスにて。
初老の男性が電話を置き、「最近の若い奴は」とつぶやき、かぶりを振った。 どうもなんか読ませる内容が無いよう ← カクヨムでPV0伝説達成記録保持者 \ /
\ /
\ /
\∧∧∧/
< 俺 >
< 予し >
< か >
───< 感い >───
< な >
< !!い >
/∨∨∨\
/ ∧_∧ \
/ ( ・ω・) \
/ _(_つ/ ̄ ̄ ̄/ \
\/___/ 静かなる
海を眺めて思ふこと
かつて昔を思い出しながら
そっと海に入ってく
水が冷たく気持ちいい このまま終わってしまいたい
ゴボゴボゴボゴボ ゴボゴボゴボゴボ
息が泡となりて消え 私も泡となりて消えていく
ゴボゴボゴボゴボ ゴボゴボゴボゴボ
はるか遠くに失った可愛い可愛い娘の姿
また会えるかな また会いたいな
そう思い私はそっと手を伸ばす
その瞬間に彼女はすぅっといなくなる
ああやはり 掴めないのね
ゴボゴボゴボゴボ ゴボゴボゴボゴボ
お星様への橋が見える
お星様へ登って きっとまた落ちてくるのね
流れ星になってきっとまた戻ってくるのね
来世でもどうかあの子といられますように
ぷかりと浮かぶ橋に手をかけそっと海から体を引き上げる
泡の私はお星様への橋を登っていった 『林業アルバイト夫婦』
ブナの涼やかな幹に慣れたころ、
ヒルの季節がやってきた。
休憩時間に互いに騒ぎながら、肌に付いた
ヤマビルを払い落とす山の先輩に驚きながら、
私と彼は昼休憩のために車に入った。
弁当を食べ終わってうたた寝をしていると、
私の脛が騒ぎ出した。裾をめくると
大きくふとったヒルが私の脛に吸い付いていた。
「ハッハッハッ。A型のおまえの血をおなか
いっぱい吸ってやったぜ」
上目遣いに私を挑発する黒ぬめりのヒルを見て
私はそいつを冷静に丁寧に剥ぎ取った。
草むらに放り投げたそいつに私は何の感銘も
抱かず、運転席に座る彼と車内で昼寝を再開した。 目を閉じながら思った。
人間の血を吸って元気もりもりのおまえも
いつか天寿を全うする日が来る。
いのちを落とす日など想像もしないまま、
草むらに泳いでいくおまえよ。
あの日までの私に似ている。
まさかあの子が事故死するとは思わなかったあの日。
でもあの子はその日まで、
精一杯命の花を咲かせたのだ。
通夜に来て下さった人の数だけ、あの子は
むせび泣く陽脚を浴びたのだ。
あの子はその光を浴び、
いつの日かこの世に再生する。 昼休憩終わりのアラームが鳴った。
「日菜子」
彼が伸びをしながら私を見た。
「名前、決めたぞ」
まったく。気の早い男。
私は私の平たいおなかをそっと撫でた。(了) 『コンクリート・ジャングル』(副題=あたしとアタシ)
「でもさ、ウチらの事知らない人もいるわけじゃん」
「だよね。知ってる人は圧力かけてくるけど、
ウチらの事知らない人にはまた歌いたいよね」
ツカツカ夜の繁華街を歩きながらあたしたちは喋る。
「大体さ、あのマネージャーが悪いんだよね」
「そー!生放送中に帰れって指示出しやがってさ」
「ね。結局、ウチらこの国のテレビ局からハブじゃん」
プリプリ怒りながらあたしたちは早足で繁華街を
切り裂く。
スイスイ人込みを縫いながら、
振り返る男たちの視線を感じながら。
ムシムシした夜だ。
この国は本当に湿っぽい。
帰国前の最後の一日ということで、あたしたちは
この国の最後の一日を楽しむことにしたのだ。 「おい!なにしてんだ!」うしろで声がした。
やれやれ。今回の戦犯のマネージャーのお出ましだ。
「俺たち戦友だろ!
だからこのアプリも共有してんじゃん!
今回の件は俺が悪かった!
頼むからやけくそにならずに、
ホテルでおとなしくしててくれよ!」
「フンだ。あんたの言うことは聞かねーよ」
「バーカ」
あたしたちはマネージャーに悪態をついた。
ホテルに連れ戻されたあと、マネはあたしたちに言った。
「よいか。俺もふくめ、われらはしんがりぞ。
この国の誹謗中傷を一身に受けつつ、防ぎつつ、
我が愛する祖国に舞い戻るのじゃ。」
「イエス、サー」
「ラジャー」
あたしたちは一致団結し、覚悟を決めた。 翌朝、空港は怒りに満ちたアンチでごった返していた。
「音楽番組の途中に退席するなんざ、いい度胸だな!」
「この国をなめんじゃねぇぞ!」
「二度とくるんじゃねぇぞ!」
「押すな押すな!みなさんおちついて!」
警備員さんも大忙しだ。
投げつけられた生卵を全身にあびながら、
アタシたちはしくしく泣きだした。 この国に来る前、ふたりきりで話し合ったことが
走馬灯のようによみがえってきたからだ。
「夢をあたえるために行くんだよね、ウチら」
「そ。夢と愛をあたえに行くのよ、ドキドキするね」
「ダンスもボイトレもがんばったよね」
「そ。恋愛もがまんして、がんばったよね」
「どんな国だろうね」
「美しい国、を標榜してるんだって」
「けがれなき国なんだろうね」
「ウチらのカラダと一緒だね(笑)」
「その国の男がウチらの初めての彼氏になったり
してね」
「やだばか(笑)」 ドロドロしたなまたまごをしたたらせながら
マネは前をみすえて怒号の中を歩き続ける。
歩きながらマネは言った。
「いつだって俺たちおとながきみたちをかなしませる」
マネの声はふるえていた。
「気にしないで」
「アタシたち、しんがりでしょ」
あたしたちはマネを気遣って言った。 その時、あたしたちを先導してくれている
空港のおねえさんが振り返って言った。
彼女も生卵まみれだ。
「ごめんなさいね、この国をきらいにならないで」
なみだごえだった。
あたしたちは何か言おうとしたが、言葉が出てこなかった。
マネが声を絞り出した。
「嫌われるようなことをした俺の責任です」
空港の怒号はまだやまない。
「二度と来るな!腹切れやコラァ!」と、
この国のあらゆる欲を
すべて満たしつくしたような
ひとりのオトナの大声が鳴り響いた。
あたしたちはその男性をキッとにらみつけて言った。
「肌はけがれても、こころまではけがされない!」
「そうよ!もうすこしの辛抱だわ!」
あたしたちは再びキッと前をみすえて
愛する祖国を強く強く想った。(了) 『答辞』
ぼんやりある1つの思いにふけっている間に卒業式も半ばを過ぎた。
僕、この3年間で休日に友達と遊んだこと、
記憶の中では1回だけだったな。
しかもその1回はある仲良しグループに混じらせて
もらっただけで、ひどく居心地が悪かった事を憶えている。
「ターミネーター2」を観て、WOWOWの
「Beatles」の番組を見て、おばちゃんが出してくれた
お菓子を食べて帰った。帰り道の記憶など勿論ない。 小学生高学年ともなると、男女ともにある心理が
生まれてくる事に僕も気づいていた。
見た目によるスクールカーストの起こりである。
むかつく顔→いじめてもいい顔。
これが社会人ともなると自殺に追い込んでも良い顔。
と多分なる。
僕は思春期以降、
各年代でそのシステムのドラフトにかかり続けてきた。
大体1位とまではいかなくてもそのすぐ下ぐらいには
常に位置していたように思う。
無視か。まぁな。そう悟れるほどの頭では無かった。
無口なくせに友を乞う。
その空気がさらに苛められやすさのオーラを強化する。
世界一カッコの悪いクリフハンガーだった訳だ。
結局、僕の無努力な希望が叶う事は、
この3年間で一度もなかったのである。 「ん?」
気がつくと利輝亜ちゃんが悲鳴に近い嗚咽とともに
答辞を読んでいた。
嗚咽しながら答辞を読む利輝亜ちゃんに卒業式会場は、
静まり返っていた。
震える後ろ姿に、静まり返っていた。
僕の頭は高速で回転し始めた。
そうか。利輝亜ちゃんも今の僕と同じように、
この三年間を回想をしながら、答辞を読んでいたのだ。
僕がはじけていた小学低学年時代にはよく利輝亜ちゃんと
喋っていたが、この中学の3年間では疎遠になった。
クラスが3年間ちがったし、僕は僕で滑稽なクリフハンガーで
精一杯だったから…。
利輝亜ちゃんは利輝亜ちゃんの、
僕の想像もできない壮絶な3年間があったんだな。
体育館に響き渡る泣き声の混じったその答辞に、
会場にいる生徒、先生、父兄は圧倒されたまま、卒業式は終わった。 バス停に向かう帰り道、肩を並べて歩いていた武真くんに
僕はつぶやいた。
「利輝亜ちゃん、すごく泣いてたな」
武真くんは黙ってうなずいた。
武真くんは三年間で唯一、あの時遊びに誘ってくれた人だ。
「武真ー!こっち来いよー!」
背後でゲラゲラ笑うグループに武真くんは去っていった。
たしか修学旅行の班決めの日も、武真くんは風邪で休んでいた。
僕はため息をつき、肩に下げた鞄のベルトの根っこをふと見た。
修学旅行先の東京ドームで買ったキーホルダーだ。
カースト上位グループに溶け込んでいく、武真くんの鞄の一部が、
昼下がりの太陽に反射して、キラリと光った。(了) 『桜』
大通りの桜並木の大半は儚く散ってしまった。歩道橋の欄干にもたれかかって、どことなく寂しい街並みを眺めていると、背中に懐かしい感触を覚えた。
「りょうちゃん。」
彼女はしばらく僕を抱いていたけれども、やがてほうっと息をついて僕と同じように欄干にもたれかかった。
「気持ちは変わらないのね。」
僕は静かに頷いた。彼女は、そう、と言って、目を細めた。アスファルトの上に薄桃色の花びらが静かに舞い降りていく。頭上に広がる空の青さは永遠には続かない。僕だって知っている。人はいつか死ぬ。
「ずっとそばにいることはできなかったけれども、あなたのことを思わない日はなかったわ。母親として、りょうちゃんの門出を祝福するわ。」
彼女はそう告げると、僕の頬を優しく撫でた。その手は微かに震えていた。あの夜もそうだった。突然やってきた強盗が放った銃弾は彼女の胸を貫いた。母は震える手で僕を抱き締めながら死んでいった。そうして僕は一人ぼっちになった。
風が吹いて、木々が揺れた。欄干にのせた手の甲に、一片の花びらが触れた。僕は心を決めた。
「これでいつまでも一緒ね。」
騒然とした大通りを見下ろして、彼女は呟いた。アスファルトに叩きつけられた死体は微笑みを浮かべながら、瞼を閉じた。 >>332
ラストでアッと言わされました。
いい作品だと思いました。
久しぶりにここに来たけど、
前スレのような、皆がワイワイ言い合ってるような
スレに戻ってほしいなと
過疎化は僕のわがままのせいかと思ってます。
創芸板そのものの人が少なくなってますね。 年齢も素性も分からないここの人と、
言葉のみのコミュニケーションでスレを回せることが出来なかった‥
レスに対する自分の応対がまずかったと気づいて、途中から
作品を投下するのみで、
僕が黙り込んでしまったのが
過疎化した原因かなとも思ってます‥
ごめんなさいね。はぁぁ‥。 去り時のタイミングを間違えました。
今度こそ去ります。
ありがとうございました。