当時の反町康治監督が試合前に「オランダはうまいから深追いしなくていい」と
前線からの守備を求めなかったことを明かした上で
「それはごもっともだけど、俺の考えは違った。そんなに怖くない。
圧倒できると思ったから、前から(守備をして)いこうと。他の選手とも話して、
それでいこうということになった」と
監督の指示とは逆のプレーをしたことを堂々とメディアの前で話したのは有名な話だ。

男子が帰国の途に就いてから、反町ジャパンの担当記者たちは、私を含め、
勝ち残っていたなでしこジャパンの取材に回っていた。そんなある日、
日本協会関係者が血相を変えてメディアのもとにやってきた。

「おい、圭佑は本当にあんなこと言ったの? 圭佑は『言ってない』って言ってるぞ!」

これには我々は一斉に反発。証拠はいくらでもある。ある記者は取材ノートを差し出し、
ある記者はICレコーダーの録音を聞かせた。
これには協会関係者も納得するしかなかった。