ディクスン・カー(カーター・ディクスン)Part20 [無断転載禁止]©2ch.net
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なぜかカーだけは
面白く読み終えたあと数年経つと
どんな物語だったか筋書きをすっかり忘れていることが多いんだよねw トリックと関係無い物語の部分は流し読みしちゃうからな フェル博士とHM卿の書き分けが不十分だから、
キャラがおとなしめのフェル博士のほうの印象が薄い あと趣向というのはあるな
『毒のたわむれ』はプロローグはウイーンで始まり
エピローグはウイーンで終わる
だが本編はウイーン全然関係なしwとか
『赤後家』なら最も怪しい奴が犯人とか
そんなんが多い >>482
毒のたわむれを最初から最後まで読み返せ
大したことない関係というのならわからんでもないが 電子書籍の古い翻訳で 『曲がった蝶番』 を読んだけどおもしろかった
ある名家の遺産を相続した人物が平穏無事に暮らしていると、やがて彼をニセ物だと
訴え自分こそが本物だと主張する人間が現われる
ところが、本物の幼少期を知る人たちを集め真贋の人物検査をしても、両者ともなか
なか尻尾をつかませない
冒頭の本物とニセ物の対決は、非常に凝ったやりとりで、ニセ物は今ならメンタリスト
と呼んでも良いくらいに人を欺くのがうまい
「えーっ? 本物はいったいどちらなんだ?」 と思いながら読んでいると、その異様な
状況のなかで、今度はいきなり殺人が起きる
こうした展開は、いかにもカーの作品らしくて楽しい
このあとも話は二転三転しながら進んでいき、悪魔崇拝や自動人形といったものまで
登場し、話はどんどん複雑怪奇で分からなくなっていく
カーの作品は、手品のように読者の目をくらませる仕掛けがたくさん用意されているの
だけれど、道具立てが凝っていて面白いため、騙されても後味の良いところがいい
あと、登場人物たちも、なかなか魅力的 >>484
傑作だと思う。完成度という意味では第一位かも。
端正と恐怖がばっちり決まっている、奇跡的な作品。 蝶番は、全く退屈する暇が無いぐらい沢山のアイデアが盛り込まれている
ディクスンの中では「ユダの窓」がベストだが
カーの中では同作がベストだろう 『曲がった蝶番』はストーリーは凄く面白いけど
ミステリーとして見るとちょっとトリックが強引すぎるとこあるかな
後、犯人の意外性も他と比べると弱い >>487
だよな
話は抜群に面白くて傑作には違いないけど
あのトリックでベスト1とか完成度1位とかはないよな
いや、あのバカバカしいトリックは好きだけど
どちらかというとバカミスの面白さであって
カーには他に本格ミステリとして完成度の高いものがあるもんな >>488
うーん。そういう見方もあるか。
俺は現実から始まり怪奇で終わるひねりかたが、カーの中では完成度が高い
と思った。 個人的にカーの作品で一番ストーリーが面白いと思ったのは『囁く影』だな
雰囲気も登場人物も良い
ミステリーとして見ると塔のトリックがオリジナリティに欠けるとこあるけど 表四天王
「三つの棺」「火刑法廷」「ユダの窓」「皇帝のかぎ煙草入れ」
裏四天王
「曲がった蝶番」「緑のカプセルの謎」「貴婦人として死す」「ビロードの悪魔」
って感じ >>491
更に裏裏で
「囁く影」、「爬虫類館の殺人」,「蝋人形館の殺人」、「喉切り隊長」
でどうだろう。 「かくして殺人へ」を読み始めたんだが
創元て最近の刊行本でも、文字が小さく感じる
いや新潮や早川に慣れてしまった結果なんだろうが・・・ >>491
> 裏四天王
> 「曲がった蝶番」「緑のカプセルの謎」「貴婦人として死す」「ビロードの悪魔」
ありゃ、裏四天王は全部読んだけど、表の方は「ユダの窓」以外未読
うーむ、どうやら自分は裏口からカーの作品に入ってしまったようだ 「三つの棺」は確かにビッグネームだが失敗作だろう
色々と雑過ぎる
代表作と云うより、最もカーらしい作品だとも思うけどね >>495
でも人気ランキングではいつも上位
東西ミステリーベスト100海外編 85年版
14位.火刑法廷 26位.三つの棺 35位.ユダの窓 69位.皇帝のかぎ煙草入れ
東西ミステリーベスト100海外編 2012年版
10位.火刑法廷 16位.三つの棺 37位.皇帝のかぎ煙草入れ 44位.ユダの窓 >>496
やっぱり、密室講義の章が、歴史的に評価されている分押し上げられている。 アメリカ探偵作家クラブの選出(1995年)
96位 三つの棺 英国推理作家協会の選出(1990年)
40位 三つの棺
50位 ビロードの悪魔
米国選出はシャーロックホームズの冒険が一位なのに
英国選出では21位 海外のランキングだと1990年代で、そんなに低いんだ
>>496を見ると
いかに日本で愛されているのかが解って、うれしい ガストン‣ルルとかヴァン・ダインとかクイーンとかクロフツとかフィルポッツなんて
英米共に出てこないな ヴァン・ダインとかは、もうほとんど忘却の彼方なのかなぁ。
それを考えると、カーは大健闘してる方かな。 >>502
そのへんは乱歩あたりの影響が強いのかな
自分としてはダブルミーニングの嵐の「三つの棺」はかなり好きな作品
物理トリック苦手なのだが何故かアレはすんなり理解できた
あとここでも滅多に話題に上がらないけど
「一角獣」も楽しくて奇妙にお気に入りだ
カーも楽しんで書いたんだろうなと思わされる われわれカーキチとしては、いつの日か日本のファンにおいて、
クリスティーをこえてほしい クリスティを日本で超えるのは難しいと思う
クリスティはミステリー初心者の主婦や子供でも楽しめる敷居の広さがあるからなぁ
マニアックさが売りの一つでもあるカーとはそういう意味では対極の存在かもしれない クリスティーは本格が下火の英米ですらいまだに広く読まれているもんな >>504
一角獣は、飛行機が墜落して、遭難、森の中の館に避難
で一角獣の影ていう、ホラー要素が高い作品なのに
コメディタッチなんだよね
書く時期がもっと早ければ、おどろおどろしい雰囲気なっていたかも >>509
ギャスケはバンコランのパロディだと思ってた
芝居がかってるし 日本は戦後、松本清張の登場により社会派に移行したが
新本格派の台頭によりクイーン、カー派のミステリーが復活した
アメリカは、ハメットのハードボイルドとマクベインの警察小説に移行した
イギリスは知らん 「一角獣の殺人」はこれぞエンタメ作品!って感じで面白いな
犯人の意外性も抜群だし 一角獣は世間的には低評価
あまりなじみのない道具をトリックに使っているのが原因だと思われる 一角獣の正体がなぁ。
そこも含めてカー大好きではあるけど。 「かくして殺人への」の解説で
カーもハリウッドで苦い目にあったらしいが
フォークナー、ヘミングウェイ、チャンドラーと
当時は作家が映画に関わると、ろくなことにならないね 結局、黄金期のミステリー作家で映画化でも成功を収めたのはクリスティだけなのか? アイラ.レヴィンは黄金期の作家ではない
時代を限定しないなら、映画化が成功した作家なんていくらでもいるだろ? アイラレビンか。「死の接吻」は映像化しにくいよね。
「ローズマリー」はホラーにふれたので映画化でヒットしたけど。
いずれにしても、カーとは対極のような気が。 >>519
「死の接吻」は映画化されてるよ
「ブラジルから来た少年」「ローズマリー〜」「ステップフォードワイフ」
全部原作も読んでるし、映画も観てる >>521
あ、それは失礼しました。叙述のところはどう処理したのだろう。 >>522
まあ、アクロイド殺しやハサミ男だって映画化されているくらいだからな カーの作品は叙述で勝負という作品はないかな。
カーの場合は心理的に容疑者の外にあすとか、序盤少しでてきてほとんど
忘れさせるという類。 >>522
叙述トリックが効いてる少女探偵殺しで
終わらなかったから名作になったわけだし
映画は見てないけど変装でもいけるかな
なくても映像化は問題ない >>522
たしか2回映画化されていた気がするけど
2回とも初っ端から顔を出していたと思うから
叙述トリックがメインではなく、サスペンス重視だったかな 引っ越しの準備のため、100冊以上ブックオフに売却したけど、
カーは一冊も売れなかった。。 作品の出来は知らないが「バトラー弁護に立つ」がKindleで読めるのね
ポケミスあたりでしか読めず、字が小さくて、そして古本価格が高騰している作品が
読めるならKindle考えてみようかな 529 吾輩は名無しである[sage] 2019/06/09(日) 22:28:37.32 ID:Jsl0uv8o
純文学?もう誰も買いませんからw
表紙買いさせる為に ラノベ調表紙を被せろ被せろ!
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bun/1560077900/ >>529
ビロードの悪魔とか分厚い本も電子書籍なら場所取らないしKindle良いよ。
個人的には古本よりはるかに読みやすい。
Kindleで出てるカーの本全部買ったわ。 >>531
Kindleは基本的に絶版にならないからいいよね
紙の本だとカーなんてすぐに読めなくなるもの 創元推理文庫もカーの作品を電子化して欲しいんだよなぁ
創元の電子書籍は表紙も解説も収録した、ていねいな作りをした本が多いのに、
まだ 「ユダの窓」 しか電子化していないのは残念すぎる 火刑法廷は映画化されてるみたいだね
映像嫌いのカーをうまく説得できたのか
他にマーチ大佐のテレビドラマがあるみたい(無許可くさいが) この人の原作で映画化されてらのは、まだらの紐、だけだと書斎さんが言ってたね >>536
火刑法廷の映画は
松田道弘さんの何かの著作で書かれていた気がする
たしか映画の1コマの写真も載ってたような マーチ大佐のドラマ(無許可のはずないだろ)はyoutubeにある 仮性法廷はフランスで映画化、アメリカとイタリアでドラマ化されたそうな
小説に近いのはイタリア版だけらしい >>513
一角獣は中盤で神秘性がなくなって、ガッカリした記憶が
アレを出すのは終盤まで待ってもよかったかも
一角獣のホラー要素とコメディのドタバタスパイ劇が
うまくかみ合わなかったのも、一因かね
カーのごった煮は好きではあるが マーチ大佐は好きだ
それだけに今回の差し替えは残念 >>544
おおお、忘れていました。
岩盤支持層としては、明日早速買いに行こう! >>546
そうなのか
ユダの窓はカーの中でも特に好きな作品だから買い直そうかな まずは図書館利用して試し読みするのがオススメ、最寄りの図書館に無くても同じ管轄内?の図書館に有れば取り寄せ可能になってると思う やっと「白い僧院の殺人」読み終えた。
新訳の中では一番時間がかかった。
やっぱこの作品はリーダビリティはないわ。前半、中盤ひたすら退屈。
しかし、この退屈さがあるからこそ、トリック一発がきくんだなぁ。
シンプルかつ破壊力はいまでも十分通用する。
これ効きすぎるため、犯人ははっきりいってだれでもいいという、特異な作品。 >>549
昔、松田道弘さんが、クリスティに比べて会話の部分が良くなく
再読には苦労したって言っていたけど
新訳でも、そんな感じ? >>550
良くない。登場人物の描き分けもイマイチ。
また、ストーリーに起伏がなく、第二の殺人なんか付け足しでしかない。
カー初心者はこのあたりの作品をよむのはお勧めできない。 この作品ばかりは、旧訳も新訳もかわらない感じ。
でもこの”心理的”トリックはやっぱり出色のでき。
300pかけて作品全体の雰囲気が伏線になっていて、ひっかけるという
壮大なオチに拍手をおくりたい。
繰り返すけど、この作品において犯人あては、全く意味がないと思う。 白い僧院はシンプルなトリックだしオカルト要素も無くてすっきりしたプロットだから
カー初心者に読みやすいんじゃないかと思ってたけど
確かに自分も初めて読んだ時は読むのに時間がかかったな 同じ足跡トリックなら、貴婦人として死すの方が話も面白くて初心者向けだな
というか、カー初心者なら30年代末から40年代前半辺りの作品群の方が
すっきりまとまっていておすすめだと思う 白僧は短編か中編にすれば妖魔の森に匹敵する傑作になったはず 貴婦人はゴチャゴチャし過ぎな印象だな
後、事件が起きるまでが長い 貴婦人は、自分の中ではスッキリしたカー作品に属している
緑のカプセル、妖女の隠れ家、曲がった蝶番など、どれも話の背景や状況が複雑すぎて、
犯人がいったい誰だったかパッと思い出すことができないw >>557
緑のカプセルは俺の中ではすっきり読みやすい印象だけどなあ
曲がった蝶番話が面白くて複雑さはそれほど気にならなかった
総じて1940年前後の作品は読みやすいというイメージがある。 魔女の隠れ家はストーリーが面白いから初心者向けだな 「読みやすい」というキーワードでこれだけ、作品がわかれるのは
さすがにカーだね。各々の好みが別れるのが特徴。 カーの場合、読みやすい作品を書くとクリスティみたいと言われるのがかわいそう 自分的にカーで読みやすいと思った作品は
「死が二人をわかつまで」だな
プロットもトリックもスッキリしててサスペンス要素もあって楽しんで読める >>562
個人的にクリスティっぽいカー作品って「皇帝のかぎ煙草入れ」しか思い浮ばないな
逆にカーっぽいクリスティ作品は「ポアロのクリスマス」だろうか キンドルアンリミで青銅ランプ(長谷川修二訳)読了
探偵や関係者が1枚の写真から何かの秘密に気づくって、
多くのミステリでワクワクする仕掛けなのだけど、
本作でHMが気づいた秘密というのが <メル欄>
カーならなにか仕込んでおいてほしかった
続いて同じくアンリミで帽子蒐集狂(宇野利泰訳)読みます >>562
うまい。卓見だ。クリスティとは同一にされたくない(笑)
>>564
皇帝はクリスティも絶賛したというから、いかにもそれっぽい。
「ポアロのクリスマス」なるほど、あのトリックの馬鹿馬鹿しさと
因縁話は確かに・ カーの作品に共通した欠点は
人物の書き分けが上手く行っていない事
だからゴチャゴチャした印象を受けるし
犯人当ての興味も薄れる 典型的な「人間が書けてない」ってやつか
探偵役のキャラは立ってるんだがな 俺はクリスティも好きなんだけど、カー派はあまり相いれないのかな。
生ぬるいといえばそうなんだけど、ときどきヒヤッとする作品もあり
そこがクリスティは好き(三幕の悲劇とか)ただファンが駄作には厳しいよな。
その点我らがカー派は。。。 カーはバリエーションは少ないなりに人間が描けるんだけど、痴情のもつれの
清算や銀行強盗の仲間割れが密室殺人につながるという話の飛躍ぶりを人物が
支えきれないんだよ >>569
俺もクリスティ好きだよ
クリスティっておっかない書き手だと思うし尊敬してる
カーはクリスティとは違う方向性で面白い
曲がった蝶番なんてクリスティが書いたらけちょんけちょんに貶されると思うけど、カーが書くとちょっと面白いんだよね… カーの作品は、プロット、トリックだけ決めておいて
あとは行き当たりばったりに書いてる感が強い
文章も下手糞(原書は読んだこと無いけど)
全体的にクリスティの方が洗練されてる クリスティも実は行き当たりばったりに書いてる時があるみたいだぞ
犯人さえ決めずに書く場合もあるみたいだし 作家としての腕前はクリティだな
アイデアと面白さはカーの方が断然上だけど
クリスティに比較すると中二病(誉め言葉)にみえる >>565
(書斎さん推奨だけど入手難とされてた宇野訳)帽子蒐集狂読了。読みやすかった。
同様(書斎さん推奨・入手難とされてた)の平井訳の黒死荘もKindle Unlimitedに
入ってるんで読んでみます。
1933年発表の本作(マッドハッター)って1932年のYの悲劇を意識してますよね?
ローマ帽子とYの悲劇。
カーはクイーンの2人2役を見抜いていたってことだったりして?? ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています