ヒント

復旧が難しい理由はそれだけではない。

全体の3分の1が被災したことによる車両不足も深刻だ。
修理できたとしても、安全性の確認には慎重な点検が必要で、再び営業走行できるまでには相当な時間がかかるとみられる。
新造するにしても新幹線車両は「注文製造」のため、1年以上はかかるという。

東北・上越新幹線から代わりの車両を手配するのも難しい事情がある。

新幹線は沿線の電力会社の周波数をもとに、東海道、山陽、九州は60ヘルツ、東北、上越は50ヘルツを採用している。
ところが、北陸は東京電力(50ヘルツ)、中部電力(60ヘルツ)、東北電力(50ヘルツ)、北陸電力(60ヘルツ)と目まぐるしく沿線の周波数が切り替わるため、専用の切り替え対応システムを搭載した車両しか走れない。

さらに、かつて在来線の難所として知られた群馬・長野県境の碓氷峠越えにあたる安中榛名―軽井沢の区間は、全国の新幹線でも有数の急勾配な箇所だ。
このため、E7系やW7系はモーター出力やブレーキ性能を高めた専用設計となっており、他の車両で置き換えられないという。

(一部抜粋)

https://www.asahi.com/sp/articles/ASMBH42WPMBHUTIL016.html