道内の「開かずの踏切」 対策検討中は残り3カ所 20年度が最終年 地方踏切道改良計画提出へ
北海道建設新聞 2020/07/13 10:00
https://e-kensin.net/news/129693.html

国土交通省は、全国で事故が多発したり、遮断時間が長かったりする「開かずの踏切」を改良すべき踏切道に指定し、改良対策を進めている。
道内は14カ所が指定されており、計画予定・工事完了が11カ所ある。
残り3カ所は岩見沢市などに設置された踏切で、道とJR北海道が対策を検討している。
しかし、改正踏切道改良促進法の最終年である2020年度までに対策の完了が難しいことから、国に地方踏切道改良計画を提出する考え。
歩行者の安全な通行確保や交通渋滞を緩和するため、早急な対策が求められる。

16年4月1日に施行された改正踏切道改良促進法に基づいたもの。
道路を遮断する時間が1時間当たり延べ40分以上になっている踏切や、5年間で2件以上事故が発生している踏切などが対象。
全国で1180カ所指定された。
指定された踏切は、鉄道会社や自治体が高架化や歩道橋の設置、カラー舗装化などハード・ソフト対策を取る必要がある。
20年度までに対策が終わらない場合は、国土交通大臣に地方踏切道改良計画を提出するように義務付けている。

道内は16年度から20年度までに14カ所を指定。
総合局・振興局別では、石狩が5カ所、上川、胆振、オホーツク、渡島が各2カ所、空知1カ所という内訳だ。

道内で初めて指定された旭川市のJR石北本線と道道愛別当麻旭川線が交差する踏切は、片側1車線で交通量が多く、渋滞を引き起こしやすい構造になっている。
旭川建管はこ線橋を整備する計画で、踏切は除却する。

20年度は札幌市のJR札沼線と交差する市道雁来篠路連絡線、学田線、丸〆線に設置されている踏切3カ所が指定された。
3カ所とも市が進める篠路駅周辺地区整備事業の一環となる鉄道高架化により除却する計画。
また、17年に指定を受けたJR函館線と市道東9丁目南線に交差する踏切は、苗穂駅周辺地区整備事業に伴い、除却する予定だ。