岩手県では、 平成6年12月に盛岡・一ノ関間の列車が新型電車(701系)になった。首都圏で大量使用されている209系と類似の3扉ロングシート車である。それ以前は4人掛けボックスのある50系客車で3〜7両編成の運用であったものが、新型電車では2〜4両編成になった。立席中心のロングシート車で車両数がほぼ半減されたことにより、座席数は大幅に減少しラッシュ時には首都圏同等の混雑が発生した。それは、積み残しを生じたり、あまりの混みように具合を悪くする人が出るほどのものである。

 新聞報道(平成6年12月9日岩手日報)によれば、「盛岡・一ノ関間の新型列車導入は上下合わせて68本。上りは以前より28車両減、座席数も単純計算では5千席少ない4700席余り。下りは32車両減、座席数は5700席減の4280席余り」とあり、要するに片道で通算5千席以上の座席が削減されたことになる。

導入後の平成7年2月中旬に国労盛岡支部が行った利用者アンケート調査(3千枚を配布して753名が郵送により回答)によれば、この電車に関して「賛成」5%、「反対」87%、「どちらでも」8%という結果で利用者の不満の大きさが分かる(平成7年3月16日岩手日報)。

http://red.zero.jp/simi/riyosha/tohoku/701kotuken.html