たいした取引のない中小零細企業の場合、複雑で細かい法人税の知識なんてなくても
意外と自分で確定申告書くらいは作れてしまいます。

実際、税理士事務所に依頼しても、日々の会計や決算、申告書の作成をやってるのは
基本的には資格のない素人さんたちです。

複雑な取引や申告調整が必要な企業の申告書ならば、勤務税理士さんであったり、
税理士試験の科目合格者であったり、無資格でもベテランの所員さんが作成しますが
たいした取引がない中小零細法人に関しては簿記2級程度のアルバイトさんが
入所1,2ヶ月で作ってることも少なくありません。

裏を返せば、その程度の知識があれば、後はマニュアル本をみたり、前年の真似
をすれば、素人であっても作れてしまうということの証明でもあります。

私自身、学生時代日商簿記3級の知識でアルバイトで税理士事務所に勤務しましたが
1ヶ月程度で小さい法人の申告書の作成をやらされました。
時給900円のアルバイトが1日、2日で作ってしまうのです。
クライアントから24万で受けた仕事を、ほとんど経験のないアルバイトが
たかだか2万円程度の給料で作ってしまってるのが実情です。

これに日々の会計や付随業務などを考えたら中小法人でも税理士に年間70〜100万程度は支払っています。
そのうち実際にその業務を担当した職員にその労働の対価として渡るのは10〜15%でしょうか。
素人が10万程度でやる仕事ですが、税理士を仲介するだけで、その価格が何倍にもなるのです。

とはいっても税理士は仲介するだけではありません、税金の相談には載ってくれますし、経営のアドバイスもしてくれます。
そこに数十万以上の節税効果や経営面でのプラスになるものがあればそれだけの報酬を支払う価値はあります。

しかし、記帳代行のみ、申告書の作成という「処理」しかしてくれない税理士に依頼してたり、
誰がやっても同じような結果にしかならない程度の取引しかない中小零細企業(けっこう多いです)の場合、
少し勉強して自分で申告書の作成までやってみるのが意外と一番経営にプラスだったりします。

と長くなりましたが自社で申告書作ってる会社の社長さんもしくは経理担当者さんと情報交換できればいいなと思います。