>>441
日本の築城術においては、小火器攻撃に対する防御の方が、大砲の砲撃に対する防御よりも重要であった。
これは日本の軍隊が、大砲があれば決定的な効果を上げただろう場面でも、長期にわたる攻城戦を実施するための
兵站的資源を欠いていたこと、それに対応して国民経済も、ヨーロッパのそれにいくらかでも近い規模で
大砲製造産業を起こすための技術的基盤を発達させられなかったことによる。
白兵戦を強調するサムライの理想も大砲の発達へ努力を傾けることの障害となったかもしれず、
おそらく燃料の不足も重要だったであろう。