斎藤聖二『北清事変と日本軍』芙蓉書房出版
北清事変(義和団事件)における、日本の行動を出兵から撤退まで、現地部隊から政府レベルの行動を追い続けた一冊でした。
戦闘や兵士の生活などの描写よりは連合軍内の協調を重視しつつ、自らの利益もしっかり確保しようと奔走するしたたかな日本の政軍指導者たちの姿が印象に残りました。
ただ、註が詳細だったり付表はかなり充実してるのはいいですが、引用史料はそっくりそのまま(濁点・句読点を付けない当時の書式、現代語訳なし)で、
とっつきにくい感じはして正直完全に理解できたかと言われると出来ていない…。
背伸びして消化不良になったのは我ながらよくないと思うので、入門書か中国側などの視点から描いた本があれば教えてください。