南雲忠一中将を再評価するスレ(不) [無断転載禁止]©2ch.net
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南雲長官はもっと評価されるべき(33代目)
前スレ
[32代]南雲忠一中将を再評価するスレ(介)
http://echo.2ch.net/test/read.cgi/army/1495631782/
(>>29〜MainBody考察の章、>>619〜 機動部隊進撃航路考察の章)
過去スレとテンプレはまとめwikiを参照されたし
admiralnagumo@ウィキ
http://www10.atwiki.jp/admiralnagumo
戦史検証が中心になるので、雑談は支隊スレへどうぞ
【飛越し着艦】本日の南雲部隊司令部 1AF【離着艦】
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/army/1384660511/ >>357の続き
航空戦の常識から検証してみると、
米海軍の”あまりにも正確すぎる”暗号解読情報は
不自然な点が多い。
例えば、レイトン少佐の敵発見予想ですが、
>日本艦隊は当日の0700頃(日本時間0400頃)に、
>ミッドウェー島の北西325度・約175浬で発見される”(>>338)
これを聞いて、「なんか、おかしいぞ?」と
思わなかったでしょうか。 >>371の続き
当日(日本時間6月5日)の朝に、日本空母部隊を
ミッドウェー島の175浬沖で発見できるのであれば、
その”前日”に、もっと遠方で見つけられるのではないか。
なにしろ、島から700浬の哨戒を毎日実施しているのだから。 >>372の続き
500浬もの距離を航行する間、
>高速戦艦2〜4隻、空母4〜5隻、重巡8〜9隻、駆逐艦16〜24隻、
(OP29−42にある、日本艦隊の兵力予測)
これだけの大艦隊が航空哨戒の目から逃れて、
接近できるとでも言うのでしょうか。 >>373の続き
仮に、島から300浬以遠で敵を発見できれば、
空母艦上機の航続圏外なので、B−17を使って、
アウトレンジ攻撃を仕掛けられる。
理想的な状態で、戦いを進めることが出来るのです。
それなのに、ミッドウェーに関する戦史検証を見ると、
前日にPBYが、南雲機動部隊を発見できなかった件に関して、
ほとんど言及されていないことに、違和感を覚えてなりません。 >>371
前日に発見したらこちらの大型爆撃機で先制攻撃できるけど
日本艦隊が航路変更などのイレギュラー防止のためかな?
それとも空母機や基地の単発機で波状攻撃するため意図的に誘い込んだ? 島から700浬の哨戒といっても周辺と違って、遠くなるだけ当然範囲は広くなるわけでザルになる。
ミッドウェー島を中心とした円の半径300浬も離れれば隙間がかなりできるはず。おまけに、
南雲機動部隊は空母を集中運用しているから哨戒網にも引っかかりにくいし、電波もほとんど発しない。
それに暗号解読で攻撃方向はわかっても、そこまでの航路を把握していたのかどうか。
ミッドウェー島の175浬沖まで来れば、作戦内容を事前に知り、おおよその攻撃方向をつかんでいれば、
発見するのは容易になる。接近されるほど攻撃周辺に現れるわけだから。 >>375 まぁ、それは消極的理由ではありますが・・・
できるだけ遠距離で発見した方が、使える手段は多くなりますからね。 >>376 そうですね。PBYの索敵開度は8度なので、
300浬先で、隣線との間隔は42浬。
400浬先で、56浬
500浬先で、70浬
600浬先で、84浬
700浬先で、98浬
300浬を超えると、復路まで入れないとカバーできない海面が
生じることになります。
>攻撃方向はわかっても、そこまでの航路を把握していたのか
航路は分からなくても、哨戒圏内に入るのは間違いないですよね。
PBYの哨戒計画を見ても、ことさら北西方向を重視しているわけではなく、
島の西半分を等間隔で飛行しているようです。 >>374の続き
ご指摘の通りで、航空索敵は、圏内の敵艦隊を必ず発見できると
保証するものではありません。
また遠距離になるほど、網の目は大きくなり、
見落とす恐れも大きくなるでしょう。 >>379の続き
実際の戦闘においても、リード機が”Main Body”を報じた時、
ミッドウェー基地のB−17隊は、即時出撃ではなく待機していた。
その理由は、PBYの報告が曖昧な内容で、
目標の編成が明確でなかったため。
「主力部隊」とは言っても、戦艦なのか空母なのか、
詳細が分からなかった。→>>356 >>380の続き
そこで指揮官のスウイニー中佐は、出撃を見合わせ、
北西方向のPBYから索敵報告が入るのを待っていた。
ところが午後になっても、敵情が入らなかったため、
4日0930時(現地時間5日1230時)になって、
ようやく発進を決断した。 >>381の続き
その根拠は、PBYが復路に入った後で
新たに敵艦隊を発見する可能性は低い。
今から出ても、日没までに基地に戻ってきて、
明日出現するであろう、日本空母部隊に対する攻撃準備を
整える余裕はる、との判断から。
実に合理的な判断ですね。 >>382の続き
ミッドウェー島の基地航空隊にしてみれば、
この”Main Body”が、文字どおり戦艦や空母を含む
主力部隊だったならば、もちろん攻撃するし、
そうではなくて、補給部隊か何かだったとしても、
攻撃することは無駄にはならないし、
その後に基地に帰投して整備すれば、
翌朝の出撃には間に合うとの計算から。 >>383の続き
更に、>>376でも指摘をいただきましたが、
PBYの哨戒計画では、復路に敵を発見するという
可能性も残されている。
仮にB−17隊が発進して、西方に向かった後に、
敵発見電が入ったとしても、その旨を転電すれば、
途中で目標を変更して、そちらに向かえば良い。
”空の要塞”には、それを可能とする長大な航続力が
あるのです。 >>384の続き
実際に、翌日(日本時間6月5日)の戦闘では、
スウイニー隊は、夜明け前の0105時に発進し、
西方の日本輸送船団攻撃に向かったが、
350浬ほど飛行した後の0300頃、基地より
日本空母部隊を発見したことが伝えられ、
急遽目標を変更し、ミッドウェー島の北西方向へ変針。
0530頃になって、南雲機動部隊を発見、爆撃し、
全機無事に帰投している。 >>385の続き
一方のフレッチャー少将率いる米空母部隊はと言うと、
そう単純な話ではなくなる。
基地航空隊のように、”Main Body”が主力部隊であっても、
そうでなくても、どちらでも良いというわけにはいかない。
彼らは、日本空母部隊に対する奇襲を成功させるため、
「所在の秘匿」を絶対に厳守しなければならないのです。 >>386の続き
特に、基地航空隊との大きな違いは、その作戦行動半径で
B−17が700浬の遠距離でも往復できるのに対し、
空母艦載機は、せいぜい200浬と行ったところです。
すなわち、>>383-のとおり、現在の位置(島の北東)から
島の西方700浬にいる目標に向かって、攻撃隊を出す
ことはできない。 >>387の続き
たとえフレッチャー少将が、この”Main Body”を
敵の主力部隊だと判断し、攻撃を決意したとしても、
即時発進というわけにはいかなくて、まず艦隊を
島の西方へ移動しなければならない。
最短距離で、南西方向に針路を採ったとしても、
大きな問題が生じます。 >>388の続き
しかもその航路は、当初の見込みである
日本空母部隊の進路(島の北西から接近)の
目の前を横切る形となり、
もし、その判断が誤っていた場合、翌朝(日本時間5日)は、
敵空母部隊と島との間に挟まれた状態で、
戦闘が開始されるという、極めて不利な状況を
生み出してしまうことになるのです。 >>389の続き
逆に史実と同じように、フレッチャー少将が
リード機が発見した”Main Body”は、日本軍の主力部隊ではない
と判断したが、実は空母部隊だった場合、どうなるのか。
米空母部隊の邀撃態勢は、完全に空振りに終わってしまう。 >>390の続き
翌朝(日本時間5日)、日本空母部隊がミッドウェー島の”南西”
200浬に発見されたとしても、島の北東に居る米艦隊は
全くなす術を持たない。
そこから大急ぎで移動を開始したとしても、午後に攻撃隊を
出せるかどうか、といったところでしょう。 >>391の続き
その間に、南雲機動部隊は2回から3回の攻撃隊を出して、
島を完全に制圧し、日米の空母決戦は翌々日(日本時間6日)へ
持ち越しとなります。
おそらく、ミッドウェー基地のPBYやB−17は使えないだろうから、
米空母は、これまた不利な状況で単独による索敵から始めないと
いけないことになる。 >>392の続き
結局、フレッチャー少将としては、
「日本空母部隊は翌朝、ミッドウェー島北西に出現する」という
暗号情報を”信じて”、現海域に待機する
という選択肢しか無いのです。 >>393の続き
そこには、深い逡巡があったはずで、
>「両部隊(TF16とTF17)の指揮を執るフレッチャー司令官は
>リード少尉機からの報告を見て、日本艦隊の位置から
>これが空母部隊である可能性は無いと判断し、
>長官が危ぶんだような軽率な行動には出なかった」(>>354)
このように明解に決断されたはずは無い・・・とは思いますが、
真相は分かりません。 >>394の続き
洋の東西を問わず、サイレント・ネイビーを好む提督たちは
容易に自らの心情を表に出すことはありませんので。
むしろ、聞いてもないのにベラベラとしゃべるような
海軍軍人は・・・(お察しください) >>395の続き
まぁ、原少将のように、
「米軍は強いですぞ」とか、
「海軍やめようかと思った」とか、
ありのままを告白してくれる指揮官なんて居ないんじゃないかな。
実に好感が持てますよねぇ >>396
それありのままなのか?
原とか小澤とか見るとサイレントネイビーというより外部の責めから逃げて身内に語る形で言い訳してるようにしか見えない >>395
いったい誰総隊長のことなんだろう・・・ >>397 原少将は、サイレントじゃない方の代表として挙げました。
小澤長官は・・・どうなんだろう?
>>398 失礼な! 誰も嘘つき伝道師のことなんて言ってませぬぞ! >>396の続き
というわけで? 少しでもフレッチャー少将の心情に
迫るために、現在彼の伝記を読んでいるところです。
Black Shoe Carrier Admiral
https://www.amazon.co.jp/Black-Shoe-Carrier-Admiral-Lundstrom/dp/1591144191/ref=sr_1_1?s=english-books&ie=UTF8&qid=1505737522&sr=1-1&keywords=black+shoe+carrier >>400の続き
ずっと昔の過去スレ、(波)スレの>>506
で紹介して頂いて以降、邦訳版が出るのを待っていたのですが、
一向に出版される様子が無いので、仕方なく購入して、
辞書を片手に読み進めています。 >>401の続き
No one else played a more important role in the crucial
1942 carrier battles that helped turn the tide of war
in the Pacific.
「太平洋の海戦の情勢を一変させた、1942年の決定的な
空母戦闘において、フレッチャーほど重要な役割を演じた
提督は他に居ない」(p5) >>402の続き
余談ながら、米海軍の中で一番好きなのがフレッチャーで、
もし本職がアメリカ人だったら、
「フレッチャー少将を再評価するスレ」を立てたでしょう。
過疎スレ間違いなしだがww
緒戦における手探り状態の空母戦を戦い抜いた指揮官として
南雲長官との共通点も多いし、 >>403の続き
何より、日本海軍が最も勢いのあった時期、その急先鋒たる
南雲機動部隊に正面から挑んだその気概は、敵ながら天晴
”ナグモを最も知る男”と言っても過言ではない。
南雲長官が戦後も存命ならば、きっと良い呑み友達に
なれたのではないかと。
ミッドウェー海戦の章まで、あと200ページほどあるけど・・・ フレッチャー提督の評価が低い(不人気な)のは、ガダルカナル緒戦での消極性がデカいだろ。
まぁ後出しで(現代から見て)、圧倒的に優位な状況にありながらみすみす戦果を逃したように見えるから、損害を省みずガダルカナル戦を勝利に導いたハルゼーとは対照的に見えるからねぇ。 それ以前、ミッドウェー海戦までは同意する。楽しみです。
珊瑚海海戦の緒戦の頃は無鉄砲とも取れるほど積極果敢だったのに、なけなしの空母を沈められて、ナグモタスクフォースの恐ろしさを知るようになる。 >>405
ガダルでは日本海軍の空母は翔鶴、瑞鶴以外は軽空母しかいないのに恐ろしく弱気だな。
米海軍は4隻いるのに。
潜水艦がワスプ撃沈、サラトガ戦線離脱させてくれなかってら南雲長官は返り討ちだった? 数の問題より練度の問題もあるんじゃない
米側は日本の航空隊の練度を本当に恐れてたし >>406 それは、まさに「ナグモを最も知る男」だからですよ。
日本軍と戦う度に、空母を沈められてるんだから、そりゃ慎重になりますって。
マリアナのスプルーアンスと同じで、空母を上陸部隊に貼りつけるのは、
空母戦術から言って、賢い使い方ではありません。
>>407 ツラギ奇襲なんか、大胆不敵ですよねぇ
>>408 たった一隻残った飛龍に、ヨークタウンは沈められましたからね。
>>409 そうそう、過去スレでもやりましたが、マリアナまでの米空母は
一度も日本空母攻撃隊を阻止できなかったのです。 >>404の続き
さて、>>372でも指摘しましたが、攻撃前日の6月4日(日本時間)
すでに南雲機動部隊は、ミッドウェー島の哨戒圏内に入っていた。
PBYに発見された輸送船団よりも、早く突入していながら、
なぜ見つからなかったのでしょうか。 >>411の続き
それは天候の影響が大きい。
プランゲ博士の『ミッドウェーの奇跡』などにも記されていますが、
日本空母部隊の進撃航路、すなわち島の北西方面は
不連続線に覆われており、
一説によると、PBYが南雲部隊の視認圏内を飛行していたが、
厚い雲にさえぎられて、お互いを視認できなかったとか。 >>412の続き
もしこの話が本当なら、PBYは”雲上飛行”していたことに
なりますが、それを批判する声は聞こえて来ないですね。
「(暗号情報によれば)どうせ見つかるのは明日だから、
今日は適当に切り上げよう」
とでも思っていたのなら、とんだ”勝利病”ですよねぇ
慢心、ダメ、絶対! >>413の続き
最後に、ミッドウェー島空襲前日(日本時間6月4日)の
情勢判断について、
>(ニ)敵ハ我ガ企図ヲ察知セズ、少ナクトモ5日早朝迄ハ、
>発見セラレ居ラザルモノト認ム
>(ホ)敵空母ヲ基幹トスル有力部隊、附近海面ニ
>大挙行動中ト推定セズ
日本側のそれは、しばしば「慢心」「油断」と叩かれますが、 >>414の続き
「フレッチャー提督は、日本空母群は、北西方からミッドウェーに
近接するものと確信した。日本の艦上機が同島に攻撃を開始したら、
ただちに敵の左翼側にある自隊の位置から、これに攻撃をかけよう
と思った」 (『空母ヨークタウン』パット・フランク/著)p168
アメリカ側も似たようなものだと思いませんか? >>415の続き
どちらも、事前情報(日本側は通信諜報や、潜水艦の哨戒配置、
アメリカ側は暗号解読)に基づいて、”確信”を持っているが、
実際には双方とも、航空索敵により直接確認したわけではなく、
現実には、「敵空母の所在は不明」という点で共通している。 >>416の続き
歴史上の事実として、日本側の情勢判断は誤りで、
アメリカ側の情勢判断が正しかったという”結果”を
我々は知っているので、
日本側は非難されるのに対し、
アメリカ側では、さしたる問題とも思われていないですが、
それは果たして、公正な戦史検証と言えるのか。
「再評価」する価値があるのではないかと。 つまり情勢判断を誤ったアホ南雲はやっぱり無能だった、てことだな んや、国力の差を解らしめたぐらいの功績は南雲さんにはある。
南雲さんのほかのだれでも大戦に勝てたと思うのはあほです。 >>418 その通り。指揮官の仕事は適切な情勢判断ですから、
それを誤れば、非難されるのは当然のことですね。
>>419 そうですね。たいていは「適切に情勢判断」して
引き揚げた真珠湾でも叩かれる南雲長官の悲哀・・・ >>417の続き
明けて6月5日(日本時間)、いよいよ決戦の朝を迎えました。
アメリカ側が、暗号解読情報をかたく信じていたのならば、
まもなく、ミッドウェー島の北西方面で、日本空母部隊が
発見されるはず。 >>421の続き
その索敵の要となるPBYの飛行計画ですが、
島の北西を担当するのが、アディ大尉機で、
進出距離700浬、往路322.5度、復路307.5度
日本空母部隊が出現するであろうと予想される方位315度を
ちょうど中心線上に挟むような扇形となっている。 >>422の続き
これまでの経緯のとおり、そこまで暗号解読を信じているのなら、
いっそのこと、全機北西方向に飛ばせば良いのに・・・
とは言い過ぎですが、一律の索敵開度にはせずに、
北西方面は重点的に、密度を濃くするとか、複数機出すとか、
工夫が必要なのではないかと考えます。
詳細は不明ですが、この日は、アディ大尉機の同一線上を
15分遅れて、チェイス大尉機が飛行するという
「二段索敵」になっていたようです。 >>423の続き
一方の米空母は、ミッドウェー島の北北東で静かに待機。
ヨークタウンよりSBDが10機索敵に出ていますが、
進出距離が100浬で、北半円ということからも、
PBYの索敵圏外を補う性格のものであることが分かります。
フレッチャー少将としては、あくまでもPBYの報告を待って、
側背から、日本空母部隊に対し奇襲を敢行する意図です。 [ミッドウェー海戦](日本時間6月5日0130頃)
│
▽米空母部隊
┌┘
↓
┃
▼南雲機動部隊
┗┓(友永隊発進)
↓
■ミッドウェー島
┏→
▲
┛日本輸送船団 >>425の続き
ミッドウェー基地では、友永隊が発進したのとほぼ同じ頃、
0130時に、PBYが発進。
その後に、16機のB−17が離陸して、ミッドウェー島西方に向かった。
この時点では、未だ日本空母を発見していないので、
昨日爆撃した輸送船団の方を、再度攻撃しようとする計画だった。 >>426の続き
そして、日本軍空母攻撃に向かう機体は、滑走路上に待機したまま、
索敵報告が入るのを待っている。
日本時間0230頃、アディ大尉機長のPBYは
前方に2隻の空母を発見、
直ちに「敵空母発見」と打電した。 >>427の続き
待望の日本空母情報が入った。
しかし、これだけでは、その位置も兵力も明らかでない。
続報が待たれます。
日本側の戦闘詳報にも、
0232時に、軽巡長良が煙幕を展張し、
0242時には、「166度・40粁ニ、敵大艇1機ヲ認ム」とあるので、
ほぼ同時刻に、双方が視認したことになりますね。 >>428の続き
続いて、0245時、PBYから報告電
3V55 reported in PLAIN ENGLISH,
"Many planes heading Midway, bearing 320, distance 150."
「3V55機(チェイス大尉機)より平文で入電、
”敵機多数、ミッドウェー島に向かいつつあり、
方位320度、距離150浬”」 >>429の続き
こちらは、アディ大尉機ではなく、同一索敵線上を15分遅れで
飛行していたと言われる、チェイス大尉の方から。
PLAIN ENGLISHとあるとおり、
暗号化された電文ではなく、平文でそのまま打電しています。 [ミッドウェー海戦](日本時間6月5日0230頃)
│
▽米空母部隊
┌┘
↓
┃
▼南雲機動部隊
┗┓(友永隊発進)
↓
↑
△PBY(アディ大尉機)
↑
PBY△ ▼友永攻撃隊
(チェイス大尉機) ↓
■ミッドウェー島
┏→ ←△B−17
▲ (スウイニー中佐隊)
┛日本輸送船団 >>431の続き
これは直接、日本空母を発見したものではないが、
こんなところに、単発機の大集団が飛行しているということは、
間違いなく、附近に敵空母が所在し、
先のアディ大尉機の敵空母発見電(>>427)を
裏付けるものとなります。 >>432の続き
更に、発見位置も明らかに示しているので、
未だ敵艦位を報告して来ないアディ機の敵情を
補完する意味もありますし、
また、ミッドウェー島への警報も兼ねることになる。
Well done!ですね。 >>433の続き
実際、ミッドウェー島のレーダーが日本軍機の大編隊を
捕捉したのは、PBYの報告が入ってから8分後の0253時、
彼我の距離は100浬を切ってからだった。
それでも、各機ばらばらの発進、編隊を組む余裕もなく、
分散進撃となってしまいましたが、
チェイス機の打電がなければ、もっと混乱していたかもしれない。 >>434の続き
この時点で、フレッチャー少将が報告電を受信していたかは
よく分かりません。
仮に受信していたとしても、位置が不明確なので、攻撃隊発進
などの行動に移ることはできませんね。 >>435の続き
そして、アディ機から待望の続報が入った。
まず0240時、先に発見した敵空母について、
「ミッドウェーからの距離180浬、方位320度」と報じ、 >>436の続き
続いて、0252時には、
4V58 reports 2 carriers and main body ships,
carriers in front, course 135 speed 25.
「4V58機(アディ大尉機)の報告、
空母2隻と、その他の艦船見ゆ、空母前方
針路135度、速力25ノット」 >>437の続き
まず日本空母部隊の位置について、
チェイス機による、日本軍攻撃隊の位置が
>方位320度、距離150浬(>>429)
当然、その母艦は、同じ方向で、より奥に所在すると予想される。 >>438の続き
事実、アディ機の続報は、
>「ミッドウェーからの距離180浬、方位320度」(>>436)
だったから、同じ方向で30浬遠方に居た。
これだけでも、アディ機の敵空母艦位は、
ほぼ正確と予測がつきます。 わずか12分で催促しなくてもほしい情報送ってくる有能な索敵報告ですなー >>440 まったくですなー
空母戦を大きく左右するのは、一にも二にも、正確な索敵! >>439の続き
このアディ機の報告艦位について、モリソン博士などは、
「この電報で示された地点は不正確で、約40浬の誤差があり、
しかも4隻の航空母艦中の2隻だけしか視認していなかった」
(『モリソン戦史』第3巻)p236
と批評していますが、 >>442の続き
南雲機動部隊が、友永隊を発進させたのが0130時で、
「各空母は、0130前後、上空警戒機、ミッドウェー攻撃隊を
発艦させた。
発艦位置はミッドウェーの315度・約210浬である。
部隊は0142時、針路を135度とし、続いて速力を24節に
上げた」 (『戦史叢書(43)ミッドウェー海戦』)p294 >>443の続き
アディ機が発見するのは、その約1時間後ですから、
210−24=186浬まで、島に接近していた計算になる。
となると、その艦位報告は、
>「ミッドウェーからの距離180浬、方位320度」(>>436)
ほぼ正確だったと断定して良いでしょう。 >>444の続き
ここは、ニミッツ長官がレイトン中佐を讃えたように、
>「君の推測は、方位で5度、距離で5浬、時間で5分
>違っていただけだったな」(>>339)
アディ大尉の正確な任務遂行を評価すべきところ。 >>445の続き
どうも、モリソン博士の方は、
この後に起きる、米空母攻撃隊の”大迷子騒動”の原因を、
PBYの誤報に求めたいようですがね。
それはさておき、航空索敵に完璧を期待することは、
なかなか難しい。 >>446の続き
以前、「索敵考察の章」でも記しましたが、
>索敵機の報告事項は以下の4点。
>(1)敵艦位
>(2)敵兵力
>(3)敵針
>(4)敵速
>
>ひとくちに「誤報」と言っても、(1)〜(4)のどの項目を誤るかによって
>影響は異なる。
(保)スレの>>453 >>447の続き
アディ機の場合、(1)の敵艦位は満点の出来だったので、
焦点は、次の(2)敵兵力となります。
とはいえ普通なら、こちらも合格点を与えられるはずだった。
なぜなら空母戦において、最重要となるのは、敵空母の所在であり、
まず、敵空母が居るか居ないかが、最優先項目となる。 >>448の続き
その点、アディ大尉は、
>空母2隻と、その他の艦船見ゆ(>>437)
ちゃんと、空母が含まれることを明示している。
これが日本側の索敵なら、GJ!と拍手を送るところでしょう。 最近ブームのアズールレーンで運命の6分間ってステージあった
このスレみてればそんなものはなかったってわかってるけど世間には浸透しないね
プレーヤーはともかく軍事ゲー作る側ぐらいは調べてほしいところだけど
説が複数あるとどうしても劇的なストーリー選びがち >>450 最近は色んな海戦ゲームが出てますね。>アズレン
まぁ、ゲームなんで史実に忠実である必要はないかと。
>運命の6分間ってステージあった
5分じゃなくて、6分なのね・・・
史実はおいといて、本職はこの「運命の五分間」という
フレーズが好きなんですよね。
「母艦は風に立ち始めた。
あと五分で攻撃隊全機の発進は終わる。
ああ運命のこの五分!」(『ミッドウェー』淵田・奥宮/共著)
文学作品として見れば、素晴らしい脚本ですよね!
ドラマの次回予告に使えば、期待はうなぎ登りです。わくわく >>449の続き
例えば、他の空母戦、
真珠湾や印度洋、珊瑚海、ソロモン、マリアナなどで、
考えてみてほしいのですが、
索敵機が、第一報で「敵空母2隻発見」、
しかも、その艦位が正確だったとなれば、
合格点を与えても、良いんじゃないですか。 >>452の続き
ところが、ミッドウェーの場合、それが逆に
批判の対象になってしまうのですよ。
モリソン戦史(>>442)を筆頭に、
「フレッチャー提督は、日本空母は4ないし5隻と
判断していたが、今まで報告されたのは、その
2隻だけだったので、他の空母の所在が判明するまで、
ヨークタウン機の使用をためらった」
(『ニミッツの太平洋海戦史』)p80 >>453の続き
「情報によれば、日本はミッドウェー戦に、少なくとも
空母4隻を注入するだろうと推定されるのに、ミッドウェーからの
敵発見の電報は、空母2隻しか報じていなかったからであった。
先の珊瑚海海戦では、日本の祥鳳に全力攻撃をかけた隙に
翔鶴と瑞鶴から攻撃された苦い経験を持つ彼(フレッチャー)は、
二度とその手はくわぬ、と固く心に決めていたのであった」
(『ミッドウェーの奇跡』下巻)p40 >>454の続き
他の資料も、だいたい似たようなもの。
本職は、この部分を読んで、いつも思うのですが、
日本空母発見の殊勲を与えられるべきはずのアディ大尉が
まるで混乱の元凶であるかのような不当な扱いに、
気の毒に思えてなりません。 索敵なんてものが当てにならないからだろ
じっさいアホ南雲は間違った索敵情報鵜呑みにしてコケているんだし >>456
語るに落ちましたな。>索敵なんてものが当てにならないからだろ
索敵がアテにならないのなら、事前情報と作戦計画に沿って「現状で」の最善手を採るべきですな。
敵空母の兆候がなく、近海に敵影もない状態であれば、兵装転換してMI再攻撃を決断した南雲の判断は至って至当となりますな。
ツンデレ掩護乙です。 >>454
>先の珊瑚海海戦では、日本の祥鳳に全力攻撃をかけた隙に
>翔鶴と瑞鶴から攻撃された苦い経験を持つ彼(フレッチャー)は、
>二度とその手はくわぬ、と固く心に決めていたのであった」
> (『ミッドウェーの奇跡』下巻)p40
日付が違うwwですよね
つか、ネオショーの事かー!!
まあ確かに燃料不足にはなったが… >>456 そう、特に航法索敵は不確実な情報でありますが、
最新の敵情という”強み”がありますね。
>>457 ふふふっ、議論を深めるほどに、南雲長官の再評価が進みますな。
>>458 いえいえ、祥鳳を沈めた同じ日(珊瑚海一日目)に、
五航戦が薄暮攻撃を仕掛けているので、間違ってはいませんよ。
正確には「隙に」ではありませんが、論点はそこではありませんので。 事前情報の質がそもそも違うのに同列に語るべくもないような
米側の事前情報はそれこそエラーのまじりやすい索敵よりははるかに確度のあるレベルで確立されていた
日本側はただの予想であって裏づけなんて何もないので索敵結果を信じるしかない
米側が事前情報を優先したなら南雲も同じことをしただけなんだから無罪ってのは違う気がします
1ついえるのは南雲は索敵を無条件で100%信じきった結果
米空母との距離からまだ攻撃はこないと慢心して攻撃隊発進を遅らせた結果無抵抗で被弾した
(実際に攻撃隊を出そうとして出せたかは別にして)
米側は索敵にはエラーがまじる可能性があることまで考慮して報告に対して慎重に検討を行った
この違いが勝敗をわける一因になったのでは? >>460 ほほぅ、面白い説ですな。
>米側の事前情報ははるかに確度のあるレベルで確立されていた
事前情報が確かであるかどうかは、実際に会敵してみないと
答えは出せないものだと思いますが、
貴官の言われる「確度」とは、何を基準にしているのでしょうか。 >>461の続き
>南雲は索敵を無条件で100%信じきった結果
これまた(ry
南雲長官は、利根機の報告を盲信していたわけではなく、
長波輻射を命じたり、触接交代機を発進させたりして、
その確度向上に努めていますが、
それは貴官の主張される
>索敵にはエラーがまじる可能性があることまで考慮して報告に対して慎重に検討を行った
には該当しないのですか? 結論言っちゃうよ。いいよね?
MI作戦の勝敗において、俗説では「周到に準備した米軍が慢心した連合艦隊を撃破した」となってるけどこれは正しくはない。
米軍と同様に連合艦隊も準備し緊張感を持って参戦した。が、武運拙く敗れた。が真相だろう。
もちろん日本側のミスもいくつかあるが、米軍も同様にミスを多発させている。
南雲長官の指揮はほぼ完璧であり、通常だったら米軍を一蹴してMI作戦を成功に導けたのだが、
不幸にも艦爆の奇襲を受けて主力空母3隻が被弾して戦局が一気に悪化した。
もし南雲にミスがあったとしたら2点のみ。
・敵情判断として、米軍が十分な邀撃態勢を取っておりMI空襲の効果が上がらない事を読めてなかった。
・敵発見後の機動において、真っすぐ敵方に向かうのではなく一反西方に避退して敵情判断をするべきだった。
この2点のみ。いずれも俗説の「索敵軽視」「兵装転換」「即時発進」とは無関係である。
未だにこのガラパゴス的な俗説を主張する作家連は深く反省すべし。 >>463 南雲忠一中将を再評価するスレ−完
・・・って、待てーい!
まぁ、結論を急ぐ必要もないかと。
まだまだ論点はたくさん残っていますぜ。 >>463
>結論言っちゃうよ。いいよね?
エ゛!
>・敵情判断として、米軍が十分な邀撃態勢を取っておりMI空襲の効果が上がらない事を読めてなかった。
読めてないって、米空母の待ち伏せがなければ第二次、第三次攻撃…で順当にカタがついたのでは?
>・敵発見後の機動において、真っすぐ敵方に向かうのではなく一反西方に避退して敵情判断をするべきだった。
これはGF長官説と同じ?
友永隊の帰艦収容には問題無しか? >>455の続き
その原因はと言うと、考えるまでもなく、
あまりに詳細すぎる、暗号解読情報によるものです。
「細かすぎて伝わらないモノマネ」なんてのもありますが、
あまりにも詳細に入り込みすぎると、かえって全体像が
見えなくなってしまうかもしれません。 >>466の続き
例えば珊瑚海海戦でも、米海軍はかなり詳細に
日本側の兵力を把握していました。
「日本艦隊は3隻の空母から成り、第五航空戦隊の翔鶴と瑞鶴、
その他に龍鶴がトラックに集結している」
(『暁の珊瑚海』森史朗/著)p57
龍鶴というのは、祥鳳の誤りですが、隻数は正確です。 >>467の続き
そして実際に、珊瑚海一日目、索敵機から
「空母2隻発見」と報告が入った時、
フレッチャー少将は躊躇なく、全力出撃を命じています。
3隻のうち2隻を発見したんだから、妥当な判断だと思いますが、
実はこの「空母2隻」という索敵報告は、「重巡2隻」の誤りだったのだから、
話は更にややこしくなるんですよねぇ >>468の続き
それと比較すると、ミッドウェーでは、
事前情報が「空母4〜5隻」なのに対し、索敵報告が「空母2隻」
だったから、さすがに無条件に全力攻撃とはなりません。
珊瑚海の失敗を経験している、フレッチャーなら猶更。
難しい決断を迫られます。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています