昨年八月まで空自の補給本部長を務めた尾上定正氏は、現場の窮状を厳しい表情で明かした。

その一つに挙げたのが二百機を数える戦闘機F15。
領空侵犯の恐れがある他国の軍用機に対する緊急発進のほとんどを担うため、最優先で整備している。
しかし、そのF15ですら部品の在庫が乏しく、すぐに修理・整備できないケースが相次ぐ。
仕方なく、整備中のもう一機の部品を流用する「共食い整備」でやりくりしているという。

「部品を流用された機体は飛べなくなるからF15の稼働率は大幅に落ちている」と尾上氏。
優先度の低い整備は後回しになりがちなため、将来のパイロットの育成に使う練習機「T4」などは、故障すると倉庫に置かれたままにされるのが現状だ。

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