王座戦を続けてみていきます
4年連続ストレート勝ちのあとは33歳まで7年間で9敗しています
相手は谷川、丸山、藤井、久保、佐藤、渡辺、森内です
相手関係が強化されていることがわかります
同時に32歳のときの相手が18歳の渡辺五段で3-2と苦戦したこともわかります

羽生が真骨頂を発揮するのはここからです
なんと、34歳から6年連続ストレート勝ちを記録しました
相手も佐藤、佐藤、久保、木村、山崎、藤井と申し分ないものです
読みの衰えを集中力の向上が補ってあまりある強さを発揮したと考えれば、この時期の羽生が最強だったといってよいかもしれません
(あくまでも王座戦限定ですが)

ところが、その後の40歳から今年まではどうでしょう
うってかわったように成績が奮いませんでした
7戦して5勝2敗
40歳で初めて負けを経験し昨年は王座陥落、今年は挑戦もかなわず連続登場も26回で途切れてしまいました
対局成績も16勝13敗
まるで別人のような成績になりました
対局相手にも特徴があります
羽生と同じ世代の棋士が一人もいません
今年も挑戦者は渡辺棋王か斎藤七段となり、王座は中村七段です
実はポカが増えてくる40代棋士は王座戦に出れないのは昔からのことです
40代で王座戦に挑戦したのは48歳の森九段と41歳時の羽生(王位・棋聖)しかいません

羽生の無冠が近いことを覚悟し、王座戦がタイトル戦になる前に58歳で優勝している大山15世名人のすごさを噛み締めるときがきたようです