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棋譜中継 第62期王位戦 七番勝負 第3局 藤井聡太王位 対 豊島将之竜王

69 ▲45歩
控室では検討が進む。後手の有効な手が難しいようだ。?5八銀?4八飛(1)?4七歩成?同金?同銀成?同飛に、(A)?4六金は?4九飛?3七金で後手が?銀?金桂の駒得にはなるが、金がソッポにいって手番を渡す感触が悪い。(B)?5七金?同飛?4六角と無理やり飛車を取りにいくのも、?6八銀打?5七角成?同銀?5九飛?8八玉?5七飛成に?2六角が好打となる。次に?4四角打を見せられ、後手の指し手が難しい。
大石七段は新たに?4八飛に対する(2)?4五銀を示した。以下、?4五同桂は?同飛、?5八飛なら?3六銀で、いずれも?4七歩成が受からない。後者は?6三銀としても、構わずに?4七歩成で後手が攻め勝つ。控室では(2)?4五銀に対するピッタリとした受けが見つかっていない。例えば?4五同桂?同飛?2八角は、一直線に?4七歩成?6四角?4八と?5四銀?3八と?4五銀?9六桂?同香?9八金と攻め合って後手が勝ちそうだ。

※局後の感想※
後手は?5八銀?4八飛(2)?4五銀の順がよいとの結論に落ち着いた。豊島はこの組み合わせに気づかず、藤井は盤側から指摘された当初、悪いとは見えなかったようだ。
対して?6三銀は?4七歩成?6二銀成?5六銀が厳しく、?2四歩は?同歩で後続が難しい。
豊島「手の流れ的には、そんなに悪くないんじゃないかなあという気がしていたのですが、?5八銀〜(2)?4五銀が発見できなかったので、考えているうちに少しずつ自信がなくなってきたというか……」

70 △33桂
※局後の感想※
豊島「?3三桂と跳ねるのでは自玉を崩していっているので、感触がかなり悪かったです」

76 △(24)同歩
※局後の感想※
豊島も(4)?3五歩を示した。藤井は?3五同飛に(A)?3七桂の局面に不安を覚えたが、先手は飛車を取りにいける形のため豊島は自信を持てなかった。(4)?3五歩は有力だったようだ。

77 ▲51角
※局後の感想※
豊島「ちょっともう、苦しいですかね?」
対して藤井は後の変化で後手に有力な案を示した。4手後のコメントに記す。