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[第34期竜王戦]豊島竜王の3連覇か、藤井三冠の最年少四冠か…七番勝負8日開幕
2021/10/02 09:52

タイトル戦連敗の事実受け止め、良い将棋を…豊島竜王
とよしま・まさゆき 1990年、愛知県一宮市出身の31歳。桐山清澄九段門下。2007年に四段へ昇段し、プロ入り。「序盤、中盤、終盤、隙のない将棋」と称され、鋭い攻めが持ち味だ。獲得タイトルは竜王、名人、叡王、王位、棋聖の計6期。あだ名は「とよぴー」で、趣味は米プロバスケットボールリーグ・NBAの試合観戦。今年度の成績は13勝11敗。(1日まで)
 ――豊島竜王の事前予想が的中して、藤井三冠が挑戦者となりました。
  豊島  ええ。(少し苦笑いして)順当な勝ち上がりだったと思います。

 ――藤井三冠の印象は。
  豊島  不出来な将棋がほとんどなく、安定感があります。中終盤の指し手の正確さを支えているのは盤の前で考え続ける力で、その集中力に驚かされます。

 ――藤井三冠とは今年、タイトル戦の大舞台で3度目の対戦となります。
  豊島  王位戦、叡王戦と続けて負けたので実力が足りないと感じました。ただ、序盤の作戦など短期間で修正できそうなことも見つかりました。竜王戦に向けて課題の克服に取り組んでいきたいです。

 ――戦型予想は。
  豊島  相居飛車が中心だと思います。藤井さんは正攻法なので、奇抜な作戦はとらない印象です。

 ――今回は竜王3連覇が懸かるシリーズです。
  豊島  そうでしたか。そのことは全く意識していなかったです。藤井さんにタイトル戦で連続して敗れた事実を受け止め、竜王戦でいかに良い内容の将棋を指すことができるか。そこを軸に考えています。

 ――注目されると力を発揮する印象ですが。
  豊島  藤井さんとの竜王戦は多くの人に見てもらえると思うので、競った内容の将棋を指せたら。

 ――七番勝負の楽しみは何ですか。
  豊島  (第6局の対局場である)指宿白水館の砂むし温泉です。対局前に入ると寝付きが良くて、いい将棋を指せると思います。