>>596
"藤井聡太新竜王が圧倒した要因の一つに「時間管理能力の向上」という弱点の克服があった"
"今年に入って藤井新竜王は公式戦の際にデジタル時計を持参し、脇に置くようになった。時間をこまめに確認し、極端な長考が減った。"
だって

https://www.yomiuri.co.jp/igoshougi/ryuoh/20211113-OYT1T50210/
読売新聞
「藤井時代」の到来告げる4連勝…終盤に底力、最後に抜け出し大一番制す
2021/11/13 21:56

豊島竜王、勝機つかめず
 豊島竜王は、カド番で迎えた第4局の前夜、「メンタル面では特に問題なくやれているが、ほかのところで負けている。一つ勝てれば流れが変わることもある」と、竜王連覇中のトップ棋士のプライドをかけ、将棋の内容で上回ろうとする意志を示した。

 対局中、身を乗り出して盤をにらみ、気迫を込めて挑戦者と 対峙たいじ したが、勝機をつかめなかった。終局後「際どかったと思うが、自信のある手順が見つからなかった」と話した。

時間管理能力が向上
 竜王戦七番勝負が4連勝の決着となったのは2009年の第22期以来、12年ぶりだった。将棋界のトップ同士が激突した今回の七番勝負で、藤井聡太新竜王が圧倒した要因の一つに「時間管理能力の向上」という弱点の克服があった。

 16年のデビュー当時から長考派だった藤井新竜王は、相手より先に持ち時間を使い切り、秒読みに追われる中、指し手を間違える弱みがあった。「時間の使い方は課題」と本人は自覚しながら、変化が見られないまま4年が過ぎた。

 だが、今年に入って藤井新竜王は公式戦の際にデジタル時計を持参し、脇に置くようになった。時間をこまめに確認し、極端な長考が減った。今期の竜王戦七番勝負第1局は、形勢が苦しい時間帯が初日から2日目の夕方まで続いたが、終盤まで時間を温存し逆転すると、4分を残して勝ち切った。熱戦となった第4局も、5分を残して制した。

 絶え間ない自己刷新と合わせ、人間力も厚みを増す。福島県いわき市での竜王戦第3局の前日、東日本大震災の展示企画を見学した際は、「復興に向けた福島のみなさまの力強い歩みが伝わりました」と、謙虚に勝負への決意を語った。強さだけでなく、10代とは思えない、人としての成熟がシリーズを通して感じられた。(文化部 吉田祐也)