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6月から7月にかけて行われた第92期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負では藤井聡太棋聖に渡辺明名人が挑戦。昨年のリターンマッチとなった。際どい勝負が続いたが、終わってみれば藤井の3連勝。最強の挑戦者を寄せ付けず、藤井が初のタイトル防衛を決めた。

6月から8月にかけて行われたお〜いお茶杯第62期王位戦七番勝負では藤井聡太王位に豊島将之竜王(当時)が挑戦。藤井は棋聖戦と並行して将棋界の頂点を挑戦者に迎える形となったが、第2局から藤井が4連勝。こちらも4勝1敗と挑戦者を寄せ付けず二冠を堅持。

7月から9月にかけて行われた第6期叡王戦五番勝負では豊島将之叡王に藤井聡太二冠が挑戦。王位戦とは立場を入れ替えての戦いとなった。互いに先手番をキープしてフルセットとなるが、第5局で先手番となった藤井が制勝。3勝2敗で叡王を奪取し、三冠目を獲得した。

9月から10月にかけて行われた第69期王座戦五番勝負では永瀬拓矢王座に木村一基九段が挑戦。ベテランの復活なるかのシリーズだったが、第1局の逆転負けから崩れず、苦しい将棋を耐えた永瀬が3勝1敗で防衛。唯一のタイトルを守り3連覇を達成した。

10月から11月にかけて行われた第34期竜王戦七番勝負では豊島将之竜王に藤井聡太三冠が挑戦。両者のタイトル戦は今期3度目となった。ここは藤井の強さが光り、開幕から一気の4連勝。竜王を奪取し、史上最年少の四冠となった。

2021年末のタイトルは藤井が竜王・王位・叡王・棋聖の四冠、渡辺が名人・棋王・王将の三冠、そして永瀬が王座となっている。年明けからの王将戦七番勝負は三冠の渡辺に四冠の藤井が挑む構図となり、将棋界の頂上決戦だ。藤井が全冠制覇へと突き進むか、渡辺、永瀬、豊島らが止めにかかるか、2022年は更なる激動の一年になりそうだ。