0019えびね ◆MlViGudk9NNM
2013/02/08(金) 04:33:35.72鈴木「たしかに「みっともないこと」は微妙な変化を繰り返してあちこちで幅をきかせてきたから、彼はそれに
は敏感だったと思う。彼は早く結婚したし、そのときはまだ大学生だった。当然の事ながら髪結いの亭主
なわけなんだけど、子供も出来て、すぐロングヘアーを切ってサラリーマンになるわけ。で、印刷屋に入
るんだけど、それが酷い会社だったらしくて、その頃は日本にパンクディスコに朝まで入り浸りの変なサ
ラリーマンだよね。そのうち会社も辞めてしまう。だから丹生谷さんが言ったアウトロー、インローの問
題は彼の中に常にあって、彼自身は見透かしているし、見透かしてしまった当の現状も嫌だし、辛かった
かと言えば、多分とても辛い所があったと思う。時々、暴発してたし…。その後コピーライターになって
広告の仕事を始めるんだけど、ある時僕の家に来て、酒飲みながら「コマーシャルっていうのはランボー
までもちだしやがった。こんな事は赦せねえ!」って怒ってるのね。そんなに怒らなくてもいいのにね(笑)
それとも、僕がランボー好きだったから怒り狂うと思って気を使ってくれたのかな。彼にはそういう紳士
的な優しさがあった。それでいつも酩酊状態なのか分らない状態にあって、実際の日常生活でも彼特有の
情動の揺れ動きがあって、それでも一応子供も育てたわけだし、営業マンとしても優秀だったらしいから、
そういう所はきちんとやれたんだよね。でも頭がいいからすぐ仕事を覚えちゃって、そうするとすぐ「く
だらねえ」ってことになって、結局すぐ辞めちゃって、という感じだった。そんなことの繰り返し。その
うち気がついたら有名になっていましたという感じじゃないかな。だからこそバッドチューニングなんだ
な、多分。」