>>28のつづき
鈴木「そうだよな、まさに「そこにぶら下がっているただの肉である君が好きだ」というわけ。「♪いいんだぜ、
   いいんだぜ、君がエイズでも…♪」例えば、『ガダラの豚』でも、あれは推理小説なんだろうけど、推理
   小説にしては最後はとても変わっていて、おかしなものだよね。奥さんとの初々しい初恋の話で終ってい
   る。完全に恋愛小説のラストシーンなんだよ(笑)。今改めて思っても、「愛」に溢れた奴だったなぁ。
   彼には、ただの肉に対するという意味でもつねに「愛」があったと思うし、それは僕自身いつも感じてい
   た事でもあります。俺たちにはなんの「憎しみ」もなかった、怒りでキリキリ舞いする事はあってもね。
   彼に恩義を感じている事があるとすれば、それは彼とはまったく違う部分を含めて知的な意味でも実際に
   も僕の全てを無条件に受け入れてくれた事です。これは「愛」以外の何物でもないでしょう。誰にでもで
   きる芸当ではないよ。」