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ハバナの歓楽街に集う人々が書かれるんだが、「飛び交う声を吹き出しのように書き言葉で再現する試み」ということで、けっこう入り組んでいる。
ある出来事を翻訳者風に書いたり、数人のキューバ作家の世帯を真似て書いてみたり。

原文では、キューバで話されているスペイン語、フランス語、英語、方言などなどを入り混じらせての言葉遊び、ゴロ合わせ、駄洒落や回文、などなどにより構築されているらしく、翻訳の苦労が忍ばれる 笑
画家の名前をもじって「ミセロ」「ドヤ」、
言葉をひっくり返して「男子はバカ⇔カバは死んだ」
などなど。
印刷でも、文字がくるくる丸くなったり、数ページ真白とか鏡文字とかになってたり。
当時のキューバの様相を感じ取る小説であり、理解するとか気負わなくていいのかなと思った