三島が憧れる古代ギリシャだが、敢えて三島的に想像すれば、古代の武道は現代の格闘技ほどにはディフェンスに重きを置いておらず、少しでも速く、相手に打撃を与えることに主眼が置かれていたのではないか?
アキレスとヘクトールの戦いもそうだったろう。要はスピードが第一に重要であり、それに比べてディフェンスの重要性はかなり低く、
ましてやフェイントやそれへの対応などは大して重要ではなかったから、運動神経は古代では余り問題とされなかったろう。
形態的にはkourosコウロスのような肉体や無邪気な表情を理想としたと思う。